総合4位 全日本へ確かな手応え/関東学生秋季選手権

2025.10.22

 関東学生秋季選手権が行われ、明大は470級5位、スナイプ級4位の総合4位の好成績を残した。大会は冷たい雨の初日、無風の2日目、そして強風の最終日と、あらゆる気象条件を乗り越えた3日間となった。

◆10・11〜13 関東学生秋季選手権(葉山港)
▼470級――5位
▼スナイプ級――4位
▼総合――4位

 2日目は風待ちの時間が長く、午前中は陸上待機。正午を過ぎるころ、南から風が安定して吹き始め、ついに出艇が指示された。470級では早川大翔(商2=霞ヶ浦)・渡邉駿一(情コミ2=逗子開成)組が安定感を発揮した。「リラックスして風が吹いてくるのを待って、海の上に出てから切り替えて集中してレースに挑めた」(早川)と安定したレースの要因を振り返った。最終日は第7Rでは26位と一時後退するも、続く第8Rでは「スタートを失敗してしまい、いつもはとらないリスクがあるコースを引いた」(渡邉)と攻めのレースを展開した。結果的にこの攻めのコース取りが吉とでて、9位とばん回。最終的にはチームトップの11位と奮闘した。

 スナイプ級では服部輝海(理工3=横須賀学院)・松本能周(営4=高松北)・一言武優(国際3=稲毛)組が躍動。全体では11位の好成績で明大をけん引した。2日目終了時点で慶大に抜かれ4位となったが「慶大を逆転することを目標に、失敗を恐れず積極的に攻めのレースを心がけた」(服部)と最後まで攻めのレースを展開。台風の影響でうねる波の中、好位置につけるが惜しくも一歩及ばず、スナイプ級は4位でフィニッシュとなった。

 次の目標は「全日本総合入賞」。選手たちは口をそろえてそう語った。春・秋と続いた4位だがさらなる成長を見据え「練習量は十分積んできた。あとは本番でチーム全体がポジティブな空気を作り、メンタル面をもう一段強くしていきたい」(一言)と意気込む。悲願達成へ、1年間の集大成を笑顔で飾りたい。

[川瀬吾一]

試合後のコメント
早川
――今回の大会では風や波の条件が日によって大きく変化しましたが、どのように対応しましたか。また、印象に残った場面があれば教えてください。
 「季節の変わり目ということもあり、普段とは違う不安定な風だったのでレースの合間も海面や風の情報を集めることに意識をおきました。印象に残っているのは6レース目のスタートを失敗してしまった後に、良い風をつかんで前に出ることができたことです」

渡邉
――これからの目標を教えてください。
 「微風の上マークから下マークに向かうランニングレグのスピンセールのトリムが苦手なのでそれを重点的に練習して、部の目標である全日本総合入賞を達成できるように頑張りたいです」

服部
――練習の成果が出たと感じた部分を教えてください。
 「スナイプチーム全体としての得点です。春のインカレに比べて、チーム全体で安定した順位を取れるようになり、上位校との差が確実に縮まっていることを実感しました。自分たちの成長を感じながら、全日本に向けてさらに勢いをつけたいと思います」

一言
――2日目終了時点で慶大に順位を抜かれましたが、3日目はどのような意識で試合に臨みましたか。
 「台風接近の影響で、うねりも風もとにかく強かったです。正直『大会以前に生きて帰れるかな』と思いながら乗っていました(笑)。それでも関東インカレ3位という目標があったので、怖さを超えて『やってやるぞ』という気持ちで挑みました」

松本
――これからの目標を教えてください。
 「もちろん全日本総合入賞を達成することです。私たちのチームは全日本総合入賞を狙える位置まで順調に上り詰めてきましたが、実力が拮抗している大学は多々存在します。入部してから片クラスのみの出場が2年続き、昨年度は目標の入賞に遠く及ばない結果となりました。何としても私たちの代で、全日本総合入賞を果たしたいという思いです。監督、コーチ陣、サポートメンバー、応援していただく全ての方への感謝を忘れず、総力戦で挑みます」