新体制本格始動! 個人でも強さを見せる/日本選手権(25m)

2025.10.21

 3連覇を果たした日本学生選手権からおよそ1カ月を経て、新体制となった明大。国内最速を懸けた日本選手権(25m)が開催され、3種目で計3個のメダルを獲得しチーム全体の成長を感じさせる大会となった。

◆10・18~19 日本選手権25m(東京アクアティクスセンター)
◆1日目
▼女子200メートル自由形
7位 伊東 1分59秒07
▼男子200メートル自由形
4位 北島 1分46秒14
▼女子100メートル個人メドレー
7位 木津喜 1分01秒44
▼男子100メートル個人メドレー
3位 渡辺 52秒17
8位 阿部 53秒87
▼男子1500メートル自由形
5位 江沢 14分57秒59
▼男子400メートル個人メドレー
3位 上川畑 4分06秒55
▼男子200メートルバタフライ
6位 川野 1分53秒83
7位 加藤 1分54秒03

◆2日目 
▼男子100メートル自由形
7位 餅田 47秒95
▼男子200メートル個人メドレー
3位 渡辺 1分53秒45
6位 加藤 1分56秒12
7位 上川畑 1分56秒21
▼女子100メートルバタフライ
失格 木津喜
▼男子400メートル自由形
8位 堀田 3分47秒08

 大会1日目は明大から8人が決勝に進んだ。新体制後初となる全国規模の大会で結果を残したのは、渡辺裕太(営3=日大藤沢)と上川畑英(政経3=桐光学園)の2人。渡辺は100メートル個人メドレーでスクールレコードと自己ベストを更新し、3位入賞を果たした。「いつも泳ぐ200メートル個人メドレーよりも距離が短くなるのでスピードが伴わないといけない」と普段とは異なるレースプランで大会に臨んだ渡辺。レース後は「1位と約0.1秒差でとても悔しいが、この時期に自己ベストが出たのは良かった」と笑顔で振り返った。400メートル個人メドレーで3位に入賞したのは上川畑。小さいころから同じ神奈川県でずっと一緒に練習してきたという明大ОB田渕海斗選手(令7情コミ卒・現明大大学院)とともに決勝の舞台に出場した。「大きい大会で勝てたことがないので、今回こそ勝ちたいという思いで臨んだ」レースだったが「後半の3種目がもたついてしまった」と得意のバタフライ後失速してしまい、優勝は田渕選手のものとなった。

 200メートルバタフライでは同期の川野博大(商2=武南)と加藤涼(政経2=中京大中京)の二人が決勝に駒を進めた。「昨年の3位より上を狙いたかったが少し甘かった」(川野)「自己ベストから考えるともう少し上の順位を目指せた」(加藤)と、結果は川野が6位、加藤が7位と両者ほろ苦いシーズン開幕となった。それでも、「今後は涼君(加藤)と死に物狂いで練習して、タイムを上げていきたい」(川野)とチームでさらなる成長を誓った。

 大会2日目、オフ明けの調整段階ながらも明大勢が存在感を示した。男子200メートル個人メドレーでは、渡辺が1分53秒45で3位に入り、2日連続のメダル獲得。「1位も狙えたので悔しいが、この悔しさをバネに次へつなげたい」と語り、早くも次を見据えた。同種目で加藤が6位、上川畑が7位で自己ベストを更新。「短水路に苦手意識があったが、長水路でのいいイメージを持って臨めた」と振り返り、課題としていた種目間のつなぎも改善。今後へ向けて収穫を得た。

 男子100メートル自由形では、餅田凛太郎(法2=法政二)が47秒95の自己ベストで7位入賞。予選に続き記録を伸ばし「周りを気にせず自分のレースに集中することを意識した」と語った。大学進学後はフォーム分析に加え、週5〜6回のウエイトやバイクトレーニングを継続。「やれることを全部やろうと思って続けてきた結果が出た。やってきたことは間違っていなかった」(餅田)と話し、シーズン序盤から好調ぶりを示した。

 男子400メートル自由形では、1年生の堀田武蔵(営1=中京大中京)が決勝に進出し、3分47秒08で8位。「夏の悔しさを糧に練習を積んできた。2本泳げたこと自体が上出来」と笑顔を見せ「来年はエースと呼ばれるような存在を目指したい」と語った。

 また、ОB陣も圧巻の泳ぎを披露。男子100メートルバタフライでは五味智信選手(令7政経卒・現ミキハウス)が49秒54で日本記録に並ぶ快挙を達成し、男子200メートル個人メドレーでは田渕選手が優勝を果たした。現役勢にとっても大きな刺激となる存在だ。

 シーズンオフ明けの今大会で、選手たちはそれぞれの課題を確認しながらも着実に前進を見せた。再始動の一戦として、冬場の強化へと確かな手応えをつかむ内容となった。

[杉本菜緒、藤岡千佳]

試合後のコメント
木津喜一花(商3=淑徳巣鴨)
――今日の試合の振り返りをお願いします。
 「1コメ(100メートル個人メドレー)はめったに出る機会がなく、2年前のこの大会で出た種目だったのでベストを出したかったのですが、シーズン始めの試合で気分転換に出られてよかったです」

北島拓馬(法1=湘南工科大付)
――初出場の日本選手権(25m)で4位という結果を残しましたが、結果を振り返っていかがですか。
 「今回あまり速い選手が出ていなかったのでレベルは高くはなかったのですが、初めての日本選手権(25m)で決勝に残ることができて、次の試合の弾みになったかなと思います」

伊東開耶(政経1=昭和学院)
――今大会に向けてはどんな練習をされましたか。
 「クラブチームのプールが長水路と短水路どちらも練習できるようになっているので、この2週間ぐらい短水路でどうやったら早くターンを回れるかなどを頑張って練習しました。ですが、スタイルワンが自由形ではない人とターンで競ってしまうぐらい自分はターンが苦手なので、ターンは永遠の課題ですね」

渡辺
――レースプランとしてはどのような展開を期待していましたか。
 「あまり考えすぎないようにして泳ぐタイプです。小方くん(小方颯・日大)や沼田くん(沼田頼人・豊川)が少し遠くにいたので見えていませんでしたが、150メートルまではおそらく1番あたりで泳げていたと思います。最後の自由形、自分の持ち味でもあるフリーで抜かされてしまったのが悔しいので、そこをもっと強化していきたいです」

堀田
――今シーズンの調子はいかがですか。
 「今は強化期なのでベストコンディションとは言えませんが、それでも泳ぎの感覚をつかめたのは、自分の中で大きな自信になりました」

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