
宮下が3年ぶり2度目の優勝/全日本学生選手権
全国の大学生が個人で日本一の座を争う全日本学生選手権(インカレ個人戦)が6日間にわたって開催された。男子シングルスでは宮下怜(政経4=埼玉栄)が1年時以来の優勝。ダブルスでも2組が表彰を受けるなど、全国の舞台で実力を発揮した。
◆10・11~16 全日本学生選手権(ヤマト市民体育館前橋)
▼男子シングルス
宮下――優勝
藤原――ベスト8
中川――ベスト16
▼女子シングルス
小原未――ベスト16
高津――ベスト16
▼男子ダブルス
宮下・栁川組――3位
佐藤・有江組――ベスト16
▼女子ダブルス
小原陽・亀井組――ベスト16
▼混合ダブルス
野口(筑波大)・杉山組――2位
[男子シングルス]
第2シードから着々と勝ち進んだ宮下は、決勝で1年生の山田琉碧(日体大)と対戦。「東日本学生選手権(東インカレ)で1回負けている相手で自分がリベンジする立場だったので、プレッシャーはあまり感じず、向かっていくだけだった」(宮下)。第1ゲームから次々のスマッシュを決めるだけでなくレシーブにも安定感を見せ、自分のペースに持ち込む。第2ゲームも序盤から連続得点を奪い流れを渡さず、ストレート勝利で優勝を決めた。

藤原睦月(商3=埼玉栄)はストレート勝ちを重ね、準々決勝に駒を進めた。準々決勝では21―18と危なげなく第1ゲームを先取するも、続く第2ゲームは相手の粘りに苦戦し、ゲームを落とす。運命の最終ゲームでは立て直せず、惜しくもベスト8で今大会を終えた。
[女子シングルス]
4回戦に小原未空(政経2=埼玉栄)と高津愛花(政経1=埼玉栄)が出場した。小原はデュースまでもつれ込んだ第1ゲームを24―22で勝利したものの、第2ゲームは21―18で惜しくも落とした。勝負の第3ゲームは主導権を握れず得点を許す展開が続き点差を離された。しかし、明大選手の応援の「一本!」という掛け声やコーチ役を務めていた中川友那(商2=埼玉栄)、有江琥珀(政経1=埼玉栄)からの励みを受け、諦めずに試合を続け20―19まで迫ったものの、惜しくも敗戦した。試合が決まると小原未は崩れ落ち悔しさをあらわに。涙を見せる小原未を明大選手たちが励ます姿もあり、選手の絆を感じた。この経験を糧にさらに成長する小原未に期待したい。同じく女子ダブルス4回戦に出場した高津も敗退し、小原未、高津ともにベスト16に終わった。

[男子ダブルス]
4回戦は、宮下怜(政経4=埼玉栄)・栁川蓮主将(商4=瓊浦)組と佐藤瑠活(政経2=東大阪大柏原)・有江組の明大対決となった。第1ゲームは宮下・栁川組が圧倒し21―17で先取するも、第2ゲームは中盤にミスが続き流れを悪くし佐藤・有江組が得点を重ね、21―18で奪い返した。第3ゲームは宮下・栁川組が先制すると、勢いに乗り21―14で勝利した。佐藤・有江組は途中追い上げたものの、猛攻を跳ね返すことができず敗退した。

宮下・栁川組は、準々決勝でも第3ゲームまでもつれ込む接戦を制し、勝負強さを見せた。迎えた準決勝では、第1ゲームから相手の鋭角スマッシュを受け、守備に追われる展開となった。第1、2ゲームともに試合を支配され、ストレートで敗れた。最終順位は3位だった。
[混合ダブルス]
杉山凜(文4=西武台千葉)は野口翔平(筑波大)とのペアで出場し、準決勝では大接戦を制して決勝進出を決めた。第1ゲームは21-16で先取するも、第2ゲームは相手の鋭いショットに押され第3ゲームにもつれ込む。第3ゲームは序盤からリードを許す展開となったが、19点目で同点に追いつき、次の得点をもぎ取って優勝まであと1点と迫った。しかしその後、ミスや相手のプッシュで連続得点を喫し敗戦。それでも準優勝と健闘した。

次戦は11月に石川県で行われるインカレ団体戦だ。優勝した宮下、男子ダブルスで3位の栁川主将、混合ダブルスで準優勝の杉山など4年生にとっては大学最後のインカレとなる。全国の舞台でしのぎを削った選手たちの熱い戦いに注目したい。
[武田隼輔、塩谷里菜、野原千聖]
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