
リーグ戦敗退 タイトル獲得ならず/東京都学生リーグ戦
2勝1敗同士の対決となった東京都学生リーグ戦(リーグ戦)最終週。全日本学生王座決定戦(王座)へ進むために外せない1戦は、試合の主導権争いで始まった。折り返し地点で2中差をつけた明大だったが、後半に慶大が15中を安定して出してくると、徐々に劣勢に陥る。若林優弥主将(農4=小笠)が皆中を果たすなどしたが、慶大に追いつくには至らず、惜敗。今シーズンはタイトルを獲得することができなかった。
◆9・7~10・26 東京都学生リーグ戦(各大学弓道場)
▼10・5 対慶大戦(東農大世田谷キャンパス弓道場)
明大 133中―138中 慶大〇
両者ともに乱調となった初立では前立の落前・里見州平(理工3=北見北斗)が皆中を果たし、1中差のリードを取ったが「1立目で差をつけておかなければならなかった。中てておけば後ろにもっといい形でつなげられたと思う」とエース・増田皓太(理工4=富士宮西)は試合後に振り返った。立ちが進むにつれ、交互にリードを奪い合う展開になると、2立目に其上達也(農1=東農大三)、藤鷹暉士(政経1=都立井草)、若林主将が皆中。15中を決め、同中で慶大と並ぶと、3立目では前立の二的・藤野龍 (商1=千葉麗澤)が皆中したことに加え、慶大の低調が重なり、66中―64中で前半戦を終えた。
続く後半戦。後3立目に調子を上げてきた慶大の高的中で追いつかれると、4立目からは慶大を追いかける苦しい展開となった。前最終立では、ここまで皆中なしとやや不調の増田が皆中を果たすも、慶大の高い的中率を前に6中差をつけられてしまう。逆転が絶望的な中、後最終立で4人全員が皆中を果たし、若林主将は皆中賞を獲得。結果は133中―138中で慶大に惜しくも敗れ、王座へ進むことはできなかったが「リーグ戦は1部残留が確定している状況で、また来年も1部で戦わせてあげられることはすごくいいこと」(増田)と語った。
トラブルに見舞われ、思うように準備ができなかった中で挑んだリーグ戦。「逆境を味方に変える力が足りなかった。今後はその課題が目に見えているので、下の子たちが頑張って直し、来年以降いいチームを見せてくれると考えている」(増田)。「リーグ戦はチームの総力戦になるので、1人1人の力や、(試合に)出てない子たちがチームの的中率を上げることによって底上げされ、強くなっていく。その中で1年生を中心とした下の子たちが、全日本選手権(インカレ)から目の色を変えて頑張ってくれた。シーズン初期は120中出れば『頑張ったね』という感じだったのが、今では130中が平均になり、今週の練習で148中という高的中率も1度出すことができた。チームとしての成長を感じたからこそ、勝ちたかったという思いがあった」(若林主将)と悔しさがありつつも、活躍が目覚ましいルーキーに期待を寄せた。試合後に涙を流したルーキーたちの姿からは先輩たちの思いを受け継ぎ、これからの明大を引っ張ってくれると思わせてくれた。今後は先輩たちが果たせなかったことを成し遂げてくれるだろう。
[ウエスト 宙]
試合後のコメント
若林主将
――惜しくも今シーズンのタイトルは0でしたが、1年間を振り返っていかがですか。
「この1年間は、シーズンの大会が始まる前のプレリーグ戦でシーズンタイトルが厳しい状況で始まりましたが、やるからには全部のタイトルを取りたい、みんなにも取らせてあげたいという思いがありました。プレリーグ戦が終わってからは、成長は感じられるけど勝ち切れないシーズンが続いてしまって。確実に勝つ力はついていましたが、勝ち切る力がまだ足りないと思いますし、部員1人1人も分かっていることだと思うので、団体としては引退してしまいますが、来シーズンも楽しみだなと思います」
――来シーズンに向けて後輩たちに伝えたいことはありますか。
「まずはこのチームで本当によかったなと思います。自分自身も焦っていたので、プレリーグ戦や(シーズンの)前半はきついことも言いましたが、それでもこのチームに残ってくれたことがすごく嬉しいです」
増田
――本日を振り返っていかがですか。
「最後は4年生としてふがいない的中を出してしまったので、チームに対して申し訳ない気持ちでいっぱいです。自分が中るだけでなく、勝てるチームを作ってあげられなかったことは、最後の試合を通して悔しい気持ちがあります」
――1年間を総括していかがですか。
「最初の方は全然中らず、どうなるのかなと思っていましたが、ひたむきに諦めないで1、2、3年生が頑張ってきてくれたからこそ、記録が残せました。酸いも甘いも今年はたくさん感じてきて、悔しい思いはたくさんしましたが、来年以降もっと強くなった後輩たちを見せてくれることを信じて、OBという立場に回りますが、頑張ってくれると思います」
――4年間振り返っていかがですか。
「大学生活の4年間は弓道をずっとやってきて、それが今日ここで終わってしまったことはすごく悔しく思います。ただ、毎年タイトルを取ることができ、自分個人としても今年度の百射会優勝という形で1つ記録を残せていることは、胸を張って終われると思います。うまくいったこともあれば、うまくいかなかったこともあり、色々な経験をさせてもらえて楽しかった4年間だったなと思います」
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