インカレ後インタビュー② 北川アンナ璃咲

2025.10.08

 今年度の全日本大学選手権(インカレ)は準優勝で幕を閉じた。それでも、創部史上初の全日本大学王座決定戦準優勝など多くの大会で表彰台へ。昨年度低迷したチームを立て直し、今年度躍進を遂げた立役者の2人の4年生にインタビューを行った。

 今回は果敢なプレーでチームを盛り立てた北川アンナ璃咲(政経4=京都光華)のインタビューをお届けする。

(この取材は9月16日に行ったものです)

――インカレを振り返っていかがですか。
 「自分的にインカレまでの試合で一番悔しかったのが、王座で負けてしまったことでした。インカレではその王座で負けた相手に勝つことができたので良かったなと思う部分もあるのですが、最後の最後で優勝をつかみ切れなかったのは悔いの残る結果だったなと思っています。結果はそうなってしまいましたが、自分たちのやることが足りなかったというよりはちゃんと自分たちもやることはできたが、日体大の方が上だったなと感じているので結果としては悔いが残りますが、やり切ったなという達成感を感じています」

――王座の時に課題に挙げたことをインカレでは修正してきましたが、その点についてはいかがですか。
 「王座のときはとても緊張して自分から動くことができていなかったですが、インカレでは1回負けている相手だし、絶対に悔いの残らないようにやろうと思って思い切ってプレーすることができたので、自分でもそこは最後に成長した姿をOGや監督の方々に見せることができてとてもよかったなと思います」

――王座で敗れてからインカレまでの期間はどのような思いで練習に励みましたか。
 「王座で負けてからチーム、そして個人としても本番、しんどい時というのをとても意識するようにして練習やトレーニングすることを心がけました。王座の決勝が自分的に自信を持ってコートに立てなくてそれで負けてしまったなと思うので、相手と競っている場面で、しかもみんなが見ていて緊張する場面を意識しながら、この環境の中でどうやって得点を取るか、体動かすかというのを意識しながら練習やトレーニングできました」

――ペアを組んだ西山なつみ選手(政経3=昭和学院)との相性はいかがですか。
 「最初はお互い派手なプレーをするタイプなので、ミスがその分多くなってしまったり、ダメなときはそのまま悪くなってしまっていったのですが、プレースタイルが似ているからこそ最後の方は自分たちは気持ちを上げたら絶対にいいプレーができると気づいたので、2人で絶対楽しもうと声をかけてミスをしても引きずるのではなくて次やり返すという気持ちを持とうと2人で話し合ってできました」

(写真:ハイタッチする西山・北川ペア)

――4年間で成長した部分は何になりますか。
 「1年生の時は自分のことしか考えずにテニスをしていて先輩にただついていくだけだったのですが2年、3年、4年となっていくにつれて人数が少ない分、早い段階で役割が与えられるので自分がチームの一員でチームが勝つためにどうしたらいいかというのをすごく考えるようになりました。監督から言われていたのが、『その個人の頑張りが力になる、少人数だからこそ個人で頑張ったことが大きくつながる』と言われていたので、チームの活動以外のところで自分の私生活からどれだけテニスに意識を向けられるかは気にして生活していました」

――4年間を振り返っていかがですか。
 「1年生の時は、4年生がすごくてただついていきたいなと思うほどかっこよくて4年生を勝たせたいという気持ちだけで頑張ってきたのですが、学年が上がるにつれて考えることやチーム全体を見ることが多くなったのでしんどい部分はありました。でも、こういう経験を通して成長できたと思います。最後2位で終わってしまい、自分たちが1年の時に見ていた4年生の背中と同じようになれなかったなという悔しさが一番大きいです」

――少人数だからこその苦悩はありましたか。
 「私たちは一学年2人なのですが、大きな苦悩があったかと言われたらそうではないです。逆に、2人だったから話し合えたことや一緒に取り組むことができたり2人でよかったなと思う場面の方が多かったです」

――青松淑佳主将(政経4=昇陽)とはどんなことを話されましたか。
 「チームを作っていく上で毎年そんなにルールが厳しい部活ではなかったのですが、チームを良くするために時間などの当たり前の部分についてなど、話し合いという形ではなくても、2人で普段から話していました。また、全体を見て悩んでいる人がいたら話を聞いてみたりしてチーム全体の雰囲気が良くなるようにというのは常に意識していて話すようにしていました」

――インカレ優勝の思いを託した下級生へメッセージをお願いします。
 「1年生の時に経験したインカレの優勝は1年生だったからこそ簡単に感じていた部分もあったのですが、段々と日本一を取るのは難しいことだなと実感していきました。こんなに頑張ったのに取れなかったなと悔しかったです。太田監督が最後におっしゃった『まだまだチームで足りないところがある』という言葉があって私たちの中ではやり切ったなと思う反面、もっと色々できたんじゃないかなと思うことがあり、その結果が2位だったので少人数ですがチーム全体で共有しながらどんどんいいチームになっていけるように工夫してやってほしいなと思います」

――ありがとうございました。

[早坂春佑]