昨年度王者がまさかの3回戦敗退/総合選手権

2025.10.08

 年代別に拳法界の頂点を争う総合選手権が今年もAsueアリーナ大阪で開催された。成年の部には、大学のトップ選手から社会人・クラブの熟練者、さらには海外の選手まで、世代や国境を越えた選手がエントリー。今年度は明大から5人が出場したが、序盤から苦戦が続き、全員が4回戦までに敗退する悔しい結果に終わった。

◆10・5 総合選手権(Asueアリーナ大阪)
▼成年の部

山田太――4回戦敗退
土屋賢――3回戦敗退
大谷――3回戦敗退
土屋泰――3回戦敗退
山田健――2回戦敗退

 昨年度、史上3人目となる最年少優勝を果たした土屋泰生(文2=関西福祉科学大)は、今年も注目の的だった。シードで迎えた初戦は、わずか1分で決着。安定した構えで相手を寄せつけず、鋭い突きで二本を先取する王者の貫禄を見せた。しかし続く3回戦、一回り体格の大きい相手の巧みな攻めに苦戦を強いられる。終始一進一退の攻防が続いたが、最後はわずかな差で判定負けとなり、3回戦で姿を消した。

 その一方で、大きな成長を見せた選手もいた。山田太粋(法2=岩槻)は大会前にケガを抱えながらも「初めから『去年の記録は絶対に超える』という気持ちで挑めた」と残り数秒で胴突きを決めて2回戦を突破。初戦敗退だった昨年度を上回る4回戦進出で、ケガの影響を感じさせない試合を展開した。また、大谷流生(法3=大商大堺)もノーシードから勝ち上がり、自己ベストとなる3回戦進出。3回戦では橋本明廣(自衛隊第32普通科連隊)と対戦し「合宿に橋本さんが来ていたので少し手応えはあったが、試合となるとやはり歯がたたなかったので悔しさしかない」と振り返った。

 課題と収穫の両方が見えた今大会。10月には東日本大学選手権大会や全日本学生個人選手権と重要な試合が続く。短い準備期間の中で、調整を重ねて挑む。

[塩谷里菜]

試合後のコメント
大谷
――大会を振り返っていかがですか。
 「あっさり負けてしまったので、もう少しいけると思ったのですが、全然歯が立たなかったです」

――来週は東日本大学選手権が行われます。今後に向けて一言お願いします。
 「もう本当に1週間後、試合に出て頑張りたいです」

山田太
――今後大会が続いていきますが、意気込みをお願いします。
 「今回の大会は、僕たち一人もベスト4に上がれず、例年に比べて成績が良くないので、みんな一人一人課題もあるだろうし悔しさもあると思うので、この悔しさをバネに、より追い込んでどんどん優勝できたらなと思います」