『チーム吉田』新コーチ陣が抱負語る/新体制発表記者会見

1999.01.01
 闘将・吉田監督が八幡山グラウンドに帰ってきて早2カ月が過ぎた。闘将の顔は日焼けをしていた。記者会見には明大から柳沢敏勝氏(明治大学副学長・スポーツ振興担当/商学部教授)、中邨章氏(明治大学体育会ラグビー部部長・政治経済学部教授)、吉田義人氏が出席した。記者会見では吉田監督によってコーチが紹介され、新コーチが抱負を語った。

~中邨(なかむら)章部長~
「明大ラグビー部は長い間低迷が続きました。明大が弱いということは、日本ラグビー界にも影響を及ぼすと考え、今回吉田氏を迎える運びとなりました。吉田氏を迎えるということは、大学側としては明大ラグビー部を再興したい、日本ラグビー界の向上を図りたいという姿勢の表れでもあります。本年度の末には、マスコミを再びここへ集めて【明大ラグビー部はなぜ優勝できたか?】という会見を行いたいと思っております」。

~吉田義人監督~
「2月19日の就任会見で、『明大ラグビー部の矜持(きょうじ)を取り戻す』と言いました。今日は、矜持(きょうじ)を取り戻すために活動していける新体制を発表できることに、喜びを感じております」。

~吉田監督より長谷川賢バックステクニカル・コーチ紹介~
「長谷川氏は心もある素晴らしい指導者です」。

~吉田監督より西原在日ヘッド・コーチ紹介~
「日本一奪還へ向けて、私が心底信頼している西原氏をヘッド・コーチに招へいすることにしました。西原氏は、1991年、大学選手権で単独優勝を果たした時の副将です。明大ラグビー部再建へ向けて、西原氏抜きでは考えられないと思いました」。


~西原在日ヘッド・コーチ~
「私がヘッド・コーチに就任したのも、吉田監督を漢(おとこ)にしたい!という気持ちからです。また、試合に負けて泣いている姿を何度も見たからです。今年はうれし涙する選手たちが見たいです」。

~吉田監督より黒須夏樹総合テクニカル・コーチ紹介~
「総合テクニカル・コーチとして、黒須氏を招きました。黒須氏は明治出身ではないのですが、現在はグローバル社会。黒須氏のカナダでの滞在経験を生かし、魂はもちろん、技術を選手たちに教えていただきたいと思います」。

~黒須夏樹総合テクニカル・コーチ~
「私は声を掛けてくれた吉田さんと再びラグビーがしたいと思いました。私は吉田さんのやりたいラグビーを理解しています。それを選手に伝えていきたいです」。

~吉田監督より村上貴博フォワード・テクニカル・コーチ紹介~
「村上氏は秋田工業、そして明治での後輩です。明治の最重点テーマの一つに【強いFW】が挙げられる。村上氏は東北人らしいひたむきで妥協しない姿勢が素晴らしい人です」。


~村上貴博フォワード・テクニカル・コーチ~
「また、ラグビーに関われて非常に大きな責任を感じております。技術はもちろん、メンタル面も強く、勝てる集団を作ることが目標です」。

~吉田監督より大川達也ヘッド・ストレングス&コンディショニング・コーチ紹介~
「大川氏は、世界的にも認められている人。そんな素晴らしい人が一体育会に協力していただけるのは、ありがたいことです。しっかりケアをすることは大切。最先端のメソッドを取り入れ、サポートしていただきたいです」。


~大川達也ヘッド・ストレングス&コンディショニング・コーチ~
「興奮して夢のようです。ここにいる新コーチたちのすべての願いは、ラグビー部が誇りを取り戻す、ということで一致している。これまでに得たすべての経験や知識を注ぎ込んで明治の誇りを取り戻し、良い報告ができるようにしたいです」。

~吉田監督より小森明夫ヘッド・メディカル・トレーナー紹介~
「私が世界選抜に選出されたときのワールドカップでもお世話になった人です。ラグビーは激しいコンタクトを行うスポーツ。治療をしっかりと行っていただきたいと思います」。


~小森明夫ヘッド・メディカル・トレーナー~
「吉田監督の熱い気持ちを知っているので、漢(おとこ)にしてあげたいです。命がけで頑張ります」。

 フルタイムコーチは吉田監督、西原ヘッド・コーチ、黒須総合テクニカル・コーチの三人。コーチ陣がそろった新生明治の門出に期待が懸かる。