
第549号企画 インカレ事後インタビュー トラック班③/吉田唯斗・本田音輝
千葉県と群馬県にて行われた全日本大学対抗選手権(インカレ)。今年度のインカレは、トラックでは総合7位、ロードでは総合6位という結果で幕を下ろした。本記事では、大会後の選手のコメントをお送りする。
第3回はトラック班、ラスト! 吉田唯斗主将(政経4=学法石川)、本田音輝(営3=松山工)の2選手のインタビューをお届けします。
(この取材は8月31日に行われました)
吉田
——今回のインカレを振り返っていかがでしたか。
「改めて自転車の楽しさなどを再確認できたレースだったと思います」
——今回出場されたレースを振り返っていただけますか。
「1キロタイムトライアルはあまり練習ができなかったのですが、自己ベストに近いタイムでギリギリ入賞することができたので、最低限良かったと思います。チームスプリントもなかなかタイミングが合わず、練習を重ねることができなかったのですが、本番ではベストを出すことができて、決定戦に乗れました。アクシデントがあって、急きょメンバーも変更することもありましたが、しっかり走ることができたのはまず良かったです。ですが、4年生として、主将として、後輩を表彰台に乗せたかったので僅差で負けてしまったのがすごく悔しかったです。最後タンデム・スプリントですが、今年こそは予選で学連新記録とそのまま優勝することを今までで一番強く願ってここまでやってきました。予選でベストは出せましたが、あと一歩記録に及びませんでした。決勝に至るまでもトラブルがあり、最後まで気持ちを切らさずにゴール駆け抜けられたのは良かったのですが、負けてしまったのが本当に悔しいです」
——タンデム・スプリントで準優勝という結果は率直にどのように感じていらっしゃいますか。
「優勝する気でいたので、正直悔しいです。素直に喜びはできないです」
——この種目の魅力はどこにあると思いますか。
「2人の息の合ったコンビネーションなどが重要になってくる競技で、1人では出せないパワーなのがすごい魅力だと思います」
——タンデム・スプリント終わった後は本田選手にどのような声掛けをされましたか。
「走り終わってから、すごく泣いているというのが分かりました。最後は笑って終わろうとこの大会が始まる前から言っていたので、僕だけはと思い、大丈夫だと言ってできるだけ励ますような声かけをしました」
——大学4年間いかがでしたか。
「一番はあっという間でした。でもそれだけ自転車に対して熱中することができたと思います」
——主将としての1年間はいかがでしたか。
「波乱万丈で大変だったのですが、後輩たちもしっかりここまでついてきてくれたので、本当にありがたいです。主将として最後この大会でいいところを見せたいなと思っていたのですが、力を及ばず優勝することができなくて悔しかったですね」
——後輩にはどのようなメッセージを残していきたいと思いますか。
「とりあえず自転車を楽しんでほしいです。あとは力のある子たちなので、一日一日を大事にして、来年のインカレでは1回でも多く校歌を流せるようにしてほしいなと思います」
本田
——今回のインカレを振り返っていかがですか。
「1、2年の時、タンデム・スプリントはずっと2位とか3位だった中、吉田さんの最後の年だったので、絶対にてっぺんをとる勢いで準備していたのですが、負けてしまってめちゃくちゃ悔しいです。チームスプリントは、補欠からの急な発走で心構えができていなかったので、来年はいろいろなことに対応できるように心構えしたいと思います」
——チームスプリントでの出走はチームの総意だったとのことでしたが、選ばれた時の心境を教えてください。
「あのメンバーで1人欠けたら、僕が1走というのはずっと分かっていました。1走としてずっと練習していたので、いつでも走れる気持ち、足の準備ができていました」
——チームスプリントは惜しくも4位でしたが、結果についてはいかがですか。
「2年生の藤澤くん(佑成・営2=興陽)がまだ大学来て表彰台に乗れていなかったので、乗せてあげたかったのですが、準備不足や機材トラブルなど、いろいろ負の連鎖が相まって乗せることができなかったのでめちゃくちゃ悔しかったです」
——決勝は惜しくも敗れましたが、その時の心境を教えてください。
「2回戦目、日大が前にいたのですが、どれだけ全力で漕いでも前に出られず、自分の力のなさを悔やみました。また、吉田さんのラストイヤーで表彰台の一番上に立たせてあげられないという現実と、負傷者で出られなくなった人の思いも込めて走っていたので、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました」
——レース後、吉田選手から何か声は掛けられましたか。
「『3年間組んでくれてありがとう』でした」
——レース後、明大の2選手へ観客席から歓声と拍手が送られていましたが、どのように感じていましたか。
「あまりにも泣きすぎてお客さんの声が聞こえませんでした。後から拍手喝采だったというのを聞いて、びっくりしたという感じです」
——来年度、最高学年になるにあたり、どのようなチームを目指していきたいですか。
「仲良く、笑顔の絶えないチームをつくっていきたいです。ちゃんとメリハリのあるチームをつくっていきつつ、個々が持っている実力を伸ばしていくチームになりたいです」
——今後の意気込みをお聞かせください。
「これまで1年生、2年生、3年生で、3位、2位、2位と続いているので、来年は絶対に優勝して、チームがずっと成し遂げられてこなかった総合優勝へ絶対に導きます。見ていてください」
——選手の皆さん、ありがとうございました!
[安田賢司]
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