
第549号企画 インカレ事後インタビュー/本間滋監督
千葉県と群馬県にて行われた全日本大学対抗選手権(インカレ)。今年度のインカレは、トラックでは総合7位、ロードでは総合6位という結果で幕を下ろした。本記事では、大会後の選手のコメントをお送りする。
ラストとなる第6回は、本間滋監督のインタビューをお届けします。
(この取材は8月31日、9月7日に行われました)
トラック後のインタビュー
——インカレトラックが3日間終わりましたが、成績はどのように感じていますか。
「本番直前にケガ人が出て欠場するような種目が結構多くありまして、万全の状態で大会に臨めなかったことはやや悔やまれます。ですが、欠場種目が多かった中では頑張ってくれたのかなと思います」
——1年生の中村(和樹・政経1=松山学院)選手が入賞を決めるなど、数多くの収穫もあったと思います。
「1年生でちゃんと1/2決勝まで残ったというのは評価できるところかなと思います。アクシデントやケガもあった中でも健闘してくれたかなと思いますね」
——チームスプリントでは途中でメンバーを入れ替えましたが、本田(音輝・営3=松山工)選手を起用した理由を教えてください。
「中村のケガによって万全の状態で走れないという事態が発生してしまった中、選手たちの方からこのような組み替えでいきたいというような提案がありました。理にかなった提案だと思うので、部員たちの意見を尊重させてもらいました」
——タンデムスプリントでは2年連続で2位という結果でした。
「予選タイムでちょっと差があったので、実力は日本大学さんの方があったかなと思います。コンビネーションで言うと我々も非常に息が合っていたので、そこで一本取れるかなとも思っていたのですが、最後は実力の日本大学さんが勝ちました。実力通りの結果であったかなと思います」
——今大会で浮き出た課題を教えてください。
「まず本番を万全のコンディションで迎えるというところになるかなと思います。インカレは4年生で言えば4年間の集大成ですし、他の学年に対しても1年間やってきたことの全てをぶつける場になります。全員がそこに集中して、チーム一丸となって大会に向けて準備を進めていき、勝つための準備一つ一つ重ねていくということが、今年に関して言うと少し欠けてしまったところがあり、そのあたりが課題かなとは思います」
——吉田(唯斗・政経4=学法石川)主将の1年間の活躍はどのようにご覧になっていましたか。
「OBの方などともよくコミュケーションを取ってくれてまとめてくれたと思います。お疲れ様でしたと言いたいです」
ロード後のインタビュー
——ロードのレース振り返っていかがでしたか。
「序盤から永野(昇海・理工4=横浜平沼)がしっかりレースに入れて、ペースをつくってくれたので、そのおかげで秋元(碧・営1=北桑田)や林原(聖真・法4=倉吉東)が集団で待機できました。我々なりのレースの組み立てはできたのかなと思います」
——先頭を抜けた永野選手は一時集団とはかなりの差がありましたが、途中どのような声かけをされましたか。
「なるべくアドバンテージを取って、1メートルでも長く逃げられるように無理せずいけるところまでいけという感じです。逃げることによって、残りの集団にいる他のメンバーが次の展開に向けて力を蓄えられるので、そのような意味ではいい仕事をしてくれたと思います」
——1年生の秋元選手が完走しましたが、この点はどのように評価していますか。
「インカレのロードレースで完走することは一つのバロメーターになると思います。その中で1年生ながら完走してくれたというのは、来年以降に向けて非常に明るい傾向が見えたのかなと思いますね。今年は学連のレースでパンクや転倒などが多く、力を発揮できなかったレースがずっと続いていたのですが、最後の本番で力を発揮してくれたので良かったと思います」
——林原選手が6位入賞となりました。
「遠征から帰ってきたばかりで疲れが溜まっていたと思いますが、昨日のミーティングのところから彼自身がレース全体を俯瞰(ふかん)して、こう組み立てていこうというプランをみんなにも共有してくれました。いいリーダーシップを発揮してくれて、さらに結果としてはチーム最上位という形でベストテン以内、シングルスコアで完走してくれたので、素晴らしかったと思います」
——今大会のロードで出た課題を教えてください。
「インカレの場合は、上位3名のポイント対象が20位以内ということなので、そこにどれだけ選手を残せるかということになるのですが、結果として2名しか残れませんでした。なので、もう少し選手層を厚くしていかないといけないかなというのは思います。特に林原が抜けてしまう来年以降は下級生に今以上に頑張ってもらわないといけません。抜けた穴が大きいので、そういう意味では課題が大きいなと思っています」
——引退する4年生にはどのような声かけをしますか。
「林原たちが1年生の時に、インカレのロードで我々は総合優勝ができた代なので、いい流れで最後卒業してもらえればとは思っていました。結果こうなりましたが、大きな結果を勝ち取った代でもあるので、胸を張って卒業していってもらいたいなと思います。本当にありがとうと言いたいです」
——今後、また新体制としてやっていくことになりますが、どのようなチーム作りをしていきたいですか。
「インカレを戦うには、短距離、中距離、長距離のバランスが取れた布陣で戦わないといけません。そこをうまく新しい戦力も踏まえて、バランスよく戦えるようにチームづくりができたらなと思っています」
——最後に今後の意気込みをお願いします。
「インカレの総合で表彰台というのを目標にしているのですが、ここ2年そこから遠のいてしまっています。表彰台と、あとは個人種目での優勝を果たせるように、またチームづくりをしていきたいと思います」
——ありがとうございました。
[安田賢司]
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