全国に歯が立たず メダルなし/全日本学生体重別選手権

2025.10.02

 柔道体重別の全国チャンピオンを決める大会2日目。明大からは男子5人が出場した。好成績を残した1日目に続きたいところだったが、力及ばず、重量級はメダルを獲得することができなかった。

◆9・28 全日本学生体重別選手権(日本武道館)
▼90キロ級
田中――3回戦敗退
▼100キロ級
井手――ベスト8
中濱、堀――2回戦敗退
▼100キロ超級
甲木――3回戦敗退

 2回戦からのスタートとなった90キロ級田中愛斗(商4=九州学院)は、試合開始直後に出足払で技ありを得る。試合中盤になるとカウンターからの背負投で決定打となる有効を獲得。相手の最後の抵抗を抑え、優勢勝ちとなった。続く3回戦では序盤から攻勢を掛け、試合の主導権を狙うも「偽装攻撃」で指導を負ってしまう。その後も果敢に攻めたがうまく技を掛けられず、相手の反撃に苦しんだ。試合中盤、2度目の指導を受けると、技ありを奪われる窮地に陥ってしまう。後がない中で、抑え込みを狙ったが失敗。劣勢負けを喫した。

今大会初出場の100キロ級・堀悠隼(政経1=埼玉栄)は、初戦を試合終了間際の縦四方固で勝利すると、2回戦に進出した。2回戦では、試合開始2分26秒に小内返で技ありを奪われてしまったが、反撃を行い「積極的な防御姿勢」で相手が2つ目の指導を受ける。しかし、スコアの差で負けている状況は変わらず、試合終了の2秒前に有効を獲得するも、劣勢負けで涙の2回戦敗退となった。同じく初出場の中濱洋希(商1=崇徳)は、初戦から苦しい戦いを繰り広げた。1回戦目、序盤から守勢に回りがちな展開となったが、相手が指導を重ねたことで、優位に立つ。相手の猛攻の中、技を掛けたいところだったが、試合はGS(ゴールデンスコア)に突入。直後に相手に指導が入り、反則勝ちとなった。2回戦では、試合の折り返しまでに、両者がともに2つ指導を受ける展開となった。互いに追い詰められた状況の中、試合終盤に中濱がスキを突かれてしまい、一本負けとなった。同じく100キロ級の井手翔真(政経3=延岡学園)は、1回戦を隅返からの袈裟固で快勝すると、2回戦も隅返の技ありで難なく勝利を収めた。続く3回戦では、序盤から攻撃を決め切ることができない状況が続くも、最後は隅返の有効を獲得し、優勢勝ちを果たす。駒を進めた準々決勝は、勝機を慎重にうかがう試合運びとなる。試合中盤にかけて指導を重ねてしまい、攻め切ることができない中で、終盤に決定打となる技を掛けたかに思われた。しかし、審議の後に判定は無情にも無効と見なされる。GS突入後も積極的に攻めたが、相手に有効を与えてしまい、惜しくも劣勢負けに。ベスト8で今大会を終えた。

 田中と同じく、2回戦から始めた100キロ超級・甲木碧主将(政経4=木更津総合)は、得意のけんか四つで始まった初戦を一本勝ちで終えた。3回戦では、終始相手の攻撃に動じない姿勢を見せる。相手の攻撃を冷静に対処するなど、うまく立ち回ったことで相手の指導が重なり、あと一歩まで追い詰める。しかし、残り1分を切ったところで、スキを突かれてしまい、まさかの一本負けに。「指導2まで取り、あと指導1というところで、少し自分の気の緩みが出た。その一瞬のスキを取られた」(甲木主将)。序盤から優位を保っていただけに、悔しい敗北となった。

 全国の高い壁を前に、悔しい結果に沈んだ明大。今大会では、決定的な場面で勝ち切れないなど、あと一歩足りずに敗北してしまう展開が多く見られた。個人戦での悔しさをばねに、全日本学生体重別団体優勝大会で個々の実力を最大限に発揮できるのか。団体戦優勝に向かって総力戦が始まる。

[ウエスト宙]

試合後のコメント
甲木主将
――大学生最後の個人戦の大会となりましたがいかがですか。

 「自分自身、いい結果が出せず、途中大ケガもしてしまい、最後の4年生で日本一になると決めていましたが、なかなかうまくいかなくて。悔しいですが、来年からも柔道をやるので、またそこでいい結果が出せればなと思います」

――次の大会に向けての意気込みをお願いします。
 「(今大会の結果)講道館杯全日本体重別選手権(道館杯)につなげられなかったのですが、学生最後の全日本学生体重別団体優勝大会があります。2年連続で自分のポイントで負けているので、今回はチームに貢献できるように、また主将として日本一になれるよう、みんなで頑張っていきたいと思います」