
対抗戦初白星 青学大に13トライ猛攻で圧勝/関東大学対抗戦Aグループ
前節の筑波大戦で黒星発進となった明大。青学大との今試合は序盤こそ規律で苦しんだものの13トライ・91得点の猛攻で対抗戦初白星を挙げた。
◆9・27 関東大学対抗戦Aグループ(秩父宮ラグビー場)
▼対青学大戦
○明大91{35―7、56―0}7青学大
立ち上がりは規律で苦しむ展開となった。試合開始からペナルティーを繰り返し前半12分に青学大はスクラムを選択。明大のアーリープッシュから青学大が先制点を挙げた。さらにその後もオフサイドなどの反則を繰り返し19分には右フランカー最上太尊(商4=仙台育英)にイエローカードが与えられた。「ペナルティーが出て(得点を)取られると相手に乗られるし自分たちも乗れない。そこを直すまでに20分、30分かかってしまったのは、修正力という部分ではまだまだ足りない」(スタンドオフ伊藤龍之介・商3=国学院栃木)。しかし中盤に入ると流れに乗り始め、27分にショートフェーズを重ねゴール下に右ロック物部耀大朗(商3=中部大春日丘)がチーム初得点。さらに35分に速いテンポでアタックを重ね最後は左センター平翔太主将(商4=東福岡)が体をひねらせトライエリアへ。直後の37分にはキックオフから最上がブレークすると直後に物部がビッグゲインし、わずか2フェーズで追加点を挙げた。その後も平翔、右センター東海隼(情コミ4=光泉カトリック)がトライし35―7で試合を折り返す。
後半に入っても攻撃の手を緩めない。2分、最上やナンバーエイト利川桐生(政経4=大阪桐蔭)の力強いゲインでディフェンスを遅らせたスキに展開。物部が抜け出しハットトリックを達成した。「毎試合強いプレーをするというのは意識しているので、そこが今日はできた」(利川)。9分には平翔のブレークからパスを受け取りスクラムハーフ田中景翔(文3=常翔学園)がゴール下に飛び込んだ。そして16分に倉掛太雅(政経2=東福岡)が紫紺デビューすると20分に萩井耀司(商2=桐蔭学園)からディフェンスの合間を突くパスを受け取り公式戦初トライも記録した。さらに66分にはフルバック古賀龍人(商1=桐蔭学園)も公式戦初トライ。「相手のFWが疲れた分動きも遅くなっていて、自分たちは体力が残っていたので、そこを突くようにしていた」(古賀龍)。29分に左ウイング阿部煌生(政経2=流経大柏)、36分に中川功己(営3=流経大柏)の流経大柏出身の二人が追加点を挙げる。「伊藤龍之介さんからのキックカウンターで、僕がチェイスし終わった後だったので、戻りながらしっかりどこが空いているか言えたのは良かった」(阿部)。39分に再び古賀龍が得点すると44分に阿部がとどめのトライを挙げ91ー7でノーサイドとなった。
13トライの猛攻で対抗戦初白星を飾った明大。しかし開始20分の規律など課題も出た一戦となった。「相手を意識しすぎるのではなくて、しっかり1試合1試合自分たちにフォーカスして、何しないといけないかというのを意識しながら、これからも頑張っていきたい」(田中)。次戦の日体大戦では明大のラグビーを『完遂』できるか注目だ。
[佐藤比呂]
試合後のコメント
物部
——スクラムについてはいかがでしたか。
「レフリングとあまりうまく噛み合ってないところもあったので、これからもっと改善して対応していくところをやっていかないといけないなと思います」
利川
——前半の反則に苦しんだ時間帯振り返っていかがですか。
「ああいう時間帯で焦ったりした時に立て直せる人間がいないのが今の弱みなので、ああいうところでしっかり落ち着いてプレーできるように対応していかないといけないと思います」
田中
——早大とのジュニア戦を終えてから意識したことはありましたか。
「前は接点の部分で全部受けてしまって負けてしまったので、今回は自分でもチームとしても体を当て続けるというのを意識できて体現できたのが良かったなと思います」
伊藤龍
——筑波大戦からどのようなことを意識して今日の試合に臨みましたか。
「相手の勢いや流れに持っていかれた部分があって、自分たちがやらないといけないことがどこに向かって良くしていけばいいかというのが、あやふやになっていた部分もありました。この2週間はベーシックな部分を練習して、自分たちの縦のプレー。一人一人の強いキャリーというところにこだわって練習してきたので、それがしっかり試合に出て、一人一人のキャリーでトライに持っていけたかなと思います」
阿部
——かなりボールを動かしていた印象ですが体力面はいかがですか。
「今日は足が動いたし、涼しくなってきてだいぶ呼吸も心肺面もだいぶ良くなってきたので、もっとこれから努力して、もっと向上させて、もっと走り回れるようなプレイヤーになりたいと思います」
平翔
——復帰戦でしたがいかがでしたか。
「先週、先々週と負けが続いて、その原因となるのが10番任せになってしまった部分があったので、12番、13番でしっかりオーガナイズしていく立場でもあるんで、そこはしっかりしていくという意気込みでいきました」
古賀龍
——流れが悪い中の快勝でしたが感触はいかがでしたか。
「流れが悪い中で、このままズルズル行ってしまったら良くないということで、明治の代表となる自分たちの(この)試合で、ここからの明治の流れを作っていこうと翔太さんが言っていて、そこの部分でしっかりやりたいことをできたっていうのが今回良かったかなと思います」
後藤快斗(政経1=桐蔭学園)
——今回の対抗戦はいかがでしたか。
「前回の筑波戦で僕の課題のディフェンスのところが浮き彫りになってしまって、今回修正したところを少しでも見せればと思ったんですけど、ディフェンスの時間が少なかったです。アタックの部分では自分の強み、サポートのランコースであったりというのをしっかり出せたので、良かったのかなと思います」
関連記事
RELATED ENTRIES