
伊澤が連覇!王者の道続く/全日本学生柔道体重別選手権大会
柔道体重別の全国チャンピオンを決める大会1日目が日本武道館にて行われた。明大からは男子7人が出場し、男子81キロ級を制覇した伊澤直乙斗(政経3=習志野)をはじめ4人が入賞した。
◆9・27、28 全日本学生柔道体重別選手権大会(日本武道館)
〈男子〉
▼男子60キロ級
佐藤――ベスト8
天野――3回戦敗退
▼男子73キロ級
末次――2位
石塚―2回戦敗退
松原――ベスト4
▼男子81キロ級
伊澤――1位
奥田――2位
男子81キロ級前回王者の伊澤は「今年も優勝しなきゃというプレッシャーを抱えながらも、投げ技などの技に拘らず、潰して指導や得意の寝技を駆使して“粘りっこく”プレーした」と今大会を振り返る。不戦勝で始まり徐々に勝ち進み迎えた準決勝・決勝では、明大対決となった。準決勝では笠川智史(法3=明大中野)との同期対戦で、両者引かぬ接戦となった。開始直後から積極的な姿勢の笠川に対し、伊澤の緩急あふれる試合運びが功をなし、激戦の末一本勝ちを収めた。続く決勝では奥田泰地(法2=崇徳)と対戦した。奥田は先日の東京学生体重別選手権で優勝しており、この日も何度か延長戦に突入しながらも勝ち上がってきた有力選手である。明大同士の試合が始まると、応援の声であふれていたこれまでとは異なる静寂な雰囲気が流れ、会場全体が二人の試合に注目した。普段からともに練習している者同士、手の内が分かりきっているため、白熱の攻防が続いたが、最後は伊澤が隅落で有効を奪い王者の底力を示した。奥田は「普段の練習では99%伊澤さん負けている。1%の可能性を信じて、試合でいかに1%をモノにできるかというふうに考えながら決勝に臨んだ」と語る。
男子73キロ級には末次晴倫(政経3=沖学園)、石塚隼多(政経3=修徳)、松原咲人(政経4=大成)の3人が出場した。初戦から得意の背負い投げや崩袈裟固などで粘り強く勝ち上がってきた末次は準決勝に臨み、約15分にわたる長期戦を制した。お互いに指導を2回与えられた中、一歩一歩着実に試合を進め、反則勝ちをつかみ取ったのである。「今まで柔道やってきた中で1番くらいの長い試合だったが、ここで諦めたら意味がないと思って頑張った」(末次)。頂点をかけた決勝の舞台では相手に圧倒されながらも必死にくらいついて励んだが、反則負けに終わった。末次は「5秒抑え込んだら勝てるところとかを3秒で逃してしまって、最後のキメの甘さを実感した。今後の練習で改善していきたい」と自分の反省点を振り返った。
今大会も各階級で選手たちの持ち味を発揮した熱戦が繰り広げられ、明大の粘り強さと技術力を改めて感じさせた。特に長期戦や延長戦を制した選手たちからは練習で培った不屈の精神や技術の蓄積が見て取れた。一方で反則負けや自分の力を出しきれなかったなどの反省や課題も浮き彫りとなったことから、次の大会でより一層のレベルアップした姿が期待される。
[和田唯花]
試合後のコメント
伊澤
――今大会で感じた成長した点があれば教えてください。
「体を大きくすることに励んでいたので体の成長を感じられたのと、かなりプレッシャーがかかる試合で緊張していたが自分らしく戦えたのでメンタルの成長も感じました」
――次の大会の目標を教えてください。
「講道館杯(講道館杯全日本体重別選手権)には今までも何回か出場しているが、毎回すぐ負けていたので今回こそは長期戦を想定して持久力をつけてしっかり準備して挑みたいです」
末次
――今大会を振り返っていかがですか。
「勝つ準備はしていたんですけど、まさか決勝まで上がれると思っていなかったので嬉しく思います。大学入学後はあまり良い結果を残せていなかったが、3年生になって決勝戦まで上がれるようになったので目標まであと一歩です」
奥田
――今後の目標と意気込みをお願いします。
「この先は尼崎で団体戦(全日本学生体重別団体優勝大会)、個人戦は講道館杯があるので、しっかりそこで勝ち上がって国際派遣もらえるように頑張りたいです」
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