水谷、悔しい準優勝に終わる…/ジャパントップ12
第1ステージを難なく突破した日本のエース・水谷。準決勝の相手は、大会4連覇中の吉田海偉(グランプリ大阪)だ。試合は力強いドライブの応酬。水谷は、ターニングポイントで自身の武器である“バックサーブ”を使うなど、バランスの良い戦いで勝利した。
これまでの全試合ストレートで勝ち上がってきた水谷。そして迎えた決勝戦で激突したのは、ダブルスを組む岸川。今年の全日本のシングルスでは、水谷が4-3で大逆転勝利を収めた相手だ。最初のセットは全日本選手権の試合の続きをしているかのような打ち合いを演じたが、岸川に先手を許す。2セット目は水谷も意地を見せ、岸川を10-8と追い込む。そして、水谷の強烈なフォアドライブが岸川の右奥のコートに突き刺さった。しかし、岸川は全身を使い、高速カウンターで返す。10-9。このカウンターで、ゲームの流れは岸川に。その後4連続失点で、10-12。「このセットを落としたのが痛かった」(水谷)。3セット目以降は、さらに攻撃力が増す岸川に対し、水谷は防戦一方。時折バックサーブで反撃を試みるも通じず敗退。この瞬間、水谷の優勝は消えた。日本最強ダブルスの相方だからだろうか、敗れた水谷は複雑な表情を見せていた。
水谷は、調子は良くなかったものの「課題であったバックハンドを中心に試合を進めることができた」と感触をつかんだ。次の国内大会は、日本代表選手として世界選手権を戦う。「シングルスはベスト16以上、ダブルスはメダル獲得が目標」(水谷)と意気込み十分だ。全日本王者として、日の丸を背負う立場として、気を緩める時間はない。目標達成に向けて、限られた時間の中でどれだけ練習を積めるか。そして、世界選手権でその目標は達成できるのか。これからの日本のエースの奮起に期待したい。
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