B選抜、熱戦を大逆転勝利で飾る!/カレッジボウル

 2008年のシーズン、数々の熱闘を繰り広げた実力選手たちが集うカレッジボウルが、晴れわたる川崎球場にて行われた。今大会には昨年関東1部A、Bブロックの各チームから選抜された選手が出場した。

 最初に試合の主導権を握ったのはA選抜だった。第1クォーター、序盤から攻め続けるA選抜は、開始から7分、専大の横山がタッチダウンを決め先制する。その後も得点を重ね、前半だけで13点を奪った。対するB選抜は攻守の連携がかみ合わず、防戦一方のまま後半戦へ。第3クォーターでも順調に得点を重ねるA選抜とは対照的に、なかなか反撃への糸口が見つからないB選抜。

 だが、このままA選抜が逃げ切るかと思われた第4クォーターでB選抜が怒涛の反撃を見せる。開始4分にタッチダウンで7点を返すと、その5分後にも得点を奪い14―20とA選抜に追いすがる。そして、試合終了まであと17秒。ここで日体大の野口が9ヤードのタッチダウンランを決め奇跡の同点。その後のトライフォーポイントもきっちりと決め、B選抜が、近年まれにみる大熱戦を21―20の大逆転勝利で収めた。

 試合後、球場は和やかな雰囲気に包まれていた。互いの健闘をたたえ合う選手たち、歓声を上げ沸き立つスタンド。この試合をもって、多くの選手たちは4年間にわたる大学でのアメフト生活に終止符を打つ。その一人である杉山主将は、「高校の時からの仲間や、大学で知り合った仲間と一緒にプレーができて、本当に楽しかった」と最後を締めくくり、試合の余韻に浸っていた。その顔からは、満面の笑みがこぼれていた。

[片山裕章]