全日本選手権展望/天皇杯・皇后杯全日本選手権
~水谷隼、単複3連覇3冠なるか!?~
今回の注目は何といっても、昨年怪物ルーキーとして明治の門を叩いた水谷(政経1)のシングルス、ダブルスの3連覇。そして大会史上2人目となるシングルス、ダブルス、そして混合ダブルスを含めた3冠の獲得だろう。水谷は今年の秋から中国スーパーリーグに参戦。全中国選手権覇者・張継科に勝利するなど目覚しい活躍を見せている。10月に行われた全日本学生選手権では濱川(近大)に敗れまさかの4回戦敗退と大学に入り苦い経験をした水谷が、中国でどれだけのものを得て帰ってきたのか。
そんな全日本王者・水谷が優勝するに当たってライバルとなってくるのが、北京五輪ではチームメイトとして共に戦った韓陽、岸川聖也だ。韓陽は北京五輪では水谷を上回るシングルスベスト16。世界ランクでも日本トップの20位(水谷は現在29位)と、水谷の優勝を阻む第一候補と言っても過言ではない。また岸川も北京五輪で現在世界ランク4位のティモ・ボル(ドイツ)とフルセットの好ゲームを演じており、近年の日本卓球界で成長を見せるホープの一人だ。そして水谷以前の日本王者・吉田海偉。吉田は2年連続決勝で水谷に敗れており、今年こそはと優勝旗奪還に燃えている。青森山田高時代のチームメイトであり、今年4月に行われる世界選手権代表の座を射止めた大矢英俊(青森大)、松平賢二(青森大)も侮れない。2人共過去には水谷に勝った経験があり、昨年の全日本学生選手権では松平が、全日本学生選抜選手権では大矢が優勝するなど、油断ならない強敵だ。
そして3冠獲得を目指す水谷を見るに当たって、現在連覇中のシングルス、ダブルスに加えもう一つ注目すべきが今年初挑戦となる混合ダブルスだ。パートナーは何とあの国民的アイドルの福原愛(早大)。福原は混合ダブルスで優勝経験もある。毎年変動が激しく優勝予想が難しいとされる混合ダブルスだが、ここにきて最強のダブルス誕生となるか!?この混合ダブルスは3つの部門のうち一番初めに決勝を迎えるだけあって、ここで優勝し3冠獲得に向け波に乗りたいところだ。
~明治勢のランク入りなるか!?~
また活躍が期待されるのは水谷だけではない。
まずエースとして今までチームを引っ張ってきた水野(営4)。意外にもこの全日本でランク入りの経験はない。順調にいけば4回戦ではU18世界ランキング1位の松平健太(青森山田高)と、ランク決定戦では昨年ベスト8の坂本竜介と当たる。ランク入りするまでの道は決して楽なものではない。
また昨年3位となった梶本(早大)との混合ダブルスでは優勝の可能性も大いにある。水谷の3冠を阻む相手は、もしかしたら同じ大学のチームメイトかも!?
昨年の全日本終了後、「学生のうちに優勝したい」と語っていた水野だが、それが達成できるのもこれが最後。今年こそ、自身初となるランク入り、そして優勝と、その悲願を達成することはできるのか。
同じく水野とともに1年次からチームの中心となって戦ってきた小野(商4)。やはり目標は「シングルスでランク入り」(小野)。年末には社会人とともに合宿に参加するなど、練習には余念がない。「元青森とか青森勢が近くにいるんでそこには負けたくない」(小野)と語るように、やはりランク入りのポイントとなるのは青森勢との試合か!?
そしてそんな2人が組む男子ダブルス。高校時代からずっとダブルスを組んできた水野、小野の2人。「練習のときは調子が良いから、本番でどうやるか」(小野)と、全日本の大舞台で普段の力をどれだけ出せるかに上位進出は掛かっている。「ダブルスの目標は表彰台」(小野)。
ほかにも全日本学生選手権2年連続3位の次代のエース・軽部(営2)、国体で大矢を破った甲斐(営1)、昨年社会人を破るなど明治入学後着実に力をつけてきている大塚(商3)など、どの選手からも目が離せない。「目標はランク入り。(ランク決定戦で当たるだろう吉田海偉は)負けてもともとの相手だから向かっていくだけ」(軽部)、「スーパーシードの田勢さん(田勢邦史・協和発酵キリン)と当たりたい。目標はランク入り」(甲斐)、「昨年以上の成績を目指す」(大塚)と気合は十分。
年末から年始にかけて合宿を行った卓球部。「学校が休みだから時間があるし、自信があると言えるだけの練習はやった」(柴田・法3)とできることはやってきた。ランク入り、表彰台、そして優勝。それらを達成することはできるのか!?答えは東京体育館にある!ぜひ会場にきて自分の目で確かめよう!!
☆OB・松下浩二氏現役最後の試合☆
日本卓球界初のプロ卓球選手、そして一時代を築いた名カットマンである本学卓球部OB・松下浩二氏が今大会をもって現役を引退する。松下氏の現役最後の勇姿を目に焼き付けよう!
◆平成20年度天皇杯・皇后杯全日本選手権日程◆
| 月日 | 開始時間 | 種目 | 会場 |
|---|---|---|---|
| 1月13日(火) | 12:00 | 男子ダブルス1回戦・2回戦 | 東京体育館 JR総武線「千駄ヶ谷」駅下車 徒歩1分 |
| 女子ダブルス1回戦・2回戦 | |||
| 混合ダブルス1回戦 | |||
| 1月14日(水) | 10:00 | 男子ダブルス3回戦 | |
| 女子ダブルス3回戦 | |||
| 混合ダブルス2回戦・3回戦 | |||
| 1月15日(木) | 10:00 | 男子シングルス1回戦・2回戦 | |
| 女子シングルス1回戦・2回戦 | |||
| 男子ダブルス4回戦 | |||
| 女子ダブルス4回戦 | |||
| 混合ダブルス4回戦・5回戦 | |||
| 1月16日(金) | 10:00 | 男子シングルス3回戦・4回戦 | |
| 女子シングルス3回戦・4回戦 | |||
| 男子ダブルス5回戦 | |||
| 女子ダブルス5回戦 | |||
| 混合ダブルス準決勝~決勝 | |||
| 1月17日(土) | 10:00 | 男子シングルス5回戦~7回戦 | |
| 女子シングルス5回戦・6回戦 | |||
| 男子ダブルス準々決勝~決勝 | |||
| 女子ダブルス準々決勝~決勝 | |||
| 1月18日(日) | 10:00 | 男子シングルス準決勝・決勝 | |
| 女子シングルス準々決勝~決勝 |
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