(14)シード圏内の7位で往路を終える

1999.01.01
 43年ぶりのシード権へ向けた明大競走部の戦いが始まった。史上最多の23校が出場し、実力も拮抗しているため、戦国駅伝とうたわれている今大会。その名の通り、激しい順位変動が起きる中、本学は7位で往路を終え、43年ぶりのシード権獲得へ希望を残した。

 流れを作る上で大変重要となる1区は当日のエントリー変更により、鎧坂(営1)に任された。何度も揺さぶりがかかる中、鎧坂は好位置をキープ。そして、終盤多くの選手がスパートをかける中、鎧坂も必死に食らいつき3位で2区の石川(卓・政経3)へ襷をつないだ。

 3度目の箱根駅伝となる石川(卓)は自身初の花の2区に挑んだ。石川(卓)はスタート後、モグス(山梨学大)に抜かれるものの、落ち着いて走り続けた。3位グループを形成するとそこからは粘りを見せ、7位と順位を下がってしまったが、区間8位とまずまずの結果を残した。

 初の箱根駅伝となった北條(文3)は当日のエントリー変更で3区に登録された。しかし、今大会の3区は例年まれに見る激戦区。そんな中でも北條はハイペースに惑わされることなく、持ち前の安定した走りを見せる。順位を10位に下げるもののエースの松本(昂・情コミ3)へと望みをつないだ。

 決して良い状態とは言えないまま、初めての箱根駅伝へ臨んだ松本(昂)。しかし、そんなことを感じさせないほど松本(昂)はいつも通り積極的に走り続けた。故障中とは思えない走りで一気に3位グループへ追いつくと、並ぶこともなくそのまま前へ躍り出る。そのままの順位をキープし、小田原中継所へ飛び込んだ。

 最大の難所、山登りの5区へ挑んだのは、夏に急成長を遂げた小林(優・理工2)。3位という好位置で襷を受け取った小林(優)だったが、他大の有力選手に次々と抜かれていき区間18位、チームは7位で往路を終えた。

 明日は往路トップの東洋大から5分34秒差でスタートする。往路に勝負をかけた本学は、復路ではとにかく耐え、このままシード圏内をキープし続け43年ぶりの悲願へ挑む。

山本コーチ
 「(7位という結果は)良くはなく、普通。1区の鎧坂は上出来。2区の石川(卓)はあと30秒速く来てほしかった。そしたら3区の北條がもう少し走りやすくなれた。松本(昂)は絶好調ではなかったけど、彼の持っている能力だと4区では上の方に行って当たり前。5区は設定タイムより2分ほど遅れたから大分悪いね。明日は11位といかに広げられるか。ひたすら耐えるしかない」