全日本選手権特集 (5)
全日本特集のラストを飾るのは、本学最強のエースとして、大学界のみならず全日本の舞台でも活躍し続けてきた柴田嶺フィギュア部門主将(政経4)だ。大学最後の今年、柴田が全日本に懸ける思いは格別なものある。
『男性選手の中でも柔軟性に富み、世界屈指のスピンの技術を持つ選手』というイメージが先行していた柴田。その柴田が苦手とするものは、フィギュアスケートの最大の魅力であり、高得点にもつながる華麗なジャンプであった。
今までは、自分の特徴を生かしたプレーを重視していた柴田だが、昨年からは苦手なジャンプへ挑戦する姿勢を見せてきた。特に、柴田がこだわり続けてきたものは「トリプルアクセル」。ジャンプの中でも最も難易度が高いトリプルアクセルを跳べる者は、世界で通用するトップスケーターとして高く評価される。だからこそ、柴田は跳びたいのだ。しかし、昨年はトリプルアクセルを成功させることができず、上位入賞が期待されたものの、SPでのミスも響いて8位で全日本を終えることになった。
不完全燃焼に終わった全日本から1年、今年も「一年で一番大切な試合」がやってきた。柴田は「世界に挑戦できる人を決めるこの大会のために、日本のスケーターは努力している」と、全日本で結果を出さなくては元も子もないと強調した。全日本での目標を「自分らしい演技をすること。そして、トリプルアクセルを飛ぶこと」とした柴田は、「トリプルアクセルを飛び、自分の納得のいく演技ができたら、自然と結果もついてくる」と話した。例年以上に挑戦する気持ちが強い柴田は、全日本の舞台ではどのよう人々を魅了してくれるのだろうか。柴田の滑走に注目だ!
◆柴田嶺 しばたりょう 政経4 釧路北陽高出 168cm・58kg
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