(9)マネージャー特集
まずはマネージャー兼駅伝主務も務める稲原マネージャー。どんな時でも穏やかな雰囲気で、頼れる気さくなマネージャーです。京都弁で話しやすく、話していると和みます
。
稲原マネージャー
稲原匡(文4)
――マネージャーになったきっかけは何ですか?
3年の10月からマネージャーになったんですけど、故障が多かったことと、親が陸上の指導者みたいなものをやっていたことですかね。親の姿をずっと見てきた中で、将来はそういう職業に就きたいと思うようになったというか。あとは、同じ高校の先輩で実業団の選手やマネージャーになった方から色々な話を聞いて、そういう職業に就くためには大学のマネージャーという経験も必要なのだと。選手だと東野(商4)、石川(卓・政経3)レベルじゃないと通用しないですからね。自分はマネージャーの仕事、嫌いじゃないですし。
――今年のチームは見ていてどうでしょう?
基本的にスタイルは例年と変わっていないと思います。西さんが、選手の自主性を重視して伸び伸びとやらせてくれるっていう。変わったことと言えば、去年、箱根予選会で落ちて悔しい思いをした人がいる。これは実際に予選会で走った選手も、走れなかった選手もなんですけど。その点で「今年こそは!!」と多少なりともチーム全体が思ってると思います。今年に入ってから、「何かしよう」と監督も選手も含めチーム全体でテーマを考えました。結果的に①一部昇格 ②全日本予選会突破 ③箱根予選会突破 ④全日本シード権獲得 ⑤箱根シード権獲得という5大目標ができたわけなんですけど。今のところ、まぁ4つ目は駄目でしたけど、割と順調にこれてます。長距離に関しては、一人一人が悔しい気持ちを持って全日本だったりインカレだったり走ってきたと思いますね。実際に、去年予選会を走った選手は人一倍悔しかったと思うし、それだけじゃなくてそれを見ていた人も悔しい思いをしたから、それが良い意味で影響してここまできたのかなと。
――駅伝主務も兼任されてますね
タイム計測や大会のエントリー、外部取材の窓口とか、他のマネージャーと変わりはないです。駅伝主務だからといって特別なことは何もないですね。自分が走りで力になれなかった分も
マネージャーとしてチームの力になれればと思ってます。
――マネージャーとしてやりがいを感じる時は?
それはやっぱり結果を残してくれた時ですよ!頑張ってる過程を知ってる分「これだけ努力したもんな!」って(笑)
――今年の明治のどこに注目してほしいですか?
どこだろ…。(しばらく考え込む稲原マネージャー)
全日本の1区から3区は見せ場を作れたと思うんですよ。箱根でも見せ場を作れればと。なので是非箱根に応援に来ていただければ幸いです!!
松本(昂・情コミ3)の男前さを見に来てください!!!(笑) 東野、石川(卓)も男前だと思うし、北条(文3)も渋いイイ顔してますし!(笑)
次はどんな時でも笑顔で明るく、西駅伝監督や選手たちから絶大な信頼をおかれている余呉マネージャー。華奢な体で俊敏に動き回りチームのために尽くす姿には心を打たれます
。
余吾マネージャー
余吾麻美(営4)
――今年のチームはどうですか?
現状としてはケガの選手もいるけど、雰囲気は良いかな。主力や4年生がしっかりチームを引っ張ってくれてるお陰でチームの雰囲気も違う。今まで4年間マネージャーをやってきた中で自分にとって一番充実してるかな。
今年は去年の悔しさをみんなで感じてました。自分もマネージャーとして、去年立川であの経験をしたことは本当に悔しくて…。マネージャーの自分がそう思ったんだから選手は人一倍悔しかったと思う。今年は新体制になるのが早くて、河口(政経4)、東野が中心になって引っ張ってってくれたお陰でみんなで一つの目標に向かっていくことができた。
――マネージャーになったきっかけは何だったんですか?
高校が付属なんですけど、自分が高校一年生の時に、当時競走部4年の駅伝主務の先輩がちょくちょく来てたんです。もともと高校では長距離を走ってたんですけど、大学で競技を続けるほどの実力が自分にはなかったんですよ。それに箱根駅伝が大好きで、箱根のマネージャーがやりたかったんです。高3の8月に一度八幡山に練習を見に来たことがあるんですよ。まだ大学の合格が決まってもいないのに(笑) ちゃんと合格が決まった2月には、初めて制服で見学に行きました。4月からはちょくちょく見学に行ってましたね。他に何も考えず、直球で競走部マネージャーになった感じですね。今考えれば、もっと他に遊んだりラクな4年間があったかもしれないけど、後悔はしてないです!
――実際にマネージャーになってみていかがでしたか?
選手よりマネージャーの方がラクです。選手を経験しているから分かるんですけど、競技レベルが違うなって。自分は選手として甘い考えだったんだと打ちのめされました。ここにきてマネージャーという役割を通して選手に教えてもらった感が強いですね。だってすごくないですか?大学4年間、一つの目標に向かって競技に取り組むのって。その姿を見てると、自分がへこたれてる場合じゃないなって思わされます。
――マネージャーの醍醐味って何でしょう?
自分は選手としてここでは活躍できません。でも、マネージャーとしてここにいることで選手が走ってくれる。マネージャーをやってると、選手が普段見せないような顔も見られるし、感情移入しちゃうんですよね。試合の結果が良かったりすると、それが自分のことのように嬉しくて!!だから頑張れる部分は大きいですね。
――箱根予選会を突破した時はどうでしたか?
嬉しかったです。一番嬉しかったですね。去年が悲しすぎて、今年は自分の中でも「やるぞ!!」と思っていましたし。全日本予選にしても、一つ一つが去年の悔しさをバネにして頑張れてます。
――去年と比べて一番変わったところはどこでしょう?
喋ってるときと練習のメリハリがしっかりつきましたね。普段の練習でも、チームの雰囲気が一気に変わる瞬間です。遅れ始める選手がいるとみんなで声をかけたりとか。
――2年生が伸びてきましたね
優太(小林優太・理工2)は夏合宿で急成長しましたね。優太だけじゃなくてそれぞれの学年が、学年らしく頑張ってくれてます。甘いかもしれないけど嬉しいですよね、やっぱり。いろんなことを刺激にして頑張ってくれてると思います。
――今年の明治のアピールポイントは?
テレビで走っているのを見るのと、実際に見るのでは全然違う。駅伝に映らない部分は多いし、自分で実際に見てみないと分からない。実際に走ってる所を見て何人か興味を持ってくれた人がいます。だから、先入観を持たずに生で一人一人の選手を見てほしいです!!
――最後に目標をお願いします!
とにかくここに入ってからずっと思ってた「箱根シード権獲得」をして引退したいです!“上に上に”というのが自分もマネージャーとしてずっとあって、常に上の目標を立てて、そのために自分が何をするのか考えてきました。マネージャーをやれるのも残り一ヵ月半。今感じてるのは、マネージャーを心から楽しみたいということ。本当に寂しいし、辞めたくないし、まだやっていたいです。一つ一つのことが、やる度に今日で最後なんだなと思っちゃうんですよね。もう、全部大事にして、今まで以上に時間を大切に頑張っていきたいです。
最後は、最近マネージャーになったばかりの小林マネージャー。マネージャー業を覚えようと日々奮闘中の新米マネージャーです!
小林マネージャー
小林将哉(商2)
――マネージャーになったきっかけは?
ケガが続いて、うまく走れてなかったので選手からマネージャーに転向しました。友達とかたくさん相談して、選手に区切りをつけようと自分で決めました。
――選手からマネージャーになってどうですか?
西さんといる時間が増えました。あとは…自分の体重が増えました…。(笑)
――去年と比べて今年はどうでしょう?
一人一人が練習に対する意欲を持つようになったかなという印象を受けます。ジョグとか60分から70分、80分とちょっとずつ伸びてるなぁと思います。
――マネージャーで大変なことは?
何をやるのも大変です。何やるのも焦ってばかりで全部大変ですね…。練習タイムとったり、大会の申し込みをしたり、遠征先の準備をしたり、チャリこいで10-20kmまで行ったりとか、稲原さんは本当にすごいです。自分も稲原さんくらいできるようになりたいです。
――実際にマネージャーをやっていかがでしたか?
マネージャーになる前は選手の方がキツいと思ってました。でも、やってみるとマネージャーも大変です。選手の時は全然気付かなかったけど、めちゃめちゃ忙しいです。
――選手を見ていてどうですか?
2年生が力をつけてきました。自分と同じ学年の人がどんどん強くなってきて! それで駅伝を走ってくれたらすごく嬉しいです。
――マネージャーになってよかったことは何ですか?
選手の時は他大の人との交流はあまりなかったんですけど、マネージャーをやっていると、他大のマネージャーや主務さんと知り合いになれます。人間関係は広がりましたね。取材対応とか身について、ためになるなぁと思います。
――明治のアピールポイントは?
チーム一丸となって頑張っているところです!
――イチオシ選手は?
全員です!!!!!
――今後マネージャーとしてどう関わっていきたいですか?
しっかり先のことを読んで、先に先に動けるようになっていきたいです。
――最後に明治ファンに一言!
応援して下さい!!!
間近に迫ってきた箱根駅伝。その裏にはマネージャーの奮闘があった。選手が良い結果を出したら、それはつまりマネージャーがその分頑張ってくれたということでもある。箱根駅伝を見るときはぜひ、選手だけではなく、選手を支えるマネージャーたちにも思いを馳せてもらいたい。違った見方ができて、より一層楽しめるかもしれない。
箱根駅伝―それは選手なら誰しもが憧れる舞台。選手たちの箱根駅伝であり、かつマネージャーたちの箱根駅伝でもある。たくさんの思いが詰まったその舞台は、間もなく幕を開ける。
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