
海老沼が3位入賞の偉業達成/嘉納治五郎杯
大会初日は男子60kg級、66kg級の試合が行われた。「外国人選手に苦手意識はない」(鈴木・雅)と自信を胸に今大会に臨んだ60kg級鈴木(雅)の初戦。だが、持ち前のスピーディーな柔道で矢継ぎ早に攻め立てるも、相手に一瞬のスキを突かれ、掬い投げでの一本負けを喫した。「まだ甘かった。まだ弱い」(鈴木・雅)。
海老沼が出場した66kg級は北京五輪金メダリストの内柴正人(旭化成)や江種辰明(警視庁)などベテラン勢がひしめく階級だ。内柴が2回戦で敗退する波乱の中、海老沼は1回戦を優勢勝ち、2回戦を送襟絞めで順調に勝ち上がった。だが続く3回戦、得意の肩車でポイントを奪い試合を優勢に進めるも、「気持ちで負けた」(海老沼)と、残り時間わずか1分で寝技に持ち込まれ、送襟絞めでの一本負けに終わる。
巡ってきた敗者復活戦。指導を受け劣勢となるも、試合終盤に一本背負い投げで勝利を挙げ、3位決定戦への弾みをつけた。続く3位決定戦でも、勢いそのままに肩車で豪快に投げ、一本勝ち。殊勲の3位入賞を果たした。この結果は、海老沼が目標としているロンドン五輪への大きなアピールとなったはずだ。「世代交代をするために、もっと自分が強くなる」(海老沼)。
最終日の100kg超級には上川が出場した。初戦はグアムのブラスを相手に、得意の内股で一本勝ち。試合時間わずか13秒という電光石火の勝利に、会場からは拍手も起こった。続く2回戦の相手は、北京五輪で銀メダルを獲得したタングリエフ(ウズベキスタン)。上川は終始攻めの柔道をみせて攻勢に立つ。両者ポイントが入らないまま迎えた試合終盤、一瞬のすきを突いたタングリエフに鮮やかな一本を奪われ、惜しくも敗退。大金星とはならなかった。
気持ちを切り替えて臨んだ敗者復活戦。上川は再び鮮やかな内股で一本勝利を奪い、3位決定戦に駒を進める。表彰台をかけて臨んだ大一番の相手は、北京五輪銅メダルのブライソン(キューバ)。この強豪を相手に、上川は有効のポイントでリードを奪う。しかし、内股をかけにいこうとしたところを逆に倒され、小外掛けで一本負け。海老沼に続く明大勢2人目の表彰台とはならなかった。
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