早大に大差で撃沈 明大は苦汁をなめる結果に

2025.09.22

 関東大学ジュニア選手権(ジュニア戦)2戦目は明大と早大の注目の一戦が行われた。八幡山グラウンドにあふれかえる程多くのサポーターが見守る中、試合は思いがけない展開を迎えた。明大は先制トライを決めたにも関わらず、その後は失点が続く。後半は完封され12―50の大差で敗北となった。

◆9・21 関東大学ジュニア選手権(明大八幡山グラウンド)

▼対早大戦

明大12{12―28、0―22}50早大○

 試合開始8分、相手のスクラムにナンバーエイト中村つぐ希(営2=目黒学院)が相手にプレッシャーをかけるとノットリリースザボールを獲得。スタンドオフ神尾樹凛(政経1=国学院栃木)がライン際にペナルティキックを蹴り出すとラインアウトからモールを展開する。最後はスクラムハーフ田中景翔(文3=常翔学園)が相手の間を割って先制トライを決めた。「自分で行くのが僕の強みなので、そこはどんどん自分で行こうという気持ちでトライを取った」(田中)。しかし12分、明大のハンドリングエラーからスクラムに。そのまま順目に回し余ったウイングに飛ばされ同点トライを許す。また16分、明大のキックはタッチを割らず、相手ボールのセンタースクラムになる。相手のキックでエリアを取られ、自陣でのプレーを強いられる。スピードをつけたゲインとキックパスで大外に振られ、あっという間に逆転を許した。明大は右センター大和哲将(政経2=佐賀工)の突破でチャンスを作るも生かせず、30分には明大のペナルティでまたラインを押し戻される。そして相手がトライを追加し2トライ差になる。しかし残り15分を切ったところで、相手がペナルティを連発。明大は安定したラインアウトでボールを保持し、右ウイング大沼隼人(政経3=国学院久我山)がロングパスを受け取りトライした。再びペナルティを獲得し、ラインアウトのチャンスを得た明大だったが、ミスからターンオーバーを許し、12―28と点差を広げられる形で試合を折り返した。

 後半、「接点の部分で目の色を変える」(右プロップ山口匠・政経3=流経大柏)と意気込んで挑むも、5分に裏キックを利用したトライを決められる。度重なるハンドリングエラーでエリアを戻せず、自陣での防戦一方となり苦しい展開を迎える。また相手のラインアウトからギャップを突かれゲインという流れでトライを量産される。28分、ようやく明大に反撃の芽が兆す。明大のキックボールを相手がノックオンし、陣地を取り戻した。続くスクラムでもコラプシングを誘う。しかし今度は組み直したスクラムで明大にペナルティが下され、かえって相手にチャンスを与えてしまう。ロスタイムでもう1本トライを追加され、最終スコア12―50で、後半を完封されるという屈辱的な敗北を味わった。

 予想に反して大差がついた今試合。「早稲田という歴史的に因縁の相手に対して実力差以上の点差が開いて悔しい」(ゲームキャプテン・フルバック山川遥之・営4=尾道)と敗北を重く受け止める。関東大学対抗戦初戦敗北に続き、チーム全体の流れが悪い明大だが、次戦の青学大戦で断ち切ってくれること祈る。

[近藤未怜]

試合後のコメント

山川

――今試合チームのテーマを教えてください。

 「先週筑波大にAチームの試合で負けてしまったのをふまえて、自分たちが今までやってきたプレーにフォーカスしようと話していたましたがその部分であまり集中できていなくて苦しい展開になりました」

山口

――相手のFWの印象はいかがでしたか。

 「粘り強いという感じです。とにかく低かったので、僕らが上で受けて乗られて、(相手の)思うようにそれを繰り返されました」

田中

――試合総括をお願いします。

 「接点の弱さと自陣での規律の悪さが目立ってしまったので、次またジュニア戦では同じミスをしないように練習をしっかりしていきたいです」

中村

――後半は完封でしたが、振り返っていかがですか。

 「後半は自分たちのプレーに達することができなくて受ける時間やエリアを取られて苦しい時間が続きました。また取り返せるようなプレーを誰かができたわけでなく、受けて待ってしまったので、自分たちからもっと仕掛ける所をやっていきたいです」