全日本選手権特集(1)

 選手たちへのインタビューを交えてお送りする、全日本選手権特集。第1回目となる今回は、4人が挑む全日本選手権の概要と、男子シングル、女子シングルの主な出場選手をご紹介!

 全日本選手権では、男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンス競技が3日間にわたって行われる。男女シングルだけでも総勢57名の選手が登場する、国内最大規模の大会だ。来年の2月2日からカナダのバンクーバーで行われる四大陸選手権、そして3月23日からアメリカのロサンゼルスで行われる世界選手権への日本代表選手選考会も兼ねており、ハイレベルな戦いが予想される。

男子シングル 

 先日行われたグランプリファイナルで準優勝に輝いた小塚崇彦(トヨタ自動車)、NHK杯で圧倒的な強さを見せ付けた織田信成(関西大)ら実力派が顔をそろえる男子シングル。前年度王者の高橋大輔(関西大)はケガのため欠場となったが、昨年3位の南里康晴(ふくや)、今年度全日本ジュニア選手権優勝の羽生結弦(宮城FSC)らも控えており、層は厚い。本学からは柴田嶺部門主将(政経4)、鳥居拓史(文3)の2選手が出場する。昨年の同大会で8位に入った柴田主将。大学生活最後となる今年は、東京大会で優勝、東日本でも2位と順調に結果を残している。柔軟性を生かしたビールマンスピンを武器に、美しいスケーティングで世界を目指す。ケガの影響で昨年出場を逃した鳥居も、今大会にかける思いは人一倍強い。2年ぶりとなる全日本のリンクで、完全復活を印象付けたい。

女子シングル 

 一方、萩原綾子(法3)・望月梨早(情コミ2)が出場する女子シングルは、世界でも類をみないほどの激戦区だ。グランプリファイナル優勝の浅田真央(中京大中京高)を筆頭に、中野友加里(プリンスホテル)、安藤美姫(トヨタ自動車)など、世界の舞台で戦う選手たちが国内女王の座をかけて氷上を舞う。1年次から出場を続けている萩原は、一昨年21位、昨年17位と着実に順位をあげてきているだけに、今年もさらなる飛躍が期待される。対して望月は昨年、東日本選手権の直前に負った肋骨骨折の大ケガの影響から力を出しきれず、悔しい22位に終わった。だが今年は大きなケガもなく、昨年は出場を回避せざるをえなかった東日本選手権でも3位入賞と調整は順調。大のお気に入りだという『シカゴ』の曲にのせたFSプログラムをひっさげ、昨年のリベンジを誓う。

 最高の舞台で繰り広げられる、美しくも激しい氷上決戦。トップレベルの選手たちとともに、4人の演技にも注目だ。

※次回からは、大舞台を間近に控えた4選手の心境に迫ります。トップバッターは望月梨早選手。掲載予定は12月17日(水)です。ぜひご覧ください。