
近藤14得点も引き分け 優勝争いは続く/関東学生秋季1部リーグ戦
関東学生秋季1部リーグ戦(秋リーグ)第7戦は、全国トップレベルの実力を誇る強豪・中大と対戦した。前半は近藤佑樹(農4=春日丘)が9得点を挙げるなど5点リードで折り返したが、後半は中大に巻き返され引き分けに終わった。
◆8・30~9・28 関東学生秋季1部リーグ戦(明大和泉体育館他)
▼9・21 対中大戦(国士大多摩体育館)
明大35{19―14、16―21}35中大
中大は各個人の能力が非常に高いチーム。立ち上がりから強烈なシュートがネットを揺らしたが、明大も着実に得点を重ねる。前半5分には司令塔の栃尾佑(法3=北陸)が反則を取られて2分間の退場に。直後に失点したものの、小嶋悠斗(営3=市川)のゴールですぐに追いつき、小泉涼太(農3=藤代紫水)がパスカットからキーパーとの一対一を制してリードを奪う。中盤は互いに点を取り合う展開が続き、10―8で迎えた前半16分。近藤がシュートを決め初めて3点差をつけると、18、19分にも近藤が得点。ジャンピングシュートをゴールの四隅に突き刺し、13―9と点差を広げた。その後失点が続く場面はあったが着実に得点を重ね、終盤にはGK坂本京介(営1=洛北)がセーブを連発し、タイムアウト明けの前半終了間際に近藤が9本目のゴール。「自分たちのハンドボールができていたことが点差につながった」(近藤)と思い通りのプレーで、19―14とリードして前半を終えた。
続く後半、向谷内海都(営3=氷見)が先制点を取ると相手ディフェンスの反則で数的有利になるが、3連続得点を許す。さらに明大側も退場者を出してしまい、徐々に点差を詰められる。今季バック陣の中核を担う近藤が安定ある個人技で連続シュートを決め、一進一退の攻防に。「(近藤は)シュートを打つところやさばくところ、パスなどいい判断の中でプレーできている」(加藤良典監督)。やはり後半は相手の勢いもあり、21分には4連続失点で一気に逆転されてしまう。23分に今試合初めて2点ビハインドになり、これ以上の失点は許されない中GK坂本が26分と28分にスーパーセーブを魅せる。そこで流れがきたか、向谷内や小泉の得点で同点に。28分に得点を許しあと2分で34―35の1点差。勝負の行方が分からない緊迫した雰囲気で会場もどよめく。ラスト30秒で近藤からパスを受けた向谷内が見事得点を決め再び同点に追いつく。最後は相手の攻撃だったが、強みのディフェンスで守り切り結果はドローとなった。
試合前に全勝で並んでいた国士大が勝利し、明大が分けた。次戦の国士大との直接対決に勝利すれば、最終戦まで優勝の可能性が残る。まずは無敗チーム同士の対戦を制し、秋リーグ優勝への道を開きたい。
[木曽琴乃、橋場涼斗]
試合後のコメント
加藤監督
――試合を振り返っていかがですか。
「前半はいい形で得点を取れて、自分たちのディフェンスをしっかりやって抑えられていました。中大は個々の能力が高い選手が多かった分、後半は失点が多かったです」
――終盤は苦しい展開が続きましたが、踏ん張って引き分けに持ち込みました。
「選手たちがゲームの中で、キャプテンを中心によく声をかけて辛抱して守ったことが、最後追いついて引き分けで終われた要因だと思います」
近藤
――中大との対戦でしたが、どのような作戦を立てて挑みましたか。
「中大だからというのはあまりなくて、自分たちがこの秋リーグとその前の練習で積み上げてきたものをしっかり発揮すること。ゲームの中での組み立てはありましたが、自分たちのプレーを思い切ってやることを重視していました」
――次戦は優勝を争う国士大との直接対決となります。意気込みをお願いします。
「勝ったら優勝に近づく面もありますが、そこはあまり意識せず自分たちのハンドボールをやり切って、結果勝ちがついてきたらいいと思います」
栃尾
――ハーフタイムにはどのような話をしましたか。
「リードしていたので、油断せずに0―0の気持ちで頑張ろうと話しました」
――最後に追いついた要因はありますか。
「秋リーグ前から準備してきたセットプレーが成功したので、それは良かったです」
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