後半の粘り強さでインカレ5位/第60回全日本大学選手権

 青学大に1ゴール差で惜敗を喫した本学。悔しい負けではあったが、リーグ戦1位の青学大相手に昨日のような試合を展開できたことは大きな収穫だった。是が非でも残りの2試合は負けるわけにはいかなかった。

・日大戦
 青学大同様、1部校の日大相手に思ったように攻め切れず、前半は点差をつけられる。第2クォーターが終わった時点で26-39と13点差。連戦の疲れからか、本来明治はアウトサイドから得点を稼ぐチームだが、シューターの放つシュートがなかなか決まらなかった。

 しかし、後半に入り金丸(晃・政経2)、川崎(政経3)の3Pシュートが決まり始めると、流れは明治へ。「しっかり4クォーターかけてゲームを作っていこうと考えていた」(塚本ヘッドコーチ)という言葉通り、後半見事に前半のミスを修正。ディフェンスに関しても日大の攻撃パターンを読み、カットを量産し、次から次へと速攻を決めていった第3クォーター目で逆転に成功すると、最終4クォーター目にはエース金丸(晃)の攻撃力が爆発。日大のディフェンスをものともせず、得点を稼いでいった。選手たちは最後まで集中力を切らすことなく、81―76で勝利を収めた。

・天理大戦
 勝てば5位が確定する大事な試合。セネガルからの留学生サンバ(天理大)がゴール下を守る。センター線が強く、勢いに乗ったチーム。簡単に勝てる相手ではなかった。
 第1クォーター、日大戦同様、明治はなかなか得点を挙げることができない。天理大の高さとスピードに流れを持っていかれ、14点差をつけられる。 しかし、第2クォーターに入り、徐々にシュートが決まり始める。「前半は我慢してディフェンスを頑張った。前半負けていても後半には必ず逆転できると自信があった」(山下・営4)。今までの明治は、なかなか後半に入ると調子を上げることができなかった。しかし、今大会では後半に入り、流れを自分たちへ引き寄せることができるようになっていた。3・4クォーター目から金丸(晃・政経)、田村(政経1)のフォワード陣が得点を稼いでいった。さらに今まで、チームのバランスなどを考えてアシストに徹していた伊与田主将(政経4)の3Pシュートが次々にゴールネットを揺らす。また、飯沼(文3)がゴール下でサンバ(天理大)のディフェンスをかわし、ゴールを決めるとベンチの盛り上がりは最高潮に。会場には伊与田コール、飯沼コールが響き渡り完全に明治がゲームを支配していた。結果93-76でインカレ5位という好成績を収めた。
  今大会、伊与田主将と山下の2ガード体制になったことでチームには安定感が増した。4年生2人がチームにもたらしたゲームに対する姿勢は大きかった。
 次の年明けに開催されるオールジャパンが4年生のいる最後の大会。塚本ヘッドコーチは「大学代表として、社会人の実業団チーム相手に学生らしいバスケで挑戦したい」と気持ちを新たにした。