初勝利ならず 法大に完敗/関東大学男子1部リーグ戦

2025.09.18

 関東大学男子1部リーグ戦(リーグ戦)第4戦は法大を迎えた。ダブルスで10ポイントタイブレークまでもつれた試合を2戦落とすと、シングルスでは6戦中2勝しか挙げられず敗戦となった。

9・6〜18  第79回関東大学男子1部リーグ戦
9・16 第4戦対法大(有明テニスの森テニスコート)
×明大3{D1―2、S2―4}6法大〇

D1:〇松本・山中組 2{6―1、6―4}0 寺島・永井組
D2:水野・杉本組 1{6―1、6(3)―7、8―10}2 松岡・當仲組〇
D3:村田・大野組 1{4―6、7―6、10―12}2 上田・稲木組
S1:川上 1{6―3、1―6、3―6}2 寺島〇
S2:山中 1{2―6、6―2、4―6}2 山田〇
S3:〇水野 2{6―7、6―4、6―4}1 稲木
S4:〇杉本 2{6―2、6―1}1 松崎
S5:今里 0{5―7、4―6}2 橋本〇
S6:五十嵐 1{1―6、6―2、5―7}2 松岡〇
(D=ダブルス、S=シングルス)

【S2山中朝陽(文4=四日市工)VS山田倫太郎】
 山中はこれまでシングルスで白星を挙げられず、エースとしての実力を発揮しきれていない。チームもここまで0勝3敗と苦しい状況が続いている。4年生として挑む最後のシーズン、山中にはここで真価を示して欲しい。

 「試合序盤は緊張がほぐれず、思いきりいけないやりづらさがあった」と語っていた山中、その言葉通り第1セットは序盤から2度のブレークを許す苦しい展開となった。第6ゲームではサービスエースを2本決め意地を見せたものの、第8ゲームでデュースに持ち込まれた末に再びブレークを奪われる。結果、2―6でこのセットを落とした。しかし、随所で見せた力強いストロークは光り、狙いそのものは悪くなく、巻き返しへの手応えも感じさせた。

巻き返しを狙う第2セット。「第1セットでは相手の球に合わせられなかったが、第2セットでは合うようになってきた」と山中が振り返るように、第2セットに入ると山中が本来のプレーを取り戻した。第2ゲームではデュースが何度も続く粘り合いを制し、勢いをつかむ。続く第3ゲームではオープンコートを突く鋭いショットでついにブレークに成功。第4ゲームもラリー戦を冷静に制してキープすると、試合の流れを一気に自分のものにした。第6ゲームは力強いサーブで押し切り、さらに第7ゲームでも強打と落ち着いた判断が光り連取。最後は第8ゲームをきっちりと締め、6―2でこのセットを快勝。苦しい立ち上がりから一転、山中のショットは力強さと安定感を増し、試合の主導権を握って最終セットへと望みをつないだ。

 勝負の第3セット、山中は序盤から力強いストロークで相手を押し込んでいった。第3ゲームのデュースでは、ネットにはじかれたボールが自陣コートに落ちる不運な失点もあり、ブレークには至らずキープを許す。そこから第7ゲームまで互いにキープを続ける一進一退の展開が続いたが、第8ゲームで山田が先にブレーク。山中はこのゲームで2度のダブルフォルトをし、痛い形でリードを許してしまう。それでも直後の第9ゲームでは意地のブレークで盛り返したが、第10ゲームはデュースの末に取り切れず、惜しくもこのセットを落とし敗戦。

試合後、山中は「僕たちは負け続けてきたので、もう失うものはない。チャレンジャーの気持ちでやっていきたい」と語った。エースという称号は重いかもしれないが、彼のその覚悟がチームの士気を高めることは間違いない。

[渡部遥人]

試合後のコメント
山中
――今日の試合を振り返っていかがですか。
 「出だしが本当に良くなくて。序盤から0―4になってしまいました。隣で水野(惺矢・政経2=四日市工)も試合をしているのに、本当に良くないことをしてしまったという自覚はあります。第2セットは取れたにしても、ファイナルセットの中盤、チャンスはあったのに逃してしまいました。最終的にはブレークされて負けるという形だったので、本当に4年生として不甲斐ないと思います」

――今日の試合で意識したことや気づいたことはありますか。
 「ここまで自分が勝たないといけないところで負け続けてきてしまいました。なかなか試合の出だしで緊張がほぐれなくて、ファーストセットが直近3戦通して全て負けてしまっているので、そこは意識しました」