リーグ戦、最悪の幕引き/関東大学リーグ戦
ところが「練習の時から気が抜けていた」(梁取部門主将)と試合前から慢心を見せる選手たち。見かねた監物コーチらの「やる気がないのならば試合放棄しろ。(試合を)やるのならば意味のあるゲームを」という厳しい戒めにも関わらず、試合開始時から明治は気の抜けた雑なプレーを見せる。5対4のパワープレー中に先制したはいいが、その後訪れた5対3のパワープレーという恰好の得点機をむざむざと逃し、逆にその直後に1点を返されて同点でピリオドを終えた。
第2ピリオド8:35には田中が転びながらもパックを押し込むという執念のプレーで1点を決めた。この得点に勢いづくかと思われたが、いまだスイッチが入らない明治はまたも法大に1点取り返されて、同点のまま第3ピリオドへ突入。
ここでGKを上川(営1)から加藤(政経1)に替えた明治。これが大学初出場となる加藤に負担をかけないためにも先輩選手たちは本気を出すべき場面を迎えたが、ピリオド開始時から法大に押され、5分も経たずに失点してしまう。さらには10:36に梁取部門主将自らクロスチェッキング=両手に持ったスティックでチェックする反則=でペナルティを取られ、その直後トゥー・メニー・プレイヤーズ・オン・ジ・アイス(メンバーオーバー)という初歩的なミスを犯しベンチ・マイナー・ペナルティを課せられた。3対5という危機に自らを追い込んだ明治は必死にゴールを守ったが、梁取部門主将が出場を許された直後に耐え切れず失点。ついにここで法大に先行されてしまう。
この危機にたまらずタイムアウトをとった明治。態勢を整えて一気に法大ゴールへ襲い掛かり、今試合古巣の1セットに戻ったエース・田中が見事1点を挙げた。ところがその田中が3分後、攻め込んでくる敵FWと相対した場面でまさかの転倒。失点につながってしまう。これに動揺したのか、1分せぬうちに田中が反則。そしてわずか19秒後には土屋、その1分47秒後には坂田がペナルティを取られ、最後の3分間を3対5のキルプレーで闘う羽目になった明治は、反撃もかなわずそのまま試合終了のブザーを聞いた。
好調な滑り出しを見せたリーグ戦序盤とは対照的な情けない幕引きに監物コーチは「初出場の1年生(加藤)がいるというのに、徹底的に守ってやろうという気持ちがまったく見られなかった。先輩として失格。消化試合とはいえ最終戦ということで、遠くから見に来てくれた(選手の)保護者の方もいたのに」とあきれ顔。「負ければ悔しい、勝ちたい、インカレ優勝したいと言うが、では勝つためにどうすればいいかと(選手たちに)問うと、途端に返事がなくなる」(監物コーチ)という現状に、リーグ戦後はしばらく突き放して選手たちに自分で考える時間を与えるという。
このリーグ戦で、チームの強い団結や例年にない粘り強さなどさまざまな成長を遂げた一方、決定力の欠如などまだまだ課題を残している明治。最終戦は最悪の形となってしまったが、「この試合でまだよかった」(田中)ともいえる。この試合、そしてリーグ戦中の反省点をそれぞれがよく考え、1か月後のインカレでは完成したチーム・明治の姿を見せてほしい
やはりモチベーションが下がっていて、そこを上げられなかったのは個々の責任。練習の時からみんな気が抜けていたし、なんだかんだで勝てると思っていた。
(インカレまでに)もう一回「これだけやったんだ」って思えるような練習をして自信をつけさせたい。
田中
悔しい。自分のミスで入れられたところもあった。この試合でまだよかった。インカレでは繰り返さない。
第1セットでのプレーはやりやすく、何より楽しかった。だがこのセットでは4~5点取り、失点もしないのが普通。もっとできたのではないか。
1週間のオフでリフレッシュして、仕切りなおす。もうインカレしかない。やるしかない。
草野(営4)
(リーグ戦を通して)苫小牧でああいう負け方をした後、上級生がチームの中心となってミーティングをたくさんしたことで、一人一人がチームのことを考えるようになった。雰囲気も良く、チームのことを考えて我慢したり、上も下も関係なく声を出して遠慮なくプレーできていて、チームが一つになっている感じがした。最初の勢いが続いていれば…
インカレはチームとして再びまとまって頑張る。最後だから絶対に優勝したい!
寺島(政経2)
(今回自身に代わって出場した上川と加藤について)2人ともよくがんばっていた。加藤は初出場がああいう形になってしまいかわいそう。
下が頑張ってくれたら自分たちも負けたくないと思い、頑張れると思う。
加藤
初出場で緊張していた。内容はだめだった。自分としては(シュートを)止められたと思うが、結果としては3失点している。重く受け止めなくてはならない。
大学での試合はやはり高校よりレベルが高かった。いい経験になった。まだまだ成長していけると思う。
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