男子3連覇!女子は悲願のシード権獲得/日本学生選手権

2025.09.12

 日本学生選手権(以下、インカレ)で男子は総合優勝を果たし、熱望の3連覇をつかみ取った。女子は総合5位でシード権を獲得。前回大会は人数不足でリレーを棄権しランク外に沈んだが、今大会では大きく躍進した。

◆9・4~9・7 第101回日本学生選手権(東京アクアティクスセンター)
◆3日目
▼男子100メートル背泳ぎ
3位 西村 54秒48

▼女子200メートル個人メドレー
1位 成田 2分10秒48
▼男子200メートル個人メドレー
4位 渡辺 1分57秒99
6位 加藤涼 1分59秒12
7位 阿部 1分59秒71
▼女子400メートル自由形
3位 長尾 4分09秒87
▼女子4×100メートルメドレーリレー
7位 遠藤・成田・木津喜・伊東 4分07秒33
▼男子4×100メートルメドレーリレー
3位 西村・小嶋・成嶋・渡辺 3分35秒56

◆4日目
▼男子50メートル自由形
6位 岩見 22秒72
▼女子100メートルバタフライ
1位 木津喜 58秒91
▼男子100メートルバタフライ
2位 成嶋 52秒44
▼男子200メートル平泳ぎ
1位 吉田 2分10秒42
5位 川島 2分11秒34

▼女子4×200メートルフリーリレー
2位 伊東・成田・木津喜・長尾 8分04秒60
▼男子4×200メートルフリーリレー
4位 加藤涼・清水・北島・渡辺 7分17秒97

 インカレ3日目。女子は、400メール個人メドレーで大会新記録を樹立した成田実生(情コミ1=淑徳巣鴨)が200メートル個人メドレー決勝でも実力を発揮した。最初のターン時点で鈴木莉緒(青学大)にリードを許したものの続く背泳ぎ、平泳ぎで徐々に差を広げ、1位でゴール。「正直あまり良いタイムとは言えず、いいところを探すのが難しい」と自身のタイムに悔しさをにじませながらも、目標であった2冠を達成し、確かな実力を示した。

 400メートル自由形決勝には長尾佳音主将(営4=武蔵野)が出場。今種目が個人種目で現役最後のレースとなる長尾は「記録や順位というよりも、全部の力を出し切ること。あとはレースを楽しむこと」を意識して決勝へ臨んだ。決勝では熾烈(しれつ)な3位争いを制し、見事銅メダルを獲得。今大会で2種目ともに表彰台入りを果たし、さらに自己ベストを更新する圧巻の結果を残した。

 男子は、200メートル個人メドレーで渡辺裕太(営3=日大藤沢)、加藤涼(政経2=中京大中京)、阿部力樹(政経1=日大藤沢)が決勝へ進出した。牧野航介(東洋大)ら日本代表の面々が揃うハイレベルな決勝で、渡辺は4位でゴール。表彰台入りは逃したものの、自己ベストを更新し、目標としていた57秒台を達成した。昨年度8位の加藤は6位へと順位を上げ、7位にはインカレ初出場の阿部が続いた。阿部は「今年は決勝に残ることを目標にしていて、来年はメダル獲得や、レベルの高い個人メドレーで優勝することを目標に1年間練習したい」と次回インカレへ向けた意気込みを語り、今後の活躍に期待が懸かる。

 男子100メートル背泳ぎでは西村優雅(情コミ2=湘南工科大付)が決勝に進出。混戦の中で接戦を制し、3位でゴール。昨年度から大きく順位を上げたものの「春からベストを出していて優勝を狙っていたので正直悔しい気持ちはある」と結果に無念さをのぞかせた。

 リレー種目では、4×100メートルメドレーリレーが行われ、女子は予選を8位通過し、決勝に駒を進めた。1泳を務めた遠藤渚(理工4=八王子学園八王子)は今リレーで現役最後のレース。7位で成田へつなぐと、8位まで順位を落としたものの3泳の木津喜一花(商3=淑徳巣鴨)が追い上げをみせて再び7位へ浮上。続く伊東開耶(政経1=昭和学院)がリードを広げ、8位との差を体一つ分まで開き、7位でゴールし「リレーメンバとして最後のレースを見届けられたことが嬉しかった」(伊東)とレースを振り返った。

 男子は、昨年度惜しくも2位に終わり1位を目指す今大会の決勝で、1泳の西村が近大と同率3位で小嶋壮主将(情コミ4=桐光学園)へつなぐと、小嶋が追い上げをみせ2位争いに加わった。続く成嶋義徳(政経3=八王子)は世界水泳で銅メダルを獲得した村佐達也(中大)との2位争いに競り勝ち4泳の渡辺につなげたが、光永翔音(中大)の追い上げにおよばず3位でのゴールとなった。

 大会最終日、女子100メートルバタフライでは木津喜が決勝に進出し、大接戦の展開を制し、自己ベストを更新するタイムで自身初優勝を果たした。ケガの影響で出場できなかった昨年度から大躍進を遂げ、「インカレという舞台で明治を背負えて優勝できたことがとても嬉しかった」と喜びを見せた。

 男子は、200メートル平泳ぎで吉田悠真(農3=春日部共栄)が初優勝を果たした。決勝では前半で後れを取ったものの、後半で巻き返し首位争いに食い込むと、ゴール直前の接戦を振り切り1位でゴール。昨年度の2位から見事首位の座をつかんだ。

 100メートルバタフライでは成嶋が決勝へ進出。前半は4位で折り返したが、後半に力強く追い上げて、見事2位でゴール。2年連続の表彰台入りを果たした。

 大会最終種目となった4×200メートルフリーリレーでは、女子決勝で1泳の伊東が序盤からスピードをあげ、3位で成田につなぐと2位争いに食い込む熾烈(しれつ)な展開となった。3泳の木津喜は接戦を制して2位で長尾へつなぐと、3位との差を徐々に広げ見事2位でゴール。人数不足のためリレーへ出場できなかった昨年度から大きな飛躍を果たす結果となった。

 男子決勝は、1泳の加藤涼が、清水博斗(政経4=日大藤沢)へ4位でつなぐと、レースは日大、中大、東洋大の3校が上位を占める展開となった。3泳の北島拓馬(法1=湘南工科大付)は差を縮められず、4泳の渡辺は3位に2秒以上の差をつけられて4位でのゴールとなった。「最初にこのチームができたときに8継は絶対優勝するぞと意気込んでいたので、負けてしまって本当に悔しい」(北島)と結果に悔しさを隠せず、「次のインカレでは上級生にメダルをかけられるように頑張ります」(北島)と来年へむけた意気込みを語った。

 4日間にわたって行われたインカレはついに終幕となり、男子は2位の近大に123点差をつけて総合優勝を果たし、3連覇を達成。女子は総合5位で見事シード権獲得を果たす結果を収め、男女ともに目標を達成した。

 3連覇の先に見据えるのは2018年以来となる栄光の4連覇。王座を死守する明大勢の活躍に、2度目の快挙へ期待がかかる。

[清水優]

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