女子シングルスカル優勝 望み通りとはいかずも好成績/全日本大学選手権

2025.09.09

 大学日本一の座を懸けて行われる全日本大学選手権(インカレ)。大会4日目には明大から9組が出場し、全組が5日目の決勝へと駒を進め、うち3組が表彰台へと上がった。

◆9・3〜7 第52回全日本大学選手権 (戸田ボートコース)
▼女子シングルスカル(兼松) A決勝1位
▼女子ダブルスカル(S小松纐纈) B決勝1位
▼女子クォドルプル(S鴇田3三中2木部志賀) A決勝3位
▼女子ペア(八塚B荒川) 決勝5位
▼女子舵手付きフォア(C岡部大場3小野寺2平松長澤) 決勝5位
▼男子シングルスカル(川竹) 決勝4位
▼男子クォドルプル(尾﨑3高田2阿部菅井) 決勝3位
▼男子ペア(杉本波多野) 決勝3位
▼男子エイト(鹿川阿部7佐々木6平田5西脇4岸本3小笠原2土橋市川) 決勝6位

 女子クォドルプルは「私たちの長所である終盤の船の伸びを特に意識して練習してきた」(鴇田彩桜・政経3=美方)と話すように最後の追い上げの部分を強化してA決勝に臨んだ。序盤は4位でスタート。先頭集団に離されることなくついていく。そして迎えた中盤、練習の成果が出始める。徐々にギアを上げていき3位に浮上。終盤まで船の伸びを見せるも2位には届かなかったが、3位での表彰台入りを果たした。女子シングルスカルでは兼松万綸(法2=加茂)が決勝に進出。序盤から飛び出して1位をキープすると、続く中盤、終盤も他大学を寄せつけない圧巻のこぎを見せ、そのままゴールへ。「自分のこぎを見つめながらやることを意識した」(兼松)。今年度の最終戦を華やかに彩った。「予選は2着で、上がれるはずではなかったが、日大が失格になって、そのまま繰り上がれて運が良かった」(尾崎元輔・政経2=今治北)と話すようにギリギリで決勝戦へ進出した男子クォドルプル。序盤は少し離され4位と苦しい展開から始まる。しかし中盤から追い上げを見せると、少しずつ差を縮めていく。そして最後には抜き切り、3位で大会を終えた。

 1年を締めくくる今大会。「冬から対抗種目優勝、そして全艇表彰台を目標にやってきたけれど、今年表彰台に登ったクルーが男子は1クルーしかなかった。メダルの数は少なかったが、一体感を持ってやれたのはチームとして良かった」(杉本隆晟主将・政経4=熊本学園大付)と悔しさが残る結果ではあったが、いい感触を持って大会を終えることができた。4年生は今大会で引退となり、次の大会からは新体制となるが「最後は優勝して引退したい」(鴇田)とすでに気合は十分。さらなる成長を見せ、活躍することに期待したい。

[虻川隼人、加藤晃誠]

試合後のコメント
星遼監督
――今年度のインカレを振り返って、全体的にいかがでしたか。
 
「A決勝にいくというところでは最低限の土俵に立ったと思います。優勝するというクルーも女子シングルスカル一つしかなかったので、思ったような結果ではなかったかなというのが率直な意見です」

小野寺彩音(商4=石巻)
――4年間を振り返ってみていかがですか。
 「とにかく他学年にも、同期にもすごく支えられていました。直接的な言葉はなくても、行動や練習の努力する姿勢などで、鼓舞し合いながらすごく助けられていたと思います」

杉本
――同期と後輩に一言ずつお願いします。
 「お互いに高め合える同期だったので、いい刺激をもらいながら頑張れていました。後輩は僕らよりポテンシャルがある子がいっぱいいるので、来年は日本一を取って、僕らを喜ばせてほしいなと思います」

鴇田
――今年度のインカレを振り返っていかがですか。
 
「目標としていた1位が取れなかったので、3位という結果で本当に悔しい気持ちでいっぱいです」

兼松
――練習期間の課題を教えてください。
 
「私はすごく調子の波があるので、いかに一定の距離をこげるかというところで、精神的なところでいろいろ工夫して練習していました」

尾﨑
――今大会に向けて特に練習したことはありましたか。
 
「僕は元々このクルーに乗る予定じゃなかったので、特に時間がなくて、1ヵ月ぐらいで急いで仕上げるために結構な距離を毎日こいでいました」