終始リードを守り抜き快勝 3位に輝く/第3回全日本大学新人戦

 前日の準決勝で白鷗大に惜しくも敗れた明大は、大会最終日に京産大との3位決定戦に挑んだ。試合前半でディフェンスから流れをつかみ、明大ペースで試合が進んでいく。後半は相手のシュートが高確率で決まり点差が縮まるも、明大も3Pシュートを多く沈め流れを終始渡さず快勝し、3位という結果で大会を終えた。

◆7・5〜13 第3回全日本大学新人戦(国立代々木競技場第二体育館他)

▼7・13 対京産大戦(国立代々木競技場第二体育館)

◯明大76{14―6、22―16、26―21、14―23}66京産大

 スターターはPG湧川裕斗(政経1=福岡大大濠)、SG井上涼雅(法2=洛南)、SG千保銀河(情コミ1=開志国際)、SF齋藤翔太(政経2=土浦日大)、PF石川晃希(営2=宇都宮工業)。

前日の敗戦から一夜明け、気持ちを切り替えて臨んだ3位決定戦。試合開始直後から、井上をは

じめとした強度の高いディフェンスで相手のオフェンスを完璧に封じる。一方でオフェンスでも、インサイドで石川や齋藤の連携プレーで相手センターを翻弄(ほんろう)し着実に点を積み重ねていく。第1Qには相手を6点に抑える見事なディフェンスで、試合前半の流れをつかんだ。

 後半巻き返しを図る京産大は、3Pシュートを早く放って1回の攻撃時間を減らし、全体的なオフェンスの回数を増やす作戦に出た。その作戦が功を奏し、相手のシュート確率が上がり、点差は徐々に縮まっていく。しかし明大は第3Q、湧川の5本の3Pシュート成功で、追い上げムードの京産大を寄せ付けなかった。そのまま第4Qも逃げ切り勝利を収め、この試合結果により、明大は3位に輝いた。

 男子決勝戦終了後には、表彰式が開催され、チーム賞のほか個人賞の表彰が行われた。3位決定戦で5本の3Pシュートを沈めたことで、湧川は大会中15本成功でベスト3P成功率賞に表彰され、さらにはファン投票でMIP賞も授与された。また、大会通じて大車輪の活躍でチームを引っ張る存在へ成長した石川には優秀選手賞が贈られた。今大会で証明された明大新人チームの強さは、秋のリーグ戦で再び輝きを見せるだろう。

[平良有梨奈]

試合後のコメント

田中智也ヘッドコーチ

――今大会の3位という結果についていかがですか。

 「全国大会という舞台で明治が結果を残すというのはすごく久しぶりのことだと思うので、まず3位というところまで来られたことを嬉しく思っています」

――フォワード陣が3人離脱の中で、斎藤・石川・佐々木の3人で試合を回していましたが、その3人への評価をお願いします。

 「石川と斎藤については本当十二分に力を発揮してくれたなと思いますし、特に石川について、本当に今大会はチームに欠かせない大黒柱に成長してくれました。齋藤についても得点力のある選手なのですが、タフにインサイドにつけるようになったっていうのはすごく良かったなと思っています。佐々木についてはまだまだなところがありますけど、今日も苦しい時間帯でもちょっと使いながら経験を積ませるっていうのが大事だと思うので、まだ線の細い選手ですし、これからの活躍が楽しみかなと思います」

――次は秋リーグ戦だと思いますが、1・2年生のメンバーにどのような働きを期待しますか。

 「今プレイタイムを長く得ている選手も、上級生が絡んでくるとすごく短いプレイタイムの中で結果を残さなければいけないので、1・2年生らしくしっかりチームを鼓舞できるようなハッスルしたプレーができればいいなと思いますし、試合をコントロールするなどは上級生に任せればいいことだと思うので、彼らの持ち味である3Pシュートだったり、あるいはリバウンドの部分だったり、各々の良さとていうのを試合の中でまずアピールしていく、そんなところに繋げていってくれたらなと思います」

湧川

――関東大学新人戦の頃からスターターですが、意識していたことはありますか。

 「試合の入りは本当にガードが大事なので、ガードを任されている以上はチームがいい入りができるように集中して試合に入るというのは、スタートを選ばれてからはいつも意識していました」

――ご自身の大会を通しての3Pシュートの確率についてはいかがですか。

 「今日と昨日の準決勝はいい確率で決められたんですけど、最初の3試合があまりよくないので、そこはやはりチェックが強い中で、もっと大会を通していい確率で決めていけたらいいかなと思います」

――この夏に鍛えたいところはどこですか。

 「ディフェンスとピックアンドロールの部分です。ディフェンスはやはり先輩方が沢山ディフェンスが上手い方々がいるので、そこはしっかりこの夏に教えてもらってレベルアップしたいです。ピックの部分もワークアウトしっかりして状況判断をよくしたいです。シュートの成功率もこの夏上げていければいいかなと思います」

澤田竜馬(政経2=開志国際)

――ディフェンスでトップからガードがチェックに当たっていたと思いますが、本大会を通してディフェンスについて振り返ってみていかがですか。

 「ディフェンスの強度を上げるというのが自分たちの流れをつかむポイントだと思っていたので、そこはチームで徹底してできたと思うのでよかったです」

――新人インカレでのベストゲームはズバリどの試合ですか。

 「やはり中央戦ですかね。前半20点差で負けていて3ピリに入ったんですけど、そこから逆転できたのがやはり1番大きかったなと思います」

――このチームのいいところは何ですか。

 「怪我人が多い中でも諦めずに最後まで戦って、勝ち切る力があるところです」

受賞コメント

優秀選手賞・石川

――受賞した感想

 「ただただ嬉しいしか出てこないです。色々と頑張ったので、本当に嬉しいです」

――新人インカレ全5試合でのご自身のプレーを振り返っていかがですか。

 「全体的によくできたかなとは思うんですけど、ところどころ少し抜けてしまった部分があったので、そこはやはり反省するべき点かなと思います」

――これからどんな選手になっていきたいですか。  

「留学生相手でも物怖じせず力強いプレーができたり、唯一無二の選手になっていきたいです」