60キロ級・佐藤、81キロ級・奥田が東京都を制覇/東京学生体重別選手権

2025.09.02

 東京都の体重別の王者を決める今大会は、8月31日に日本武道館で行われた。明大からは19人が出場し、奥田泰地(法2=)と佐藤星衣(政経2=修 )が優勝、天野武蔵(法4=足立学園)が準優勝を果たした。今大会の結果、13人が全日本ジュニア体重別選手権(全日本ジュニア)の出場権を獲得。

◆8・31 東京都学生柔道体重別選手権大会
(日本武道館)

▼男子60キロ級
天野――2位
佐藤――
 
▼男子66キロ級
喜多――3回戦敗退
▼男子73キロ級
松原――ベスト4
石塚――ベスト8
末次――ベスト16
髙橋――3回戦敗退
▼男子81キロ級
笠川――ベスト8
奥田――1位
▼男子90キロ級
岩本――3回戦敗退
田中――ベスト16
高橋――2回戦敗退
▼男子100キロ級
井手――ベスト8
中濱――ベスト4
堀――ベスト8
▼男子100キロ超級
甲木――ベスト12
千野根――1回戦敗退
工藤――2回戦敗退
大坂――1回戦敗退

 今大会初出場のルーキー、100キロ級の中濱は、初戦から慎重な姿勢で試合に臨み、最後まで闘志を見せた。2回戦での長期戦を制すると、準々決勝ではGS(ゴールデンスコア)に突入し、試合時間が10分近くに及ぶ長期戦となった。攻めあぐねる状況が続くが、有効を得て辛勝。続く準決勝では先の戦いでの疲労が響いたのか、上手く攻撃につながらず、反則負けで無念の敗退となった。ベスト4の成績を残した。

 東京都ジュニア体重別選手権大会(東京都ジュニア)で優勝を果たし、勢いに乗る81キロ級の奥田は、準々決勝で自身が得意とする釣込腰で技ありを得て、優勢勝ちと安定感を見せる。続く準決勝では、中盤に大外刈が決まり、有効を得ると、終盤の厳しい攻勢に耐え、勝利。そのまま決勝へ進出した。決勝戦では相手の攻撃に的確に対応し、試合の流れを相手に渡さない冷静さを見せる。後半では、抑え込みに失敗するも、強気に攻め続け、GSに突入した直後にようやく隙を突くことに成功。優勢勝ちで勝利を飾った。「今日まで一生懸命やってきた成果が出たと思った。今は一旦ほっとしている」と安の様子を見せた。

 73キロ級の松原は、背負投や大内刈で一本勝ちを連発し、順調に勝ち星を重ねていく。準決勝では、互いに一歩も譲らない激しい攻防が続いた。相手よりも一層厳しく攻めるも、残り2分を切ったところで相手に抑え込みを掛けられる。なんとか抜け出したい松原だったが、そのまま一本負けに。ベスト4の成績で今大会を終えた。

 60キロ級では、天野と佐藤が出場。2回戦からのスタートとなった天野は、3回戦まで着実に勝ち進めると、準決勝では序盤に決め切れなかった技を終盤で決め、勝利。奥田と同じく東京都ジュニアで好成績を残した佐藤も、初戦から攻めの姿勢を崩すことなく勝ち進め、準決勝では、試合開始直後からの猛攻で終始相手を圧倒。最後はカウンターを決め、天野が待つ決勝へ進出した。今大会最後の決戦は、天野と佐藤の明大同士の戦いになった。試合開始直後、佐藤がいきなり背負投げを掛け、有効を得る。勢いに勝る佐藤を相手に、苦戦を強いられる天野も意地を見せるが、反撃及ばず、佐藤の勝利に終わった。

 勝負強さを見せた今大会だったが、今後行われる全日本ジュニアと全日本学生体重別選手権(全日本学生)では、さらなる激戦が予想される。今大会までに得られた経験と積み重ねてきた実力を十分に発揮させる必要がある。「講道館杯(全日本体重別選手権)でも活躍できるように、自分の今の実力がどこまで通用するのかっていうのを試す年にしたい」(佐藤)。この勢いを保ったまま、戦い抜けるのか。厳しい戦いが続く。

[ウエスト宙]

試合後のコメント
佐藤星衣
――最後の決勝で明大対決になりました。手が天野選手でしたがいかがでしたか。
 
「普段から練習で組むことが多く、寮の中でも話すことが多いので、手の内が全てバレている状態でした。チャンスがあるとしたら、最初の息を吐く瞬間、お互い見たところだと試合前に考えていました」

――大会を通して、持ち味の背負投げが多く見られましたが、いかがですか。
 
「今回は背負投げで勝とうという気持ちは最初からなかったのですが、危なくなった時に背負投げに救われることが多かったので、練習してきて良かったと思います」

――今大会を通して、1番厳しかったシーンや大変だったことはありますか。
 
「初戦から緊張してしまうのが課題だと思っています。自分がポイントを取ってから相手が追ってくるときに、自分の対処がうまくいかず、指導を負ってしまう場面というのが多かったので、そこが今後の課題で、今日危なかった点だと思いました」

奥田泰地
――試合前や試合中にはどのような声援をいただきましたか。
 
「技術的なアドバイスを監督や先輩からいただいたのもありますが、最後は気持ちの勝負になると思っていたので、『気持ち出していけよ』という感じで言ってもらって、そこでちゃんと最後に気持ちを出し切れた感じです」

――全日本への意気込みをお願いします。
 「全日本はもっとレベルが上がると思うので、しっかりと自分の柔道をやって勝ち進んでいけたらいいなと思います」