
強敵相手に善戦も準決勝敗退 下級生コンビは全国3位に輝く/全日本学生テニス選手権6日目
全日本学生テニス選手権(インカレ)6日目は準決勝が行われ、明大は男子ダブルスの水野惺矢(政経2=四日市工)・杉本一樹(営1=湘南工科大付)組が準決勝に臨んだ。結果はストレート負けとなったものの、3位という確かな成績を残した。
◆8・25〜31 全日本学生テニス選手権(四日市テニスセンター)
▼8・30
[男子ダブルス準決勝]
水野・杉本組 0{6(5)―7、2―6}2 堤・岩本組(関大)◯
【男子ダブルス準決勝:水野惺矢・杉本一樹組VS堤隆貴・岩本晋之介組(関大)】
快進撃を続ける水野・杉本組が準決勝で対戦したのは、全試合をストレートで勝ち上がったペア。3回戦では今春の関東学生テニストーナメント(春関)で優勝した第1シードを6―1、6―4で圧倒し、勢いに乗っている相手だ。
第1セットの序盤から主導権を握ったのは関大だった。岩本の強力なサーブでラリーに持ち込めず、ラブゲームでキープを許す。第2ゲームも流れのままにブレークされるが、ゲームカウント1―3で迎えた第5ゲームからは抜群の対応力を見せる。岩本のサーブをリターンして得意のラリー戦に持ち込み、今度はラブゲームでブレーク返し。続く第6ゲームもキープし、3―3と戦況は振り出しに戻った。ハイレベルな戦いの中互いにキープを続け、ゲームカウント4―5で迎えた明大のサービスゲーム。力んだ水野のフォアハンドがアウトとなり、甘いセカンドサーブを狙われて30―40と2度のセットポイントを握られる。しかし水野のコースを突いたサーブで1本返すと、デュースからフォアハンドがクロス深くに決まり見事キープ。その後もキープが続いて第1セットはタイブレークに入った。リードをして優位に進めたいところだったが、相手がギアチェンジ。「相手のファーストサーブがほぼ全部入って、ストローク展開に持っていけなかった」(杉本)と、堤、岩本両選手のサーブによって返球が甘くなり、3球目をボレーやスマッシュで決められる状況が続く。明大側もサービスゲームでポイントを積み重ねて5―6と粘りを見せたが、最後のポイントも相手を崩すことはできず。タイブレークの末惜しくも第1セットを落とした。
第2セットはサービスゲームも苦しい展開が続く。立ち上がりはデュースに持ち込まれながら杉本の正確なスマッシュでキープしたが、第3ゲームは相手の積極的なリターンに押されてブレークを許した。それでも簡単には終わらず第4、6ゲームと続けてリターンゲームでブレークチャンスを作る。デュースまで持ち込んだ明大だったが、ここぞの場面で関大ペアが抜群の集中力を発揮。第4ゲームはスキをついたボレー、第6ゲームはクロスへの短いフォアハンドが決まってブレークできず、ゲームカウントは2―4と追い込まれる。「1本目も2本目も相手のナイスプレーで仕方ない部分があった」(水野)。重要なポイントを取り切った関大ペアは勢いに乗り、続く2ゲームを連取。第2セットは2―6で、関西の強豪相手に奮闘したもののストレート負けを喫した。
水野・杉本組の戦いは準決勝で幕を閉じたが、下級生コンビにも関わらず全国3位という素晴らしい成績を残した。ルーキーながら得点を取った際には声をあげて盛り上げ続けた杉本はリーグ戦に向けて「暑くてきつい場面ばかりだと思うが、自分が元気なところを見せてチームにいい影響を与えたい」と語っている。リーグ戦でも下級生がチームに勢いをもたらすだろう。
[橋場涼斗]
試合後のコメント
――試合前にはどのような作戦を立てていましたか。
水野「相手のサーブがいいことは分かっていたので、キープしていかないと苦しい展開になると思っていました。動いたり緩急をつけたりしてリターンゲームはワンチャンスをつかむという作戦でした」
――試合を振り返っていかがでしたか。
水野「相手のサーブとリターンがすごく良くて、そこが一番の差だったと感じています」
杉本「ストローク力、サーブ力、リターン力が劣っていたので、これから修正して弱点を詰めて、リーグ戦ではもっといいプレーができるように練習していきます」
――全国3位になった率直な感想を教えてください。
杉本「大学に入って初めての全国大会で(結果を残せて)素直に嬉しいです。ただシングルスはもっと勝ちたかったので、リーグ戦に向けて詰めていきたいとなおさら思いました。ダブルスはペアの惺矢さん(水野)に予選から助けてもらってばかりだったので、自分も惺矢さんのように引っ張れるような選手になりたいと思います」
――リーグ戦に向けて意気込みをお願いします。
水野「団体戦になるのでよりプレッシャーのかかる試合になりますが、チームの目標である王座奪還に向けて、単複2勝できるように頑張りたいです」
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