(7)箱根へ向けて主力復調の兆し/通常練習

1999.01.01

 空を見上げれば雲一つない青空。かなり肌寒く、風が強く吹いていた。

午前10時30分。
 選手がぞろぞろと寮からグラウンドにやって来た。グラウンドで準備をしていたマネージャーたちに「こんにちは」と声をかけ、清掃に取り掛かる。彼らの練習は、グラウンドの清掃から始まるのだ。

 今日の練習は軽いJOGとポイント。監督が来るまで、選手はめいめいにグラウンド内や外で汗を流す。JOGが終わると本格的なポイント練習に取り掛かる。選手達は明治のユニフォームに身を包み、その場の雰囲気がガラっと変わった。脱落しないように必死にペースに食らいつく選手たち。また誰かが脱落しそうになると選手同士の声掛けがなされたりと“全員で”真剣に競技と向き合う姿がそこにはあった。

 主力としての活躍が期待されながら故障に見舞われてしまった石川(卓・政経3)も「ケガは治って練習はできるようになった。今の調子は5割くらい。難しいけど、箱根をピークに8割くらいに持っていきたい」と回復の兆しを見せている。また「主力は調子を落としてるけど、それ以外の選手が良い雰囲気を作っている」と箱根予選会や全日本学生駅伝で安定した走りをみせた中堅選手にも信頼を置く。

午後12時30分。
 練習終了。グラウンドから再び寮へと帰っていく選手たち。

 本学競走部は、今年に入ってからの中堅選手の成長は著しいものがある。以前、西駅伝監督が「選手の底上げに力を入れたい。そうすればチーム力は倍増する」と言っていた。主力と中堅がうまくかみ合ってこそ、その力は確固たるものとなる。

 箱根駅伝まで残すところ約一ヶ月半。
これから、どのように明大競走部はスパートをかけてくるのか。それが楽しみでならない。