
神大に2―1で勝利、リーグ最終節を白星で飾る/関東リーグ戦
前半は大事な試合のプレッシャーからか、選手の動きに硬さが見られる。それでも坪内(営4)の強烈なミドルシュートなとでチャンスをつくり出すと、得点こそ奪えなかったが「まずは0点に抑えて、プラン通りだった」(神川監督)と落ち着いた様子で前半を折り返した。
そして迎えた後半。開始早々の後半1分に試合が動いた。右の橋本(政経4)が左にサイドチェンジすると、そこから素早く藤田主将(法4)、近藤(営4)と中へ切り込んでいく。そして近藤からのパスを受けた増田(商4)が左足でこん身のシュート。ボールはキーパーの横をすり抜けてゴールに入り、待ちに待った先制点が生まれる。しかしそのわずか5分後に守備の一瞬のスキを突かれ、DFの裏に素早いクロスが上がり、合わせた三平(神大)のシュートが明大ゴールに突き刺さる。一瞬の出来事に言葉を失う選手たち。嫌な流れは断ち切れずその後も神大ペースで攻め込まれる時間が続く。しかし選手はあきらめなかった。35分右サイドでボールを持った橋本が交代で入った日野に正確なクロスボールを送ると、力強いヘディングシュートが決まる。厳しい状況を救った日野に選手が駆け寄った。そのまま試合終了まで守り切った本学は2―1で勝利を手にした。試合終了と同時に、選手が思わず互いに抱き合ったのはまさに「チームが一つになった証拠」(橋本)だった。
試合前にはピッチと応援席、それぞれで円陣を組み勝利を誓っていた。最後のリーグ戦、選手の気持ちは一つだった。厳しい状況でも「勝つことだけを考えた」(小林・政経2)と、目の前のプレーに集中したこと。そして誰一人あきらめなかったことが今日の勝利つながった。1年の長いリーグ戦を勝利で終えたサッカー部。試合後には戦いを終えた選手たちが歌う校歌が響いていた。
☆試合後のコメント☆
・神川監督
「前期は苦しんで、それでも後期なんとかやってきて恥ずかしくない成績で終われた。これは選手の頑張り以外の何物でもない。試合前に選手には全身全霊で明治のサッカーをやろうということと、お世話になった人の顔を思い出して感謝の気持ちをもってやれと言って送り出した。前半はチャンスがなかった訳ではないが決め切れなかった。後半はまず日野がよくやってくれた。決定力を期待して日野を入れたから、期待通りの活躍をしてくれた。同点になってからの相手の勢いを止められなかったのがチームの未完成の部分。それでも2点目は橋本がきれいなクロスを上げてくれた。彼は本当に強い選手。感謝している。勝って終わりたかったし、インカレに可能性を残す形で終われて良かった。(結果は明日決まるが)できることはすべてやった」。
・藤田主将
「苦しみながら、何とか勝ち点3とれて良かった。前半固くなってしまったが、リードしてからは自分たちのペースに持ち込めた。最終節で色々なことを思い出して、泣きそうになった。でも泣くのは日本一になってから、とこらえた。インカレに行ければ、全国に明治のサッカーを見せたい」。
・橋本
「今日は勝つしかなかった。(得点のシーンは)日野がフリーなのが見えていたから、集中してけった。今日は普段のサッカーをするのが難しかったし、内容は最悪だった。でもその中で勝てたのが大きい。(試合後に神川監督と抱き合っていたのは)うれしくてみんな興奮していたから。チームが一つになった証拠だと思う」。
・林(商4)
「チームが勝てて良かった。他のチームがどうこうより最後のリーグ戦を勝つことが大事だった。プレーは運動量もしっかりあったとは思うが、自分の仕事は点を取ることだから悔しい。ただまずはチームが勝ったことがうれしい。インカレには絶対行けます」。
・近藤
「勝ってリーグ戦を終えることができて、最高です。選手みんなが気合いの入ったプレーができていた。できるだけ点を取りたかったが、とにかく勝てて良かった。やることはやった」。
・増田
「勝てて良かった、というのが素直な感想。前期負けた相手だったが、プレスにも慌てずプレーできた。最後はけってばかりの『気持ちサッカー』になっちゃいましたが(笑)。同点になってからは点を取ることしか考えず、前へ前へ攻めた」。
・坪内
「最終節に勝てたことは良かった。インカレ出場の可能性のためにも、有終の美を飾るためにも勝利を目指して試合に臨んだ。実行できたってことは、それだけの力があるチームになれたんだと思う。Iリーグで一緒にやっていた大三と同じピッチに立ててうれしかった」。
・野沢(政経4)
「選手たちがやってくれるって信じていた。一丸で勝ち取れた勝利だと思う。この仲間でインカレに行きたい。1月のインカレ決勝まで一緒にやりたい」。
・村越(政経4)
「(今日の勝利は)言葉にできない。みんな集中できていた。とにかく失点はさせない、そんな気持ちでピッチに立った。インカレは行けると思う。それだけのことはやってきた」。
・笠原(商2)
「絶対勝たないといけない試合だったので、最初は少し硬くなってしまっていた。でもディフェンスも頑張ってくれていたので、勝てた。今日はみんなすごかった。失点してからは、これ以上やられてはいけないと思い、集中してやれた。インカレに行けたら、全国制覇目指して頑張りたい」。
・小林
「勝てて良かった。今日は明治のサッカーをすることより勝つことが大事だったし、内容はこれから練習で直していける。試合前の円陣では優人さんがみんなのために一人一人戦おう、それが勝利につながると言った。今日の勝利は本当にうれしい。まだみんなでできると信じています」。
・日野
「すごくうれしい。点を取ることだけを考えて入った。リーグ戦最後で本当に点を取るしかなかった。普段通りを意識したがちょっと固かったかもしれない。終わったあとの雰囲気は最高。明日は一生懸命駒大を応援します」。
・山本(政経2)
「コーチから1点取ってこいと言われてピッチに入った。決められるチャンスで決めてるようになりたい。インカレ出場につながったので、あとは祈るだけ」。
・楠木(営1)
「足を引っ張ってしまって申し訳なかった。最後に日野先輩(の得点)に助けてもらった。今日は勝つだけで最初は緊張はしたが、最後はがむしゃらだった」。
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