
全国の壁高く男女ともに2回戦敗退/全日本学生選手権
全日本学生選手権(以下、インカレ)が日本武道館で行われた。男子・女子ともにシード権を得て、順調な滑り出しをみせたように思われたが、強豪校の前に惜しくも敗退し、表彰台入りはかなわなかった。悔しさを胸に、次なる成長へと歩みを進める。
◆8・18~20 第73回全日本学生選手権(日本武道館)
▼男子団体
明大――2回戦敗退
▼女子団体
明大――2回戦敗退
[男子]
シード権を獲得し2回戦から登場した明大。序盤は岡山商科大の射が乱れたこともあり、優位に立った。しかし2射目で藤鷹暉士(政経1=都立井草)、3射目で若林優弥主将(農4=小笠)が外してまうなど、中盤にかけてリズムを崩す。その中でも其上達也(農1=東京農大三)、中嶋航大(農3=帝京長岡)が皆中を記録し健闘を見せた。終盤でさらに相手に追い上げられる展開で、ここで増田皓太(理工4=富士宮西)が無念の的中なしとなり「選抜(全国大学選抜)が終わってから、体の調子があまり良くなくて、心の中で不安もあった中で、完璧に準備ができなかった」(増田)と悔しさをにじませた。17中を記録した予選から14中と大幅に的中を落とし、2回戦敗退という悔しい結果となった。其上は「インカレという全国大会の舞台のレベルの高さを感じた」と試合を振り返った。
[女子]
予選を4位で突破し、シード権を獲得。2回戦で強豪日大と対戦した。選抜優勝校として注目を集めた中、序盤からリードを許し、厳しい戦いになる。「チームとして選抜から的中を上げようという気持ちでやっていたが、なかなか(的中が)上がらず、おのおの不安がより募ってしまった」(野村真奈女子主将・営4=坂戸西)。予選では皆中だった加藤ほの美(政経3=前橋育英)が調子を取り戻せず、野村は予選から的中を上げるも、後半さらに日大に差を広げられ、9中―12中と流れをつかめず敗戦となった。「予選では危ない矢ばかりだったが詰められて良かった。しかし2立目で留矢を抜いてしまった」(齋藤和音・農2=小笠)と課題を明らかにした。
視線はすでに次の舞台へ向けられている。「リーグ(東京都学生女子部リーグ戦)が残っていて毎週あるので、的中を毎週保つのは難しいと思うが、まず自分の的中を安定させて、それが団体にもつながってくると思うので、まず個人の的中を安定させよられるように調整していきたいなと思う」(齋藤)。「男女ともに団体戦優勝という目標を持って臨んだ大会だったので、どちらも2回戦で敗退というところで一つの悔いというか、心残りかなと思う」(増田)と振り返る今大会の敗北を糧として2週間後に迫るリーグで戦優勝し、全日本学生王座決定戦(王座)へ出場の切符をつかめるか。
[君嶋亜美果]
試合後のコメント
若林
――今後への意気込みをお願いします。
「今後はリーグ戦(東京都学生リーグ戦)、王座しか残されておらず、王座はリーグ戦で優勝するしか出場する資格がなくなってしまったので、本当にリーグ戦を死に物狂いで取るしかないと思います。負けてしまった悔しさがある状態でリーグ優勝した時にここで負けて、そこから意識を変えて全力でやってきたからリーグ優勝できたんだなと思えるぐらい全力でやっていけたらなと思っています。残り2週間後にはリーグ戦で、自分も4年生で学生弓道最後の残された時間なので、後悔ないように全力でやっていきたいなと思います」
藤鷹
――前回の大会(選抜)から成長したと感じるところはありますか。
「気持ちの部分で、自分が1本外してしまった際に、次の矢にビビってしまって引くのではなくて、何ができていなかったのかを分析して、次の矢を中てるためにはどうすればいいのかを、1つのミスを次の中てるための策につなげられたのが一番成長した部分だと思います」
野村
――主将として大会で意識したことはありますか。
「4人団体で自分が中てなきゃまずいと思ったのが4年間で初めてというか、そのくらいの危なさだったので、すごく気負っていたなという感じです」
齋藤
――大会までの練習で意識したことはありますか。
「1年生の際に苦しみながら引いていたっていうのもあって、全関東などでいい的中を出せなくて、自分が原因で負けるなど悔しい思いをしたので、安定して中てられるような射を目指していました。しかし、それが達成できなかったです」
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