実戦で互いを磨く/合同スパーリング

1999.01.01
 全日本アマチュア選手権も終了し、来春の関東大学2部リーグ戦まで公式戦がない明治。実戦感覚が鈍らないように、近畿大学2部リーグ戦で上位にある関西学大を招いて合同スパーリングが行われ、各選手が課題発見や克服の機会とした。

 「たまにしかできない実戦練習こそ大事。選手たちは集中してよくやっていた」と丹下監督。スパーリングで関西学大は1年生を多く起用。勢いのよさで明治の選手が押し込まれる場面も見られた。しかし、各選手が持つ課題に取り組むため積極的に前へ出て手を出し続けた。スパーリング後は合同で練習。明治の選手が関西学大の選手へアドバイスを送ったりと交流も盛んに行なわれた。

 「スパーリングをすることで課題が見つかる。選手たちも気持ちでやっている分だけよくなっている」(丹下監督)と手ごたえをつかんでいるようだった。

スパーリング後のコメント
丹下監督
「外の大学とスパーリングをやると課題が見つかる。坂田、工藤は上級生らしくしっかりとやっていた。友松も自分らしくよく頑張っていた。今回若いOBが来てくれたことにも感謝したい」

安川コーチ
「木谷が抜けて戦力がどうなるかと思ったが、調子はいい。みんな伸びてきている」

西尾コーチ
「選手それぞれにあった課題をみんなしっかりこなしていてよかった。関西学大の選手には気持ちの強さが出ていた。明治にも気持ちの強さがほしい。木谷ら強い選手が抜けた戦力は練習量でカバーしていく」

木谷
「今回スパーリングに参加したのは、相手の力を引き出させるため。普段から田河や友松にも同様のことをしている。2人ともまだまだ発展途上だけど、愛着のある後輩なのでこれからもボクシング場に顔を出して指導していきたい」

坂田主将
「関西学大の選手はほとんどが一般入部で、それでいて一生懸命頑張っているから自分たちにも刺激になった。明治は推薦入学者がほとんどで推薦入学した選手はもっと頑張れるはず。10月から実戦形式のスパーリングをしていていい成果が出つつある。もっと自信をもってやれる」

工藤
「出だしは相手のパンチが見えなくて、徐々に立て直していった。しかし全体的にパワー負けしていた。パワーをつけるという課題が見つかった」

金原
「昨年苦戦した相手とスパーリングをしたが、やはり強かった。1回1回の練習、スパーリングを大事にしていきたい」

伊達
「ガチガチに緊張しすぎてしまった。リングサイドからも『動きが硬い』と言われてしまったので楽な気持ちでやりたい。強い選手は要所で攻めるボクシングをしているので自分もやわらかいボクシングをしていく」

有賀氏
「2年ぶりにスパーリングをして疲れた。明治を見たところ戦力は落ちるだろうが、練習をしっかりすれば勝てるので頑張ってほしい」

一原関西学大監督
「明治の選手は高校時代からキャリアを残していてしっかりとしたボクシングをしている。練習などを見ても見習うところはある。何をするにも練習すれば必ず結果につながる。全部をやれとは言わないがそのうち一つでもできれば人間として成長する。うちがリーグ戦で負けるのには何か理由があるから、それを強いチームに教えてもらう。今後も明治と関西学院のOB同士でつながりがあればきっかけづくりにもなるし、また高校生にもどんどんアピールしていきたい」