
躍動した全日本インカレ 笑顔で締めくくる/全日本学生選手権
今年度の集大成となる全日本学生選手権(全日本インカレ)が青森県武道館で開催された。男女ともに目標には届かなかったが、両チームともに最後まで力強い演技を披露し、成長を示した。
◆8・18~22 第79回全日本学生選手権(青森県武道館)
▼男子団体
明大――2部10位
<団体メンバー>
嘉指博貴主将(政経4=埼玉栄)、渡辺匠郎(営4=大垣商)、大野慶(政経3=駒場)、菊池和磨(政経2=埼玉栄)、豊田雄大(総合2=駒大高)、松本龍聖(営2=暁)
▼女子団体
明大――2部6位
<団体メンバー>
森夢華主将(文4=ふじみ野)、細川琴未(政経4=関根学園)、内野菜々美(営3=常盤木学園)、沖山友梨(政経3=星槎国際)、坂巻玲音(政経2=ふじみ野)、武田かのか(商1=佐世保西)
男子は第1種目の平行棒で若干の乱れがあったものの、続く鉄棒では難度の高い離れ技を次々に成功させ、観客を沸かせた。「練習では落ちてしまう人が多い中、今回は1人の落下で抑えられたのでよかった」(渡辺)。明大の得意種目であるゆかでは「高い姿勢で着地できていたし、得意なだけあって緊張感もそこまでなく、思い切って演技できた」(嘉指)と、ダイナミックな宙返りやキレのある動きを決め、チームは2部内で3位となる好成績を残した。一方、あん馬やつり輪ではミスや(技の難度を表す)Dスコアの不足が課題として浮き彫りに。それでも「東日本学生選手権の時はチームとして成り立ってなかったが、今回は全員で声出して楽しくやれた」(渡辺)と笑顔で語った。
一方女子は「全日本インカレという大きな舞台に、みんなで団体として(演技が)できて、最後まで私たちらしく楽しく演技を終えることができたので、非常に充実した試合だった」(森)と振り返った。最初の平均台は緊張もあったが「最後の1本だと思ってからは思い切って楽しもうという気持ち出てきて、ふらつきのほぼない演技ができた」(細川)。第2種目のゆかでは曲にマッチした演技を最後まで丁寧に演じ、チームとしてもまとまりのある演技を披露した。目標の5位にはあと一歩及ばなかったが「自分自身が主将を務める中で、チームとしてどうしていくかや雰囲気のことも考えた上での試合で、そして自分自身にとっても最後(の大会)といったところで、やはり懸ける思いというのが一番大きくて、思い出になった」(森)と締めた。
今大会で4年生は引退。この1年間、肘のケガに悩まされた渡辺は「肘を曲げると震えが出る状態が続いていて、全日本インカレも諦めようかなというか、自分自身も無理だなと思っていたのですが、そういった中で、後輩のみんなが『一緒に出ましょうよ』と言ってくれたので、そこがすごい糧になって出られて、この試合でノーミスを出せたことは本当にうれしい」と最後の大会を振り返った。この経験と課題を胸に、明大体操部は新世代にバトンをつなぐ。
[塩谷里菜]
試合後のコメント
嘉指
――4年間で一番努力したことを教えてください。
「時間を目一杯使う意識してやってきたことです。(主将としては)メンバーのモチベーションだったり、自分が納得のいくようにチームをまとめることが大変でした」
渡辺
――競技生活で得た経験を今後どう生かしていきたいですか。
「コミュニケーションだったり、仲間と成果を残すことの楽しさというのは15年間で学ばせていただいたので、そういうのも企業に就職しても生かしていきたいなと思いますし、今後思い出があればなんでも乗り越えられると思うので、頑張っていきたいなと思います」
森
――後輩へのメッセージをお願いします。
「楽しいことも辛い経験もたくさんあると思うのですが、全部が自分自身の役に立つというか、必ず今後に生かせると思うので、どんなことであっても楽しむ気持ちと、最後までやり切って、思い出に残る体操人生になるように頑張ってほしいです」
細川
――体操人生での思い出を教えてください。
「体操をしていて、体操好きじゃないなとか、楽しくないなというふうに思っていた時期がありました。ですが、明治に入って学生主体でやっているからこそ、そういった組織作りであったり、みんなで部の雰囲気を良くしていくというところで、すごく毎日の練習も和気あいあいとしていて『こんなに体操って楽しいんだ』と思えたのが明治大学に入ってからだったので、そういった面では明治に入ってからの練習の毎日がすごく思い出になっています」
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