
3人が優勝! 全日本ジュニアへ好スタートを切る/東京都ジュニア体重別選手権
東京武道館で行われた今大会。明大からは男子17人、女子1人の計18人が出場した。結果は昨年度の大会で無念の敗退となった奥田泰地(法2=祟得)と髙橋叶(政経2=習志野)、佐藤星衣(政経2=修得)が優勝を果たし、5人が全日本ジュニア体重別選手権の出場権を獲得した。
◆7・6 東京都ジュニア体重別選手権
(東京武道館)
▼女子57キロ級
吉永――ベスト16
▼男子60キロ級
佐藤――1位
佐々木――ベスト16
原――6位
▼男子66キロ級
喜多――ベスト8
▼男子73キロ級
髙橋――1位
尾崎――ベスト16
野中――6位
▼男子81キロ級
祝――2位
奥田――1位
佐野――2回戦敗退
▼男子90キロ級
田中――1回戦敗退
▼男子100キロ級
片山――5位
中濱――2回戦敗退
堀――6位
▼男子100キロ超級
工藤――1回戦敗退
大坂――6位
中祖――ベスト8
最初に勝敗が決まったのは100キロ超級・大坂常汰郎(商1=崇徳)と中祖俊輔(営1=崇徳)。準々決勝で惜しくも敗れた二人は、全日本ジュニア体重別選手権大会(全日本ジュニア)の補欠予選でぶつかった。試合は両者の慎重な探り合いから始まり、中祖が大坂を抑え込もうとするも失敗。互いに一歩も譲らない攻防の末、大坂が技ありを得ると、そのまま優勢勝ち。続く補欠決定戦では、大坂は予選と同じく、相手の動きを見極める慎重な姿勢で臨んだ。終盤になると両者は拮抗し、GS(ゴールデンスコア)までもつれ込むが、最後は判定負け。今大会初出場の大坂にとって苦い結果となった。
81キロ級では、奥田が準々決勝に進んだ。相手の厳しい展開にのまれることなく、隙を突いた攻めで相手のバランスを崩すと、そのまま抑え込みを掛ける。結果は奥田の優勢勝ちとなった。その後も奥田は勝利を重ね、決勝まで駒を進めた。同じく81キロ級の祝恵誠(商2=育英)も準々決勝で危なげなく判定勝ちすると、続く準決勝では相手の攻撃を上手く利用した反撃で勝利。奥田と同じく、決勝まで勝ち進んだ。決勝戦は明大同士の対決となった。終始、厳しく攻め合う展開が続くが、奥田が試合を優位に進めると、2回目の抑え込みで祝の動きを封じ込める。祝は抵抗を試みるが、かなわず、奥田の優勝が確定。81キロ級は明大が1位、2位と好成績を残した。
初戦と準々決勝を積極的な攻勢で勝利を収めた60キロ級・佐藤は、準決勝で強豪・東海大と対峙する。ここでも佐藤は攻めの姿勢を崩すことなく、軽々と一本勝ちを収め、決勝に進出した。決勝戦の途中、一時中断を挟んだが「息が上がっていたので、自分でもう1回つくり直そうとした。リードしていたので、もう1回主導権が取れば勝てると思った」と体勢と気持ちを整える。長期にわたった戦いを制したのは佐藤。大学入学後、初の優勝を飾り、横の畳で決勝戦に備えていた髙橋を鼓舞した。
「初戦から体の調子は良かった」と語った76キロ級・髙橋は、準決勝を終始圧倒して勝ち進んだ。明大にとって最後の優勝争いとなった決勝戦。「絶対勝つぞという気持ちで臨んだ」髙橋の猛攻で始まった序盤、相手の足が腹部にあたり、苦しい表情を浮かべるも、有効を獲得したことで試合の主導権を握る。相手の攻撃を上手くかわしながら、勝機を探り続け、残り時間が1分を切ったところで技が決まり、一本勝ちを果たした。
全日本ジュニアの出場権を獲得した5人のうち、3人が優勝、1人が準優勝と大勝利で今大会を終えた明大だったが、試練はまだ始まったばかりだ。佐藤は、全日本ジュニアに向けての意気込みに「優勝は狙っている」としたが「まずは表彰台に立つこと」が優先だと語った。続けて「表彰台に立って講道館杯(全日本体重別選手権)に出られるようにしたい」とさらに先の大会を見据えていた。今大会で全日本ジュニアへの出場権を得られなかった選手は8月に開催される東京学生体重別選手権がまだ残されている。この勢いのまま、日本一に輝けるのか。次の大会こそが明大にとっての正念場となる。
[ウエスト宙]
試合後のコメント
髙橋叶
――今大会を振り返っていかがですか。
「去年は3位で終わっているので、必ず優勝する気持ちで臨みました」
――次回の全日本ジュニアはいかがですか。
「課題が今回の試合でたくさん出てきたので、そこを克服してなんとしても日本一になりたいと思っています」
佐藤星衣
――決勝の試合を振り返っていかがですか。
「決勝は練習でもやったことある相手なので、お互い手の内を知っていたのですが、自分と同階級の人やOBの強い先輩たちと練習していたので自信がありました」
――ご自身の得意な技や持ち味を教えてください。
「背負投げですね。自分は背負投げしかやってきていないので、絶対に(相手を)持ったら投げられるっていう自信があるので、背負投げを練習しています」
――背負投げしかやらない理由を教えてください。
「(背負投げ)しかやらないっていうわけではないのですが、自分が背負投げと一緒にずっと柔道で成長してきたので、自分が迷った時に1番信頼できる技だと思っています」
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