新人インカレ初戦 最大19点差を逆転し前年度王者に勝利/第3回全日本大学新人戦

 関東大会で数々の激戦を制し全日本大学新人戦(新人インカレ)初出場を決めた明大のブロックリーグ初戦の相手は、前回大会覇者・中大。前半、相手の完璧なディフェンスになす術なくターンオーバーを連発し一気に点差を離され、19点差で前半を終える。しかし後半、序盤から攻守ともに強度を上げ、流れをつかむとそのまま勢いに乗り点差を着実に詰めていく。第4Qも明大ペースで試合が進み、逆転勝利を果たした。

◆7・5〜13  第3回全日本大学バスケットボール新人戦(国立代々木競技場第二体育館他)

▼7・7 対中大戦(大田区総合体育館)

◯明大79152314252511251069中大

 スターターはPG湧川裕斗(政経1=福岡大大濠)、SG井上涼雅(法2=洛南)、SG千保銀河(情コミ1=開志国際)、SF齋藤翔太(政経2=土浦日大)、PF石川晃希(営2=宇都宮工業)。

 試合の入りで、苦戦した。中大の高確率の3Pシュートや、明大のオフェンスシステムを完璧に理解した堅いディフェンスに苦しみ、ターンオーバーを連発。試合の主導権は中大が握っていた。第2Qに入ってもなお相手の勢いは止まることなく点差は開いていき、19点差をつけられ前半を終えた。

 「前半は自分たちにではなく、他の部分にフォーカスしてしまっていたのでそれはやめようという話をした」(石川)とハーフタイムでチームの共通認識を再確認した明大は、後半一気に点差を詰める。後半開始直後に井上がアンスポーツマンライクファールを誘発し、チームに火をつけた。ディフェンスでは強度を上げ、相手のしたいオフェンスを封じた。さらに、自分たちのリズムでシュートを放てるようになり、前半は1本のみの成功だった3Pシュートが後半では要所で決まった。流れは完全に明大に傾き、第4Q序盤には逆転を果たした。その後も崩れず着実に得点を積み重ね、昨年度王者の中大を下した。

 今試合で目を見張る活躍をみせたのは石川。「自分がいつも練習していたことを発揮できた」と、インサイド陣が不足している中でもリバウンドで奮起し、34得点11リバウンドのダブルダブルを記録した。明大は次戦の富士大との試合に勝利すれば、ブロックリーグ1位となり、トーナメントへの進出が決定する。

[平良有梨奈]

試合後のコメント

井上

――中大の平原侑真選手へのディフェンスを振り返っていかがですか。

 「スリーが得意な選手なので、そこをみんなで抑えようという話だったんですけど、前半はスカウティングを遂行しきれなかった部分がありました。後半はもう一度みんなで確認して、スカウティングをしっかりと遂行してスリーを消すプランを忠実に再現できたかなと思います」

――最大19点差を逆転し、後半序盤にはアンスポーツマンライクファールを誘発して流れを引き寄せました。

 「やはり自分から強度を上げてこの点差を埋めていかないといけないなと思ったので、そこで自分が強度を上げることができて、流れを持ってこれたというのはすごく良かったかなと思います」

石川

――前半、チーム全体でアウトサイドシュートが封じられていた中でインサイドでの活躍が目立ちました。振り返っていかがですか。

 「相手よりも自分の方が高さとフィジカルが強いので、インサイドを起点にしてから外にパス出してディフェンスを収縮させたりする面では、自分がインサイドであることが大事だなと思いました」

――今大会への意気込みをお願いします。

 「自分たちにできることを1人ずつちゃんとやって、ベスト4を目指して頑張ります」