
専大との一戦 最終戦を勝利で締める/春季オープン戦
春季オープン戦の最終戦、専大を相手に迎えた。第1QからTD(タッチダウン)で先制、攻撃の流れをつかむと前半終了までに19点を奪った。後半からは相手にペースを奪われミスが目立つも、試合終了まで粘り切り勝利を収めた。
◆4・26~7・6 春季オープン戦(アミノバイタルフィールド他)
▼6・29 対専大戦(アミノバイタルフィールド)
〇明大31{7-0、12-0、6―7、6―15}22専大
試合は明大の攻撃から始まった。専大にパスをインターセプトされ守備に回るも、LB#6舘虎之介(政経4=明大中野)のタックルで相手を後退させると、専大はパントを選択し、すぐさま攻撃権を奪い返す。自陣から18ydの位置から始まった攻撃は、RB#37木村凱(商2=明大明治)のランプレーで22yd進め、WR#18杉崎友則(政経4=明大中野)とWR#19五十嵐洸毅(文4=狭山ヶ丘)へのパスプレー成功によってゴールまで数インチの場所へと進める。その状況で木村がボールを持つと、相手ディフェンス陣を押し込み、TDで先制。その後は両者とも攻撃のペースをつかめず攻守の入れ替わりが続き、第1Qが終了した。第2Q開始直後、五十嵐にボールが渡ると、60ydもの距離を独走しTDに成功する。「入る前に確認していて、自分のプレーというのはわかっていた。ここで一発もっていこうという会話があったので、もっていこうという気持ちだけだった」(五十嵐)。その後も試合の主導権を握り、迎えた第2Q5分8秒、先制のTDと同様にゴール目前での攻撃で木村がボールを持ち、ディフェンスが待ち構えるところに飛び込んでTDを成功させた。コンバージョンではプレーを選択し失敗、19—0で攻撃権を相手に渡してしまう。専大の攻撃ではゴールまで約20yd付近の位置まで持っていかれるも、DL#91渡辺大馳(政経1=明治学院)がQBサックに成功し、専大の攻撃を防ぎ切った。「先輩の壁を越えられずにサブでの待機が続いたが、今回はたくさん出番が回ってくるというところで、オープン戦最後の試合だから、チャンスをつかむならここしかないなという気持ちでこの試合には懸けていた」(渡辺)。相手のパントをキャッチした木村が自陣から49ydの地点まで進めたが、3度のパス失敗によって攻守交代となった。専大の攻撃では、ゴールまで8ydの位置まで進められるがDL#95池田響(文3=豊多摩)のQBサックが決まり、専大の勢いを抑え、無失点のまま前半戦を折り返す。
大量リードで迎えた後半戦だったが、攻守ともに勢いを失う。インターセプトからゴールまで35yd地点へと進められ、パスプレーでTDを許してしまった。しかしその後の攻撃ではRB#5宇野楽翔(政経3=同志社国際)、木村、RB#31鎗田悠輔(政経1=千葉日大一)がそれぞれランプレーで20ydずつ進める。ゴールまで1yd地点からの攻撃となり、宇野がディフェンスを振り切ってTD。何とか調子を戻したように見えたが、続く守備ではTDを簡単に許し、ミスから生じたインターセプトからの流れでもう一度TDを決められた。以降も相手選手にインターセプトを企図され、QBサックを決められるなど思い通りの攻撃ができない状況が続いた。だが第4Q残り2分20秒、渡辺が相手パスのインターセプトに成功すると、エンドゾーンまでの15ydを走り切りTDを決めた。「高校からアメフトをやっていて、ボールを取ってタッチダウンゾーンに向かうというのは初めてだったので、最初は何をしていいかわからなかったが、とりあえずボールを取って前に走った。そうしたら後ろから仲間たちがすごい勢いで追いかけてきてくれたので、すごくうれしかった」(渡辺)。このプレーで相手に奪われかけた流れを引き戻し、そのまま試合を終わらせた。
この試合をもって3勝3敗で春季オープン戦を終えた。オープン戦を振り返って「最後の1秒までやりきるとか、笛が鳴ってから鳴り終わるまで最後まで走り続けるとか、全員でできるチームの一体感みたいなものはすごく意識してやっていたが、そこはまだ完成度的には全然高まらなかった」(高橋)、「細かい部分が突き詰められていないという課題があったので練習でそういった部分ももっとフォーカスして取り組んでいかないとダメだと思う」(五十嵐)と、今試合でも細かなミスが散見されたように現状の課題は明らかだ。「目標は日本一を掲げてずっとやっていて、そこはぶれないが、日本一ばかり見すぎてしまっても足元を掬われてしまうので、一戦一戦を本気で大事に積み重ねていきたい(高橋)、「もうラストシーズンで、負けたら終わりというくらいの気持ちで1勝ずつ積み重ねて、最終的に日本一を目指したい」(五十嵐)。目指すは日本一、この春の経験をもとに大きな夢への着実な一歩を歩み始めていくところだ。
[福田翔人]
試合後のコメント
高橋
――具体的な課題点について教えてください。
「具体的な課題点と言いますと、やはりチームとしては、最後の全員でのやりきりであったり、全員で声を出すであったり、全員で少し上下するであったり、全員でまとまってやろうと言っていることをやはり他人任せにしてやれない人も多いので、そこはもう少しチーム全体に意識が浸透することが課題かなと思います」
――新体制を率いていく上でどのようなことを意識されていましたか。
「やはりどうしても特に4年生がメインで作り上げるチームですので、やはり4年生が一番やるにしても声出して、4年生が一番走って、4年生が最後までやりきってという姿勢がやはり下級生に見えないと下級生もついてこないと思うので、特に一番4年生がやるということは意識してやっています」
五十嵐
――試合全体を振り返っていかがでしたか。
「全体的にしてはいけないミスが目立ったのと、サイドラインの問題としてこういつも意識している規則だったり、サイドラインでのベンチワークが全体を通してちゃんとできていなかったかなと思います」
――後半戦で押されているイメージがありました。
「やはり勢いに乗れていない状況で選手たちも全体的に雰囲気は落ちていたのかなと思っていて、そこで誰かそれを変える働きを持っている人がいないという点が今のところ課題なのかなと思います」
渡辺
――TD後にチームメイトから祝福を受けていましたが、どのような言葉をかけられましたか。
「普段から先輩たちはみんなすごくいい声かけをしてくれますし、楽しい雰囲気を作ってくれるので、普段と変わらず『ナイス』みたいな、プラスな感じでした。みんなベンチも盛り上がってくれましたし、良かったと思います」
――春全体を振り返っていかがでしょうか。
「僕自身は今回の試合以外はそんなにプレーに絡めず、サブキャラみたいになってしまっていたのですが、最後の試合でこうやっていいプレーができたので、全体を振り返っても良かったのかなと思います」
――秋リーグ戦の意気込みなどあれば教えてください。
「少しでも先輩の壁をぶち破って、自分が活躍して、4年生を勝たせられるように頑張ります」
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