全員バスケで準優勝! インカレ出場目指し成長の夏誓う/東京夏季選手権

 東京夏季選手権の準決勝、決勝が行われた。明大は準決勝で玉川大Aと対戦し、前半苦しみながらも後半に突き放し勝利。決勝では関東1部リーグ所属の強豪・拓大に挑むも、敗北を喫した。シュート精度などの面で課題を残しつつも、収穫も多くあった今大会。秋のリーグ戦に向けて、弾みをつける準優勝となった。

◆6・22、6・29 東京都夏季選手権(深川北スポーツセンター他)
▼6・29 対玉川大A戦(東京体育館サブアリーナ)
◯明大72{21ー14、10ー26、26ー9、15ー12}61玉川大A
▼6・29 対拓大戦(東京体育館サブアリーナ)
明大77{24ー22、17ー27、19ー26、17ー37}112拓大○

 両試合ともスターターはPG萩原加奈(文3=浜松開誠館)、SF神山南帆(文4=白鷗大足利)、F藤井花(商1=日本航空山梨)、CF後藤葉の佳(理工4=鵠沼)、C杉山実子(文1=浜松開誠館)。

 準決勝は玉川大Aと対戦した。ゲームメーカーの萩原を中心としペースをつかみたかった明大だが、前半は思うようにディフェンスが機能せず。「自分たちが頑張って練習しているディフェンスが全然発揮されなくて、40点も取られてしまった」(神山)と、序盤の課題が浮き彫りとなり、リードされ前半を終えた。

 それでも息を吹き返したのが後半。出だしからオールコートマンツーマンを試み、ハードなディフェンスを仕掛けた。プレッシャーをかけターンオーバーを誘発し、一気に得点を量産する。さらに、長身ルーキー・杉山のゴール下での奮闘が光った。神山主将も「1年生はフレッシュで、それを生かしてリバウンドやドライブでチームを鼓舞してくれたら」と期待を寄せるように、第4Qには要所でのスティールから連続得点に絡んだ。前半のもどかしい展開を晴らすように着々と点数を積み上げ、11点差をつけ勝利。約2時間後の決勝戦に駒を進めた。

 決勝戦では「自分たちがチャレンジャーの気持ちでいた」(萩原)と、関東1部リーグ所属の拓大に挑んだ。開始5秒ほどで先制点を挙げられるが、簡単に流れを渡すことはなかった。杉山が留学生につき、後藤の積極的なリバウンドから好機を手繰り寄せる。「相手に合わせるバスケよりも、自分たちでつくっていく方がモチベーションも上がる」(萩原)と、攻守どちらも積極的に展開してみせた。シーソーゲームを乗り切り、2点リードで迎えた第2Q。開始直後から拓大に主導権を握られてしまった。明大もスティールなどで巻き返しを図るが、決定力を欠き得点につなげることができない。拓大は圧巻の成功率で3Pシュートを沈め、得点を積み重ねていく。後藤と杉山の連携や萩原のドライブを中心に明大も食らいつき、前半は8点ビハインドで終えた。

 第3Qでも拓大の勢いは止まらなかった。「(拓大は)高さ以外の部分も強い」(神山)と、ルーズボールへの反応やシュート成功率などで圧倒された。それでも萩原や神山、F中植のん(理工2=鵠沼)を中心に攻撃を仕掛けていき、15点差で最終Qへ。疲労が見え始めた明大はパスがつながらず、ターンオーバーとなる場面も見られ始める。尾花優心(政経2=下妻第一)や小幡明日奏(理工1=龍谷富山)が積極的にゴールをねらうも、点差を縮めることはできず、100点ゲームでの敗戦となった。

 拓大には敗れたものの、明大は本大会を準優勝で終えた。「春の大会と新人戦では勝てなかったので、まず勝てて良かった。それぞれが自分の得意なプレーを最大限生かせたので、それも良かったと思う」(萩原)と、実りある大会となった。この夏は「フリーのシュートも外れている場面が多いと思うので、シュート力の向上。それとディフェンスで前から当たりたいのでそこをハードに練習から足づくりをしたい」(神山)とさらなる成長を目指す。秋季リーグ戦の飛躍に注目だ。

[橋本太陽、春田麻衣]

試合後のコメント

神山主将
――今日はかなり3Pシュートの精度に苦しんだと思います。
 「スリーは入らないこともあると思うので、そこをディフェンスでカバーしなくてはいけないと思います。スリーが入らないからこそできることはあると思うので、それをみんなが自主的に改善してできたらと思います」

――今日の収穫はどのようなものでしたか。
 「ハーフのゾーンディフェンスを練習していたのですが、それがしっかり拓大にも効いて生かされたので、そこが良かったと思います」

萩原
――2戦とも萩原選手の得点シーンが目立つ時間が多かったと思いますが、ご自身で振り返ってみていかがですか。
 「自分のやるべきことは点を取ることだったり仲間を生かすことだと思ってやっているので、それは自分の仕事としてやれて良かったなという思いでいます」

――この夏はどういった部分を強化していきたいと考えていますか。
 「やはり身長が小さい分リバウンドのところであったり、私たちはいつも入りが悪いので、そこはしっかり練習していきたいです」