日大に勝利し、史上初の優勝へ/全国大学選抜

2025.07.02

 明治神宮弓道場で全国大学選抜が行われた。気温が高く厳しい環境の中行われた今大会。準決勝では京都橘大と対戦し同中競射にもつれ込む展開もあったが、史上初の優勝に輝いた。

◆6・28~29 第37回全国大学選抜(明治神宮弓道場)

▼女子団体
明大――優勝

 3位という結果に終わった全関東学生選手権(全関東)から2週間が経ち、迎えた今大会。「全関東では気持ちで諦めたところがあったので、調子が悪くても泣きそうでも最後まで諦めないようにしようと思いながら練習していた」(加藤ほの美・政経3=前橋育英)。12中で予選を4位通過し、順調な滑り出しを見せる。決勝トーナメント1回戦で10中の関学大に12中で勝利し、2回戦では9中と的中を落とすも8中の立大に勝利し、準決勝出場がかなった。

 準決勝では、大前が加藤から落合風香(法2=国学院)に交代。明大、京都橘大とともに10中という結果になり同中競射にもつれ込んだ。京都橘大の5中に対し、野村真奈女子主将(営4=坂戸西)と齋藤和音(農2=小笠)が皆中を成し遂げ、6中で決勝に駒を進めた。「一番緊張したのは対京都橘戦で、同中競射になり、詰めないと勝てないので、『頑張れ、頑張れ』と自分に言い聞かせた」(野村)。ついに迎えた決勝戦では、日大と対戦した。序盤は日大にリードを許したが、2射目では全員が的中を果たし、差を縮める。日大は先に矢を引き終え、明大の的中次第で結果が決まるという展開になった。落ち前の野村が的中し、日大の的中に追いつき、落ちの齋藤も確実に的を捉え、12中と1中差で日大に勝利し、明大は大会史上初の優勝を果たした。

 主将である野村は「私自身もすごく不安定なところがあったし、チーム全体としても伸び悩んでいたので不安しかなかった」と語り、際どい場面もあったものの、明大の意地を見せ優勝に輝いた。齋藤は「もし前の人が外したとしても、次の人が詰めるという流れを作ることができた」と話し、チームへの信頼がうかがえる。今後も進化するチームに期待したい。

[君嶋亜美果]

試合後のコメント
 
野村
――今日までの練習を振り返っていかがですか。
 「あまり良くはないというか、中らないとなった時に、メンタルの面でもやられていた子が多くて、そのフォローとかもあり大変だったなっていう印象です」

加藤
――この大会はどのような気持ちで挑みましたか。
 「全関東ですごく悔しい気持ちになってしまったので、それを挽回できるように頑張ろうと思っていました」

大塚礼藍(農3=桐蔭学園)
――優勝した率直な気持ちを教えてください。
 「自分は正直メンバーに入れたこと自体が奇跡というか、今までメンバーに入ったことがなく一般(入部)ということを言い訳にして逃げていた部分があったんですけど、絶対にメンバーに入ってやるという気持ちで、3年間的中を少しずつでも伸ばしていきました。実際にメンバーに今回入れて、スタメンで出て大丈夫かなという不安があったのですけど、予選で3中出せたのが一番うれしかったです」

落合
――大会全体振り返っていかがですか。
 「普段立つことがない位置の大前をやって、後ろに大塚さんというのも、その並びすら練習ではしたことなくて、引いてくれた大塚さんはじめ、あの2人も引きにくいかなって思ってしまったかもしれないんですけど、それでも絶対みんなが中てくれるだろうなという安心感で大前を引けたことがすごく良かったです」

齋藤
――今後への意気込みお願いします。
 「今後も自分が落ちかわかんないんですけど、ずっと中て続けて、みんなが抜いても自分が中てるというようにして、またインカレ(全日本学生選手権)やリーグ(東京都学生リーグ戦)もあるので優勝できるようにしたいです」