
天理大に一歩及ばず、準決勝で敗退/全日本学生優勝大会
大学柔道の無差別級団体日本一を決める今大会。シード枠により2日目から参戦した明大は3回戦、4回戦、5回戦と順調に勝ち進む。続く準決勝では天理大相手に粘り強い試合を展開したが、大将戦で一本負けに終わった。
◆6・29 第74回全日本学生優勝大会(日本武道館)
▼明大――3位
慶大との初戦では1年生が4人出場した。ルーキーたちの果敢な攻めもあり、7人全員が一本勝ちを収め、幸先の良いスタートを切る。「1年生にさらに経験を積ませ、今後の活躍に期待していきたい」(中濱真吾監督)。続く4回戦では法大と対戦。先鋒の松原咲人(政経4=大成)をはじめとして積極的に攻撃を仕掛け、チームに流れを呼び込む。6−1と圧倒的な勝利を収め次戦に駒を進めた。
5回戦は、山梨学大との試合となった。先鋒、次鋒の活躍もあり、順調に勝ちを重ねる。しかし、続く五将、中堅と連続で勝利を手にすることができず緊張感が走る。そんな中、三将の甲木碧主将(政経4=木更津総合)が気迫溢れる投げ技を見せ、再び流れを取り戻す。副将の伊澤直乙斗(政経4=習志野)は体格の違う相手にも怯まず終始攻めの姿勢を貫き続けたが引き分けへ。大将の千野根玄貴(営3=延岡学園)も膠着(こうちゃく)した試合展開を繰り広げる。なかなか技を仕掛けることができずまたも引き分けとなるも「山梨学大と当たることは予想していたのでそのうえでオーダーを組めた。失点も少なく選手それぞれが役割を果たしてくれたので良かったなと思う」(中濱監督)。3-0で相手にポイントを与えることなく、準決勝に進んだ。
準決勝の相手は前回大会準優勝の天理大。既に前回王者の東海大が5回戦で敗れており、明大にとっても一瞬たりとも油断のできない状況となった。「東海大が負けたから優勝できるというわけではないので、目の前の試合を大事にしようという気持ちで臨んだ」(甲木)。全員が上手く間合いを詰め、積極的に攻撃を仕掛けるも、両者ともにポイントを得ることができず。先鋒から副将まで引き分けが続いた。勝負の行方は大将戦・伊澤に託される。張り詰めた空気が流れる中、先に仕掛けたのは天理大であった。内股からの一本となり、0-1で相手の勝利。「先鋒で起用されて、取ってこないといけない場面だった。引き分けに終わってしまい、それが敗因に繋がったと思う」(甲木)。今大会も昨年度と同じく準決勝敗退、3位に終わった。
新体制となって初めての全国大会。1年生にとっては大学の全国レベルを存分に感じられたいい機会となったであろう。全員の動きの調子が良く優勝も間近に迫った分、悔しい結果となった。今大会で得た課題を日々の練習で消化して、次の大会での王座奪取に期待がかかる。
[和田唯花]
試合後のコメント
甲木主将
――今日のご自身の試合を振り返っていかがですか。
「準々決勝までは調子良かったですが、準決勝で取らないといけない場面で引き分けてしまったことはあまり良くなかったと思います」
――今年度の目標を教えてください。
「優勝大会は終わってしまいましたが、まだ個人戦や体重別団体が残っているので、そこまでしっかりチームで頑張っていきたいです」
中濱監督
――今回の反省点を教えてください。
「もう少し攻撃力を上げていかないといけないと思いました。天理大とはお互い何度も練習して手の内を知っている分、膠着した試合になってしまって駆け引きがうまくできなかったなと思います」
――次の大会へ向けて意気込みをお願いします。
「明大柔道部が目指すところは団体日本一なので、まずは10月に尼崎で行われる次の大会に向けて準備していきたいと思います」
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