次なる日本一へ新たな誓いを立てる準優勝/全国大学選抜

2025.06.30

 明治神宮弓道場で行われた今大会。予選を辛勝で終えた明大は、危なげなく準決勝まで突き進んだ。準決勝の筑波大戦では1射目が乱調となったが、見事に立て直す。決勝戦では、勝負強さを見せた関大に敗れたものの6年ぶりの表彰台となった。

◆6・28~29 第37回全国大学選抜(明治神宮弓道場)

▼男子団体

明大――準優勝

 「みんなも自分自身も緊張した状態だった」(増田皓太・理工4=富士宮西)とやや不安げな様子で挑んだ予選。3射目に若林優弥主将(農4=小笠)とエースの増田が外してしまう危機に陥るも、ルーキー・藤鷹暉士(政経1=都立井草)が皆中でチームを救い、決勝トーナメントへの出場を手にした。藤鷹は「大会になると緊張してしまい、普段やっていることができなくなってしまうことがずっと課題だった」とした上で「練習の成果が出せた」と予選を振り返った。

続く決勝トーナメントでは、初戦の国武大相手に若林、里見州平(理工3=北目北斗)藤鷹の3人が皆中を成し遂げ、昨年度の雪辱を果たすと、予選2位通過の桃学大も難なく仕留め、準決勝へと駒を進めた。運命の決勝戦では、関大との対決となった。決勝までの間、2回の同中競射に競り勝ち、存在感を示してきた関大を相手に明大は、立が進む中で徐々に×を重ねてしまう。着実に的中を増やしていく関大を前に苦境に立たされるが、若林と増田が皆中を達成。4射目は全員が的を射抜き、有終の美を飾った。決勝戦は15中―19中で敗れてしまったが、増田は「今大会で得られたものは、日本一に届かなかった悔しさだ」と語り「日本一になるために練習している。その日本一が目の前にあって、チャンスをつかみ切れなかったこと、自分たちの実力がそこで発揮できなかったことはすごく悔しいことなので、シーズン最初は〝日本一を目指さなければいけないチーム〟だったが、今となっては〝日本一にならなければいけないチーム〟になってきた」と決意をあらわにした。

 6年ぶりの表彰台に立つことができた明大だったが、悔しさもにじませていた。若林は「あと一歩及ばず、すごく悔しいし、主将としてチームを勝たせたいという思いが強かった」と率直な思いを語り「部員一人一人が日本一を目指して頑張ってきた結果であり、決勝まで連れていってくれた。みんなで助け合って勝ち進めたので、団体メンバーだけではなく、チームで決勝戦まで進めて本当にうれしかった」とチームをねぎらった。今回、獲得することができなかった日本一の称号は、次の日本学生選手権(インカレ)まで先送りする形となったが、決戦の日は近づいている。

[ウエスト 宙]

試合後のコメント 

若林
――インカレまでは2カ月弱ありますが、どのような姿で臨みたいですか。
 
「チーム全体として日本一を目指していたので、全国2位で満足している部員はおそらくいないと思います。今度こそはインカレという舞台で必ず決勝に行って、そこで勝ち切ってみんなで喜びたいなと思います」

増田
――インカレに向けての意気込みをお願いします。
 
「(個人的には)最後の大会になりますし、主将の若林と臨める最後のトーナメントの試合になるので、しっかりとチーム一丸となって、いいチームをつくり上げて臨めればいいなと思います。一番は楽しんで、悔いが残らないようにしっかりとやり切ることができたらいいなと思っているので、この(選抜の)悔しさを糧に練習して、もっと強くなって帰ってきたいと思います」

藤鷹
――全関東から2週間どのような練習をしてきましたか。
 
「本番と同じ緊張感を持った中で、妥協しないようにして、1本1本全力で中てにいくような練習をしてきました」

――3、4年生が中心のチームで唯一の1年生でしたがいかがでしたか。
 
「頼りになるたくましい先輩の間で引くことができて、安心感もすごかったです。その中で自分も先輩についていけるように頑張ろうという気持ちでいっぱいでした」