8年ぶり2度目の優勝!有終の美を飾る/全日本学生体重別団体

1999.01.01
 明治にとって本年度最後の団体戦である今大会で、8年ぶり2度目の優勝を果たした。準決勝では今年6月の団体戦で本学を倒し優勝を果たした東海大と当たり、接戦の末、4-3で辛勝しリベンジに成功した。優勝候補筆頭校を倒し、勢いに乗った本学は決勝戦で国士大に6-1と圧倒。1年間部を引っ張った田中主将は「自分たちが入学してから一度も団体戦優勝を果たせず、何度も悔し涙をした。学生最後の大会で優勝できて本当に嬉しい」と、目に涙を浮かべて言った。

 初戦から準々決勝まで順調に勝ち進み準決勝の東海大戦へ。先鋒の海老沼、次鋒の鈴木の軽量級選手が勝利し、決勝の舞台が見えてきた。しかし、五将から三将にかけて一進一退の攻防を制すことができず、立て続けに3連敗を喫する。副将は先月の個人戦インカレの100kg超級準優勝者の上川。「3回戦では一本負けをしたが、それを機に気合が入った」(上川)と得意の出足払いで一本勝ちをする。3-3で迎えた81kg級の大将戦は、本来73kg級の選手である赤迫が出場。「戦う前は心臓がはちきれそうだった。もう負けられない気持ちだった」(赤迫)。試合中盤に「効果」を一つ取られ、不利な状況が続いたが、相手選手の内股をうまく透かして一本勝ち。チームの危機を救った。

 決勝戦の相手は今大会2連覇を果たしている強豪校・国士大。苦戦を強いられると予想されたが、試合の流れは明治が握っていた。準決勝と同じく、先鋒と次鋒で出場の軽量級の2人が、快勝しチームに勢いをつける。「後ろに強い先輩たちがいてくれたので、自分は思いっきり柔道を楽しもうと思ってやった。結果良い方向に出た」(先鋒・海老沼)。その後、五将の田中主将が気迫のこもった柔道を見せ、粘り勝ち。続いて、本学のエースである中堅の山本がきっちりと自分の仕事をし、優勝が決まる。その瞬間、明治側のベンチは大声をあげ、全身で喜びを表現した。

 「選手が本当に良く頑張ってくれた。相手校のメンバーの読みはうまく当たったし、最終日の戦う配列も明治にとって都合が良かった。4年生が頑張り、1年生の上川、海老沼がリズムを作ったのが勝因」(藤原監督)。

 試合が終了し、表彰式を終えた後、明治の優勝を祝って胴上げが始まった。藤原監督、飯田部長、園田助監督、田中主将と次々と宙に舞った。「4年間の最後となる一番重要な舞台で、一番良い結果を出せて嬉しい」(田中主将)と今までの努力が実を結び、有終の美を飾れた。

[徳山健二郎]