(1)次代を担う――大城弥生/2008主力上級生特集

1999.01.01
射撃歴1年半で急成長
 那覇市にほど近い町に生まれた大城。中学校までは特にスポーツはしていなかったが、スポーツが盛んで甲子園常連校としても有名な沖縄尚学高へ進学し、先輩から誘われて射撃界へ身を投じた。

 銃に触れるのはもちろん初めて。最初のうちは「成績はあまり考えず、楽しんで撃っていた」が、高2後期から本格的に練習を始めると、隠れていた才能を一気に現わした。銃を持ってからわずか1年半で、全九州選手権のAR(エア・ライフル)成年女子で優勝。その半年後には、平成17年度JOCジュニアオリンピックカップで3位に食い込むなど急成長を見せた。「沖縄は競技人口が少ないが、その分射撃場も空いているし、コーチにも長く教わることができた」という充実した練習環境も、大城の躍進を後押しした。

 この活躍が三木監督の目に留まり、高3のとき明治からラブコールを受ける。学部は自由に選べたが、「英語が好き」だという大城は同期では唯一、文学部文学科の英米文学専攻を選択した。沖縄を離れ、初めての東京での一人暮らし。意外にも特に苦労はなかったというが、南国出身らしく「寒いのが辛かった」と笑う。

◆大城の平成20年度平均成績◆
AR(S‐40)
=エア・ライフル立射40発
411.5
SBR(3P‐60)
=小口径火薬銃3姿勢60発
580.6
SBR(P‐60)
=小口径火薬銃伏射60発
617.5
※関東学生春季選手権・第38回東日本選手権・第4回日本学生選抜選手権・関東学生秋季選手権・第63回国民体育大会・第55回全日本学生選手権での成績の平均

次世代の中心に

 入学当初は、平成18年関東学生新人大会でAR個人11位という無難な滑り出し。しかしSBR(小口径火薬銃)を持つとまたも順調な成長を見せた。SBRでは初出場となる今年の関東学生春季選手権ではP‐60で女子14位、続いて関東学生秋季選手権ではP‐60で女子7位入賞を果たし、明治の女子団体連覇に貢献した。今ではARよりも「3姿勢(立射・膝射・伏射)あって練習が飽きない」SBRが好きになっているといい、SBR中心の練習でさらに腕を磨いている。

 秋関後も勢いは衰えず、先月の第63回国民体育大会では女子P‐60で自己新記録を叩き出し5位入賞。きのうから始まった第55回全日本学生選手権での目標は「自己新記録の更新」で、毎週末長瀞射撃場(埼玉県)へ通い練習を重ねた。

 部内でも夏合宿の責任者を任されるなど、中心的な役割を果たすようになっている。今までそうした役割を担ったことはあまりないといい、夏合宿では「スケジュールの作成などをすべてしなくてはならず、大変だった」というが、少人数ミーティングと併せた模擬戦形式での記録会を実施するなど意欲的な取り組みを見せた。

 夏合宿を経て、「自分ができていなければ後輩に示せない」とすでに先輩としての強い自覚を持つ大城は、成績の向上だけでなく普段の生活から後輩の模範となるよう気をつけている。ともに部を率いていくことになる同期とも「3年生は男女問わずみんな仲がよく」、学年の方針についての話し合いは活発だという。

 成績も、生活も、後輩の模範となる先輩を目指して。明大射撃部の94年目の歴史を築いていく、大城たちの今後の活躍に期待だ。

◆大城弥生 おおしろやよい 文3 沖縄尚学高出 161cm

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 次回は、この4年間射撃部女子を率いてきた一人・木村如志(商4)を紹介します。