全勝対決の大一番 帝京大に完封負け/関東大学春季交流大会Aグループ

2025.06.18

 関東大学春季交流大会Aグループ(春季大会)4試合目の相手は王者・帝京大。全勝対決となった今試合は、前後半ともにミスやペナルティーが絶えず、0点に抑えられる結果に終わった。

◆6・15 関東大学春季交流大会Aグループ(静岡県営都市公園遠州灘海浜公園球技場)
▼対帝京大戦
明大0{0―12、0―19}31帝京大◯

 前半開始1分、ファーストスクラムでペナルティーを獲得し、敵陣深くまで前進する。フェーズを重ね、スタンドオフ伊藤龍之介(商3=国学院栃木)が大外へのキックパスを試みるが惜しくもつながらず。「キックを使いながらまっすぐ縦に仕掛けるゲームプランで戦った」(伊藤龍)。6分に先制点を許す。22分、自陣22メートルライン付近で相手ボールラインアウトとなるも、左ロック小椋健介(情コミ4=桐蔭学園)が空中戦に競り勝ち失点を防ぐ。陣地を挽回し得点したいところだったが、ハンドリングエラーで再び相手ボールとなった。約30分間、両チームゴールライン間近まで攻めるも得点につながらない攻防が続いた。「ゴール前まで行っても取り切れない時間帯が長く続いて相手にいい流れを持っていかれて、落ちた部分があった」(右ロック物部耀大朗・商3=中部大春日丘)。スクラムでの反則も少なくなく、「自分たちの組み方の手札が少なくて、相手の方がいろいろな組み方もあったし、対応してこられたと部分で、その分同じことを繰り返して反則を取られてしまった」(右プロップ山口匠・政経3=流経大柏)。38分に2トライ目を許し12―0で前半を終える。

 迎えた後半。開始直後、ハーフウェーライン付近で左センター平翔太(商4=東福岡)主将のロングパスが左ウイング山村和也(商4=報徳学園)へ渡り、敵陣へ。スクラムハーフ柴田竜成(営4=秋田工)がブレークダウン後クイックでパスをつなぎ相手ディフェンスを崩す。敵陣22メートル付近まで攻め入るも、またもミスにより好機を生かせない。4分にトライを許す。10分にフロントロー、スタンドオフ、ウイング計5人を入れ替え、打開を図りたいところだったが、16分に再び得点されスコアは0―24。さらには32分にイエローカードにより1人少ない苦しい展開に。その中でも平翔のボールキャリーが光った。「下を向かずに前を向いていこうと話していた」(平翔主将)とキャプテンを中心に奮闘を続ける。しかしゴールライン突破は80分間叶うことはなく、0―31でノーサイドとなった。

 今季初黒星は無念の完封負けとなった明大。「試合の中でセットプレーを安定させられなくて、修正もできなかったところが一番大きな敗因。全員のメンタルの面で相手に雰囲気を持っていかれた」(山口)。次戦は春季大会最終戦となる。「優勝はなくなってしまったんですけが、目の前の相手に対してしっかり圧倒できるように頑張りたい」(平翔主将)。勝利で終えられるように、下を向かず突き進む。

[木曽琴乃]

試合後のコメント
平翔
――試合を振り返っていかがですか。
 「コンタクトで圧倒された試合でしたが、その中でも僕たちのアタックっていうのはいいところもあったのかなと思います」

山口
――良かった点やと反省点を教えてください。
 「前半はスクラムをうまく組めた印象でした。良くなかったのは、試合を通してずっとネガティブに考えていて、自分で自分を追い込んでしまってチームにそれを伝染させてしまったので、スクラムで引っ張れるようなプレーヤーになれるように頑張りたいです」

物部
――個人の収穫と課題を教えてください。
 「規律の面でペナルティーを取られるとしんどい状況になるのでそれを改善しつつ、ディフェンスの部分でセカンドマンの部分をもっとかけてテンポを遅らせる、一人一人の意識が大事かなと思います」

左フランカー亀井秋穂(政経3=長崎北陽台)
――チームの雰囲気はいかがでしたか。
 「最初トライをとられて雰囲気がだんだん落ちてしまっていたので、そこで盛り上げられるプレーをしたいなと思っています」

伊藤龍
――帝京のBKの印象はいかがですか。
 「ボールを横に動かされてしまったのが問題かなと思うので、しっかり相手のバックスに対してプレッシャーをかけていくことが今後課題になるかなと思います」

後藤快斗(政経1=桐蔭学園)
――前半ベンチから見てていかがでしたか。
 「取りたいところで取り切れなくて、チーム全体として元気がない印象はありました。だから僕が入った時は少しでも盛り上げられるようにと思ったんですけど、そこが足りなくて、今日反省する部分がすごく多かったので、自分のためになる試合でした」