
上位に食い込めず、悔しいベスト8止まり/全日本個人選手権
女子の部は、唯一の女子部員・伊藤が参戦。来月に行われる団体インカレは男子の部のみ行われるため、今大会が伊藤にとって最後の大会となる。冷静に相手をとらえ、先にポイントを獲得。だが、激しい攻防の中ポイントを連取され、惜しくも1回戦敗退となった。
男子の部では、内山主将、尾川、後山ら三本柱と、それを支える4番手候補・長江、發知、矢島、神田らが出場。發知、神田は、1回戦を2-0と快勝するも、2回戦では思うような試合ができず敗北。三本柱の一角で、昨年の今大会では3位入賞の後山も、突きやけりで相手を翻ろうするも、一瞬のスキをつかれ相手に勝利を譲る形に。「良い突きが打てた後『勝った』と思い込んでしまい、最後の最後まで集中し切れなかった結果、相手にポイントを取らせてしまった」(後山)。最近調子を上げていたという内山主将は、1回戦、2回戦と相手に先制点を許すも、持ち前の集中力と気迫の突きでポイントを連取し3回戦へ。しかし、格上である四段の相手に攻めきれず、ポイントを奪えぬまま最後の個人インカレを3回戦敗退で終えた。
厳しい試合が続く中、注目すべきは三本柱の一人、今大会唯一ベスト8に進出した尾川だ。団体戦では無敵のエースとして知られる尾川だが、驚くべきことに大学進学後、いまだ個人タイトルを手にしていない。また、9月の総合選手権では2回戦敗退、昇段試験では四段に挑戦するも不合格と、尾川にとって苦しい試合が続いていた。それを払しょくするべく、部の練習の他に毎日走りこみを行うなど、自らを追い込み、体力の強化を図った。そして、並々ならぬ決意を持って今大会に挑んだ。
3回戦までは難なく勝ち進んだ尾川が、4回戦で対決したのは強豪・龍谷大のエース、青山四段。激しい突きとけりの連続で、互いに譲らない戦いに。その中で尾川は、着実に前に出て突きを押し込む、相手を張り倒して寝技に持ち込むなど攻めの姿勢を崩さなかった。お互いポイントを奪えぬまま、勝負は判定に委ねられることに。そして3人の審判の旗は、尾川の勝利とベスト8を決めた。準々決勝では、惜しくも敗北してしまうが、「悔しいが、団体インカレに向けて良い段階が踏めた。もちろん、結果には満足していない。鍛錬を積み、団体インカレでは必ず頂点に立つ」(尾川)と、自身の結果を評した。
今季、思うような結果が残せず苦境に立つ本学。しかし、団体インカレまで残された時間は1カ月しかない。それぞれの課題を見つけることとなった今大会の結果をかみしめ、団体インカレでは王者・メイジの強さを見せてほしい。
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