
劇的逆転で新人インカレ切符を勝ち取る/第65回関東大学新人戦
関東大学バスケットボール新人戦、運命の5戦目。連勝の勢いそのままに挑んだ9位決定戦は、7月の全日本大学新人戦(以下、新人インカレ)出場権を懸けた絶対に落とせない一戦。終始緊迫した展開の中で大東大を振り切り、執念でインカレの切符を掴み取ってみせた。
◆6・3~6・8 第65回関東大学バスケットボール新人戦(駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場他)
▼6・8 対大東大戦(杏林大八王子キャンパス)
〇明大65{26-21、10-11、18-21、11-9}62大東大
スターターはPG湧川裕斗(政経1=福岡大大濠)、SG井上涼雅(法2=洛南)、SF齋藤翔太(政経2=土浦日大)、PF石川晃希(営2=宇都宮工業)、PFフリッシュニコラス聖(国際2=開志国際)。
第1Qから白熱の攻防が続いた。明大は先制を許すも齋藤が複数3Pシュートを決めるなど高い攻撃力を見せ、リードを得て第2Qへ。しかし第2Qはお互いの堅守が光り両チームとも思うように得点が伸ばせない。第3Qでは大東大の3Pシュートに苦しめられる。明大もバスケットカウントを決め応戦するも追い上げられ点差はわずか1点に。
そして勝負の第4Q。開始直後に大東大のバスケットカウントで逆転を許してしまう。勢いづいた相手は、明大のディフェンスを振り切り連続得点を決め、流れを引き寄せる。明大は「集中力を切らさずやろうという話をした」(井上)と、タイムアウトで立て直しを図った。1点を追いかける第4Q終盤、見竹怜(政経1=福岡大大濠)が勝ち越しシュートを決める。残り17秒で1点リードの明大。全力で守り切らなければならない最終局面で、明大の攻めのディフェンスが吉と出た。「チームのみんなのパワーが乗っかったシュート」(井上)と齋藤が相手のスローインボールをスティール。そのまま気迫を込めたレイアップで決勝点を刻んだ。
「岩下愛育(情コミ2=福岡大大濠)が怪我しているので、新人インカレ(全日本大学新人戦)に行けば岩下がプレーできるかなというので、みんなで心を1つにしました」(井上)とチームの結束は固い。敗北から3連勝で出場権を掴んだ明大は全日本大学新人戦で「ベスト4以上」(井上)を明確な目標に掲げる。井上は「1ヶ月でチームを作り直す」と意気込み、齋藤も「上に行ける力がある」と次なるステージを既に見据えている。
今年の明大は5月に開催された関東大学バスケットボール選手権で10年ぶりのベスト4を達成するなど、飛躍的な成長を見せている。今大会では今後チームを担うフレッシュな顔ぶれが躍動した。明大バスケットボール部黄金時代へ、今後の活躍から目を離せない。
[川瀬吾一]
試合後のコメント
井上
――今日の結果を振り返っていかがですか。
「新人戦期間で怪我人が多くて全然仕上がっているチームじゃなかったのですが、この5試合を通じて全員で成長できたので、最後の1勝というのを勝ち取ることができたと思います」
――このチームの良いところはなんですか。
「すごく皆上手くて、それぞれパワーがありますが、そこでチームとして1つになって戦うというのがまだ課題なので、そこを新人インカレからやっていきたいと思います」
――新人インカレの意気込みをお願いします。
「ここから1ヶ月も新人インカレまでないのですが、もう1回チームを作ってベスト4まで行きたいと思います」
齋藤
――決勝シュートを決めた感想をお願いします。
「これは決めるしかないと思って、外したらやばいなと思いました。思いっきり決めてこっちに流れを持ってくることができたかなと思います」
――副キャプテンとしてチームの雰囲気やキャプテンの様子はどうですか。
「最初と比べたら今すごくチームの雰囲気も良くて、キャプテンの井上と自分の副キャプテンで切磋琢磨してチームを最後新人インカレに連れて行くことができましたし、キャプテン以外の2年生も支えてくれたので、皆で一致団結してできたと思います」
――新人インカレの意気込みをお願いします。
「まずは1回戦目を突破して、自分たちは上に行ける力があると思うので、そこに向けて全員で残り1ヶ月、作り上げていきたいと思います」
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