
頂点にあと一歩届かず 初出場準V/全日本大学王座決定戦
全日本大学王座決定戦が開催された。予選リーグでは圧巻の強さを見せつけ、無敗での突破を決めた。2日目に行われた準決勝を勝利し決勝に進むも神戸松蔭女学大に惜敗を喫したが、初出場ながら準優勝に輝いた。
◆6・7、8 全日本大学王座決定戦(いちい信金アリーナ)
<1日目>
予選リーグ
〇明大3―0東北学大
〇明大3―0北翔大
<2日目>
準決勝
○明大2―0福岡大
決勝
明大1―2神戸松蔭女学大○
愛知県にて全日本大学王座決定戦(王座)が開幕。女子部は関東王者として王座に初出場し、予選リーグでは東北学大と北翔大とのマッチアップに。慣れない体育館での試合ということもあり選手たちは難色を示したが、初戦となった東北学大戦でも強さに陰りはなかった。1番手中谷さくら(政経2=須磨学園)・前田梨緒(商2=須磨学園)ペアは「体育館に慣れないこともあったが武器であるストロークでしっかり攻めていけた」(前田)と果敢(かかん)に攻めていき完勝。続く青松淑佳(政経4=昇陽)や西山なつみ(政経3=昭和学院)・北川アンナ璃咲(商4=京都光華)ペアも快勝を収め3-0で好スタートを切った。そして、北海道地区王者・北翔大との一戦。「普段からコミュニケーションをしっかりとっていてお互いに意見を言えるいい関係性を築けている」(西山)と語る西山・北川ペアはお互いに息の合ったプレーで得点を重ねストレート勝ちを決める。その後青松、中谷・前田ペアも一戦目でつかんだ感覚を生かし、この試合も相手を圧倒してみせた。勢いそのままに3-0で勝利を収め、2連勝で予選リーグ1位突破を決めた。

大会2日目、明大はシードのため準決勝・福岡大戦から出場。ここでも明大の勢いに陰りはなかった。前田の強烈なフォアハンドに、中谷のボレーが突き刺さり中谷・前田ペアが快勝を収めた。2番手の青松は自身のミスもあり接戦の展開が続き、試合はファイナルゲームへともつれ込む。そこでも集中力は途切れることはない。ストロークではスペースを狙った鋭角なショットに相手の意表を突くカットでペースをつかんでいった。最後は強打で相手のミスを誘い勝利。青松は接戦をモノにした喜びから、渾身のガッツポーズを見せた。2-0で福岡大を下し、決勝へと駒を進めた。

準決勝から約2時間後に始まった決勝では、昨年度インカレ王者・日体大を破り勢いのある神戸松蔭女学大との一戦に。中谷・前田ペアは第1ゲームを先取すると勢いそのままに終始リードを奪われず。最後は中谷のレシーブエースで勝負あり。幸先よく勝利し、優勝へと王手を掛けた。2番手の青松も序盤からリードをつかむ。3-2と優勝が目の前に迫った中、本間(神戸松蔭女学大)のフォアハンドが冴えわたる。相手の粘りに押され、試合はファイナルゲームへともつれ込んだ。両者の一進一退の攻防はここでも続く。だが2-2の同点からレシーブミスでリードを許すとそこから相手に得点を重ねられてしまう。バックストレートへの打球に反応できず、3-4で惜敗に終わった。この試合について太田博勝監督は「両者いいプレーをしていたし、紙一重の差だった」と振り返り、青松の活躍を称えた。そして、チームの命運は西山・北川ペアへと託された。「試合の早い段階で北川がボレーに行かないといけない場面で動きに行けていなかった」(太田監督)と語るように相手のダブル後衛にラリーを支配され後衛の西山が左右に揺さぶられる時間が長く続く。「プレッシャーがかかっていつもだとミスらないようなボールをミスしてしまった」(北川)と相手にゲームポイントを握られた場面でも得意のボレーにまさかのミス。2―4で敗北し、チームもあと一歩及ばず。選手たちの表情からは悔しさがにじむも、初出場ながら堂々の準優勝に輝いた。

準優勝を飾るも「(今年度は)どの大会でもチームの誰かがタイトルを取るという感じで今年来ていた中でそれが一旦途切れてしまったのはとても悔しい」(北川)と決してこの結果に満足しているわけではない。彼女たちの思いは〝インカレ優勝〟ただ一つ。「インカレに向けて、チームでミーティングを繰り返していき優勝を狙えるように頑張っていきたい」(青松)と強く意気込んだ。
[早坂春佑]
試合後のコメント
太田監督
――今大会を総括していかがですか。
「今日は負けましたけど、インカレでは今日と違い外でやりますし相手のスタイルをしっかり対策する時間もあるので、今日負けたことを深刻に考えていなくてある意味いい負けだと思っています」
青松
――ご自身のプレーを振り返っていかがですか。
「前々日から入って練習させてもらって、(状態は)そんなに悪くなかったというよりしっかり調整できた中で迎えた大会だったので体育館だからということをなくしても、自分なりにはよくできた方だなと思っています」
北川
――4年生として意識されていることを教えてください。
「4年生になったので→トル責任感はありますし、練習の雰囲気や堂々とみんなに背中を見せていくなどしっかり態度で示して、ちゃんと→トルみんなが連いていきたくなるような4年生になれるように意識しています」
西山
――試合中はどのようなことを意識していますか。
「チームに流れを呼び込みたいですし、自分がベンチや試合に立っている時の態度をチームの人たちだけではなくて周りのライバルたちも見ているので声を出してチームを盛り立てるように意識しています」
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