
全関東・選抜事前インタビュー②/増田皓太「チーム一丸となって頑張っていきたい」
6月14日から全関東学生選手権(全関東)、28日から全国大学選抜(選抜)が行われる。全関東、選抜、全日本学生選手権(インカレ)、東京都学生リーグ戦(リーグ戦)、全日本学生王座決定戦(王座)と主要5大会の始まりを告げるこの時期に、選手たちは何を考え、何を目指しているのか。
今回は、増田皓太(理工4=富士宮西)の事前インタビューをお届けする。
(このインタビューは6月7日に行われました)

――昨年度を振り返って印象に残っている試合を教えてください。
「昨年度の全関東学生選手権です。団体優勝という形で締めくくれたので非常に良かったですし、チームも準決勝、決勝で高い的中で行くことができたので、すごく良かったです。もう1つは最後の王座です。最後1本足らずで準決勝で敗退してしまったことですごく悔しい思いをしたので、今シーズンに向けてまた気持ち改めて迎えるための試合だったと思います」
――昨年度で一番成長したことを教えてください。
「周りを見る力が一番成長したと思います。3年生になり、自分のことだけ考えていてはダメな時期が来て、後輩や先輩、周りのことを見て、きちんとチーム状況がどうであったかを把握して動かなければいけなかったので、そういう力が身についたと思います」
――最上級生になって2カ月ほど経ちますが、それについての心境をお聞かせください。
「最上級生になったからといって変にプレッシャーが懸かっているわけでもなく、最後だからこそ楽しみたい、やり切りたいという気持ちが強いです。4年生としてしっかりと後輩たちの手本になるような準備や態度を見せていかなければいけないと思っているので、そこは少し変わったと思います」
――今年のチームの雰囲気はいかがですか。
「今年のチームの雰囲気としてはいい方だと思っています。体育会という都合上、少し上下関係があり、ギスギスする時が今までありましたが、今年は特にそういったことはなく、チームでいい意味で仲良くできていると感じています」
――今年の新入生はどのようにご覧になりますか。
「新入生は元気のいい選手たちがいっぱいいるので、すごくいいなと思っています。まだまだ技術や実力がついてこない選手はいますが、それも時間の問題です。時間が経てば(技術や実力が)追いついてくると思いますし、弓道に対する気持ちが熱心な選手がすごく多いので、そこで負けてられないなと感じ、自分が成長できる一つの要因だと思っています」
――昨年度は都学十傑8位でしたが、今年の個人的な目標をお聞かせください。
「できる限りやって、やるからには1番を取りたいなという思いはしますが、そこまで順位は気にしてないです。ただ、負けて終わるつもりもないので、それだけは気持ち入れてやっている感じです」
――百射会での優勝についていかがですか。
「うれしかったですが、やるべきことをやっただけだと個人的に思っています。優勝する気で臨んだわけではなく、最後だから楽しみたいという気持ちとチャレンジャー精神で臨むことができてよかったし、それが仕事だったという感じでした」
――最近特に強化している部分をお聞かせください。
「特にこだわっている点はまっすぐです。弓道で大事なことは、まっすぐ引いて、まっすぐ離すことなので、それが体現できるようにしっかり最初の動作からこだわりを持ってやるようにしています」
――勝負飯を教えてください。
「勝負飯というものはないですが、試合の前日は当日のパフォーマンスに影響を残さないために油っこいものを控えています。当日摂取しているものといえば、ブドウ糖とコーラで、糖分とエネルギーを摂れるようにしています」
――試合前夜は普段どんなことをしていますか。
「当日に寝坊したら良くないので、早く寝るようにとは思っていますが、特に何か特別なことをするわけではないです。家に帰っていつも通りYouTubeやNetflixを見る感じで、特に変わったことはしてないですね」
――来週の全関東はどのように挑まれますか。
「自分のやるべきことをしっかりやるのが一番良いなと思っています。目標は優勝になりますが、優勝することだけでなく、その大会を通して何が得られるのかということや、未来のチームや後輩たちのために何ができるかをすごく考えているので、そこでお手本を見せられたら良いなと考えています」
――全関東に向けて強化していることを教えてください。
「チーム力の向上です。6人団体で試合が長引くことが多いので、長引いた時でも決して集中力を切らさず、相手に競り勝てるような準備をしています」
――ライバル視している大学や選手はいらっしゃいますか。
「リーグ戦に出ている学校は対戦相手としてすごくいい選手やいいチームだと思っていますが、明治が1番だと思っていますし、自分が1番の選手だと思っているので、特に考えていないです」

(写真:昨年度選抜での増田)
――試合中や試合前にプレッシャーや緊張を感じた時はどのようなことをしていますか。
「その場のノリで楽しむようにしています。緊張するのは当たり前ですし、プレッシャーを感じるのも当たり前です。ある程度プレッシャーや緊張がないとダメですし、落ち着かせようとすると、かえって自分の中で責めてしまい、うまくいくことが少ないので、プレッシャーや緊張はあるものだと割り切って、ちょっと軽いノリで楽しむようにしています」
――試合の後にチームでしていることはありますか。
「試合終わった直後はみんなで集まって軽く話したりしています。個人的にやっていることは、選手一人一人、特に1、2年生には積極的に声をかけるようにしています。もちろん試合中にもしていますが、試合中だとできないことがあるので、しっかりとフィードバックする形でサポートしています。(特に)選手の個人個人の気持ちを聞いて、メンタル面をしっかりとサポートするように意識しています」
――1年間安定して結果を残し続けるために何か気をつけていることありますか。
「まずは大きなケガをしないことなので、自分の体に聞きながらやっています。弓道の面で言えば、自分が立ち返る場所を作っていくことが重要だと思っています。自分の武器や長所をしっかり把握して、そこがまず崩れないようにしておくことと、無意識のうちにやっていることを意識してできるようにすることです。調子がいい時はいいですが、調子が悪くなってしまうと意識できずに治せないので、意識できる部分を増やして、自分があまり分かっていない部分をなるべく減らすようにしていると、試合中にもし崩れてしまったとしても対応ができるので、そういうところを大事にしています」
――同期の選手と弓道以外ではどのようなお話をされますか。
「共通の話題で話をすることもありますし、特に同じ4年の若林はカフェが好きなので、そういう話をしています。野球で大谷選手がすごいという感じで話したり、その場のたわいない話をすることが多いです」
――弓道の試合を見るときはどのようなところに注目するのがおすすめですか。
「初めて見る人やあまり多く見られてない人は何がすごいのか分かりにくいスポーツだと思うので、一番見てほしいところは的中だと思います。誰が見ても明らかですし、丸の多い、中たっているチームがすごいことを感じられると思います。何回か見てくれれば、どういう風にやっているのかということや、この人はすごく綺麗に引くことがわかってくるとこの選手はすごいな、この大学はすごいな、このチームはすごいなってくると思います」
――個人戦と団体戦で得意なのはどちらですか。
「個人的にはどちらも変わらないですが、自分がのびのびできるのは団体よりは個人の方だと思います。団体戦になると、大事な部分が個人とは変わってきますし、自分の1本がチームの1本になるので、プレッシャーが懸かって外してしまったりするのでどちらかと言えば個人戦の方が好きなだと思います」
――弓道以外の趣味や息抜きはございますか。
「サッカー観戦が好きなので、サッカーを見たり、他のスポーツに触れたりしています。大きくリフレッシュしたい時は、軽く旅行に1人で行きます。体を休めるのもリフレッシュですが、心のケアもしていかないとうまくいかないと最近は感じているので、必要ないプレッシャーを自分に懸けないようにリフレッシュをするように意識しています」
――今年度の意気込みをお願いします。
「今年度は最後の年になるので、ラストシーズンを笑って終われるように一つ一つの大会を楽しんで、大切に過ごしていきたいです。個人的な目標は勝ちたいというよりも、負けたくない気持ちが強いので、負けないようにみんなでいい準備をして、本番に向けて気持ち作っていくことを大事にしていきたいと思っています。自分の思い描いた通りに動けば一番面白いと思っているので、しっかりと当たり前のレベルをあげて、チーム一丸となって頑張っていきたいと思っています」
――ありがとうございました。
[ウエスト トワ]
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