
総合4位を達成 強風下で健闘果たす/関東学生春季選手権
関東学生春季選手権が行われ、明大は総合4位の好成績を収めた。470級、スナイプ級は強風下で奮闘し、ともに5位を達成した。関東学生秋季選手権で総合3位入賞を目指すチームにとって、貴重な経験と教訓を得る大会となった。
◆5・3~4 関東学生春季選手権決勝(葉山港)
▼470級――5位
▼スナイプ級――5位
▼総合――4位
大会2日目は風速が10m/s超える強風の中で実施された。470級の西村拓真(法3=関東学院)・髙橋悠生(商4=明星)組は安定したパフォーマンスをみせ、第4レースを14位、第5レースは15位で終えた。レース序盤、ペアの体重の重さを生かし、強風域では10位以内をキープ。しかし、風下に向かう走り(ダウンウィンド)でミスを重ね、両レースとも順位を落とした。西村は「可能性を感じたレースではあったが、悔しかった」と話し、リベンジを誓った。
スナイプ級は服部輝海(理工3=横須賀学院)・松本能周組(営4=高松北)が第4レースで9位を記録し、好レースを見せた。松本は「これほど過酷なレースは経験したことがなかった。何としてもフィニッシュすることを意識した」と振り返る。スタートから中盤のポジションを確保し、スピード重視でレースを展開した。マークを回航する際に、他艇にあおられ、やや外回りを強いられたが、順位は維持。冷静なリスク判断が光ったレースとなった。
明大ヨット部は、10月に行われる関東学生秋季選手権で総合3位入賞を目標に掲げている。今大会では3位の慶大に約200ポイント差をつけられ「3位入賞には、毎レースでシングルフィニッシュ(10位以内)できる艇が2艇以上必要で、より安定した成績が求められることを痛感した」(髙橋)。今大会で出た課題を改善し、秋へ弾みをつけられるのか。明大の飛躍に注目が集まる。
[武田隼輔]
試合後のコメント
髙橋
――今年度のチームの雰囲気を教えてください。
「私は今年度、470級チームで唯一の4年生として活動しており、まだまだ至らない点も多いと感じています。一方で、チーム全体で今後の方向性について話し合う機会は、例年よりも増えていると実感しています。このような機会を今後さらに増やしていくことで、チーム全員が『勝利』にこだわる意識を高めていきたいと考えています」
松本
――今後の目標を教えてください。
「私たちの代が始まり約半年が経過しましたが、例年以上の練習日数を確保し、上位3校との差を縮めるべく練習に励んでおります。1つ目の区切りとなる関東学生春季選手権を終え、全体目標としていた総合4位を達成することができ、非常にうれしく思っています。次なる目標は、関東学生個人選手権を突破し、470級、スナイプ級合わせて6艇が全日本学生個人選手権に出場することです。最終目標の日本学生選手権での6位総合入賞に向けて、弾みとなるような結果を残したいと思っています」
西村
――今大会では470級5位という結果を記録し、昨年度から順位を1つ上げました。今の心境はいかがですか。
「順位は上がっていますが、決して満足できる内容ではありません。今回も直前まで4位で、最後、明海大に負けてしまいました。原因は詰めの甘さから出たミスが他大よりも多いことだと考えます。これをなくせば4位になれるのは当然、関東で3位も視野に入ると思います。逆に明治の強みはクローズホールド(風上に向かって約30度から45度の角度で進む帆走方法)にあり、最初のマークでは3艇が10位以内に入るレースもあります。こういったレースを常にすることができれば全日本の舞台で総合入賞を達成できると考えます」
服部
――昨年度の関東学生春季選手権で、スナイプ級は5位を記録しています。今大会のスナイプ級5位という結果を、どのように捉えていますか。
「昨年度も5位という成績だったので、一見すると『変化がない』と思われるかもしれません。ただ、レース展開やチーム内の安定性、特に強風時の対応力など、内容面では確実に進化していると感じています。特に今年度は、若手の成長が著しく、全体的な実力の底上げを実感できる大会でした。悔しさもありますが、全国に向けて自信になるレースでした」
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